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ボーナスステージの異世界冒険録  作者: 椰子獅子


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第8話

とりあえず……政争は止められないモノ。

森を巻き込まない限りご自由にどうぞだ。


そしてバカを家族と国で監視する事。


これはラーフィー王とミクリー宰相に確約させた。

国の責任を問わないかわりに監視強化を決めたという形。

一定数いるバカタレは今後家族からの監視対象となる。


国も全て把握し監視をし続ける。


家族がバカへの教育が出来てない……

このままだと危険だと国が判断した時は爵位継承権の停止や貴族の権利を停止させる事。

これを法律化し全ての王族と貴族に通知して徹底的に遵守させる。


今回の事件を踏まえて、未来の予防策としての落とし処がここになるな。

これで後はアーリンドル王国として頑張ってもらう。


これで幕引きだな。

俺の調停者としての仕事は終わり。

後は雑談へと移行。


ラーフィー王もミクリー宰相もまだ20代で若く、小さい時からの『悪友』らしい。

今でも時々王宮を抜け出し、市中に紛れて遊んでるようだ。

……暴れん○将軍かよ。

嫌いじゃないが。

火消しの親分と仲良しだったりして。

って言うのは流石にないか……ないよね?

2人共意外と武闘派だし巷で悪を懲らしめてたりしてな。


今日の晩御飯を誘われたが断った。

少し飽きてきたと思ってたソロキャンでガッツリと肉を焼いて食べたい。

人の嫌な部分を見続けた1日だったから精神的に疲れたんだろう。


龍の森に早く帰りたいよ。


今日は龍の森に帰るけど、もし遊びにきた時はよろしくねと頼んでOKをもらっておいた。


……しばらくは龍の森に引きこもる予定だけど。

ハイエルフは寿命がなく時間経過が曖昧なんで、しばらくって10年ぐらい引きこもってるかもしれんが。


バイバイと2人に手を振って龍の森に転移魔法で帰還。

龍の森の古龍の長老達が待ってる場所に転移魔法で移動。


ラーフィー王とミクリー宰相のサインが入った正式な報告書を古龍の長老達に渡して結果報告。

元々全部任されてたので、これで今回の事件は終わり。

長老達からお礼のお酒を樽で貰った。

《日本ではお酒は二十歳になってから》


ロックライガーの巣に転移魔法で移動して彼らにも注意を促して最後だな。

ニャルを始めとしてモフモフ達にお礼を言われて、俺にとってはご褒美のモフモフタイム。

撫でまくりの抱きつかれまくりで……天国でした。

もう少し楽しみたかったが、流石に20時を越えて腹減ってたまらないから自分のよく行く場所に転移魔法で帰る。


アイテムボックスから取り出した丸太に上から切り目を入れて、真ん中に穴を空けスウェーデントーチを作る。

魔法で火を入れて丸太の上にフライパンを置いてステーキ肉を焼く。

少し焦げてカリっとなるまで焼けたらひっくり返す。

反対側も焼けたら肉から出てきて余ってる油に手作りソースをかける。

トングで肉をつかみ、肉ごとささっと混ぜて終了。

フライパンを丸太の上から下ろし、フライパンを手で持ったまま肉焼き用のトングで持ち上げ、そのままガブリと噛みちぎる。


うん、これこれ。

熱々の焼けた肉をハフハフしながら食べる。

最高だね。

口内を冷ますように塩水に丸ごと漬けておいたキャベツを取り出して一枚の葉を丸めてかぶり付いた。

トマトも冷やしてあるのをアイテムボックスから取り出してかぶり付く。


これぞソロキャン。

めちゃくちゃ適当。

適当だから良い。


スウェーデントーチでコーヒーポットを温めて、食後にブラックコーヒーを(すす)る。

全身にクリーン魔法ですっきりした。

口内もすっきり。


ここは俺の夜の特等席。

