表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
やっぱり熊が好き  作者: 雨後乃筍
2章 鮎の友釣り

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
13/25

2−8 フィールドワーク⑥

徹と隆は遷座先の熊野神社で、神主さんに話を聞くことができた。


「私がここの神主になったのは、神社が引っ越しされた後でしてね。前の宮司さんの家系が途絶えてしまったので、本家から派遣されてました」


いわゆる雇われ神主さんってことらしい。


「前にあった場所では奥に社務所があって、前の宮司さんが住んでいたようですよ」


「今はそこには誰かが?」


「今は誰もいないですね。建物自体も残っているかどうか」


「この神社は何を祀っているのですか?」


「元々は山神を祀った神社と聞いています」


「山神?」


「害獣被害があったようです。それを山の神様の怒りとして捉えていたようですね」


「害獣って?」


「熊が出たそうですよ。今でこそ住宅も多いですが、私が来た頃は、山間にポツンポツンと家があったぐらいで、熊が出ても不思議ではない感じでした」


徹と隆は、顔を見合わせた。これは大収穫だ。


「最近、といっても十年以上前でしたかね。私がここに来てからも熊が出て騒ぎになったことがありました。山菜採りをしていた老人が被害に。ニュースにもなったのですが、知らないですか?」


十年以上前じゃ、徹も隆もまだ幼稚園児だ。


「ハンターが処理して、一件落着でしたが、被害に遭われた方は気の毒でした」

徹と隆は、丁寧に対応してくれた神主さんにお礼を言って神社を後にした。周囲はすでに暗くなり始めていた。


「結構収穫があったな。資料が空襲で焼失したのは痛いが」


「ああ、フィールドワークとしては十分だな。害獣被害もニュースになったぐらいだから、あとはネットで調べられるだろう」


隆と徹が、道端に停めた車に戻ると、二人の警察官が車の中を覗き込んでいた。


「やべっ、駐禁切られたかな?」


徹が急いで駆け寄って、警察官に話しかけた。この辺は駐車禁止ではなかったはずだが。


「すいません、ほんのちょっとだけ離れてました。今動かします」


警察官二人は顔を見合わせて不穏な空気を醸し出してきた。


「これ、君の車?」


「はい、すいません、今動かします!」


「こんなところで何をしているの?街の人ではなさそうだけど」


警察官二人が怪しむように聞いてきた。


<つづく>


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