直径100メートル程の綺麗な池があり、俺がいるのは池のほとりで砂浜みたいになって(ひら)けてる場所。

天気の良い夜は月や星が池に映って輝いてる。

上を見上げると満天の星と月。

上も下も輝いていて大自然を満喫できる場所。

肉食恐竜は夜はこの池には来ないので、草食恐竜達が静かに水をのみにくるだけの場所。

砂浜にシートを敷いて大きなクッションを背中にして寝っ転がると……今日は月が出てないので、空と池に輝く満天の星を眺める。


ハイエルフの特性なのか大自然にいると、大自然と一体化するような感じがして超絶リラックスできる。

まだ少し肌寒いこの時期にお腹を冷やさないように毛布をかける。

スウェーデントーチの火が暖かい。

時々体を起こしてコーヒーを啜る以外はただ空を眺めてる。

眠気を感じたのでブーツだけを脱いでそのまま眠る。


10日程あちこち移動してソロキャンを満喫した。


龍の森の南側……街道が通ってる側の渓流の横にある道を歩いてる。

アーリンドル王国とは別の方向。

獣道で森に住む生物しか見えない道だけど。

サラサラと流れる渓流の音を聞きながら、木漏れ日の中を気ままに歩いてる。


別に何の目的もない。

ただこの道を歩きたくなっただけという理由。


しばらく歩いてると異変に気付く。

森がざわめきだした。

異変に向かって走り出す。

木々の間を抜ける風よりも早く。


森を抜けるとしばらく草原になっていて、その先に街道が通っている。

街道の向こうも草原になっていて、更にその先は別のドラゴンが管理して別のハイエルフがいる原始の森。

なのでアーリンドル王国は龍の森側は隣の国と隣接してない。


こっち側の国はどんな国だったっけ……と地図のデータで探す。



それはともかくとして、何かが追われて逃げていて10人以上の集団が追いかけている

その草原手前の森での争い。


うーん、テンプレっぽいな。


近くにきたら森の中で双子の獣人が逃げていて、傭兵のような柄の悪い輩が騒ぎながら追いかけている。

傭兵が笑いながらファイヤーボールの魔法を撃ったので同じ威力のウォーターボールの魔法を撃ち込んで消滅させた。

そのまま力尽きるように転んでしまった双子と傭兵の間に割り込んで、ウインドカーテンの風魔法で傭兵どもを全員吹き飛ばす。


「ここは龍の森だ。お前らは何をやっている?」

「クソ! いてーな。テメーには関係ねぇ。双子をこっちに寄越してさっさと消えろ。」

「その双子は俺の奴隷だ。何をしようと俺の自由。テメーは関係無いからさっさと消えねぇとブチ殺すぞ!」


何かギャンギャン五月蝿い。

周囲の木を使った木魔法で傭兵どもを拘束。

五月蝿いから枝を猿轡にさせて黙らせた。


「もう一度言うぞ。ここは龍の森。俺は龍の森の王で調停者(ハイエルフ)。お前らは何をしているんだ?」


やっと俺がハイエルフだと言うことに気付き、更に自分達が龍の森の中に入り込んでいることを周囲を見渡し理解して、顔を青ざめて震えはじめる傭兵ども。


とりあえず話し合いだなとリーダー格の猿轡だけ解除した。


「もう一度言おうか?」

「いえ、すみません。森で騒動を起こすつもりは更々ありません。その逃げ出した奴隷のせいなんです。その奴隷を連れて帰りますので許しください。」

「こんだけ騒ぎを起こして魔法を撃ち込んでブチ殺すって脅されて……ごめんだけで済むの?」

「お金を払います。すみませんでした。おいくらでしょうか?」

「この森で金貰って何すんの? 俺は見たこと無いけどどっかに店でもあんの?」

「……」

「ついでだから言っておくが……奴隷奴隷って何度も五月蝿いが、龍の森に入った時点で奴隷は解放されんだよ。」

「えっ……ウソ」

「世界中の全ての国の法律に明記してある本当の事だから。それに龍の森の魔素がそろそろ奴隷紋を解除するから見ててみ?」


転んで座り込んで背中を見せてる双子の首の後ろにある奴隷紋から白い煙が出てきて、奴隷紋が綺麗さっぱり消えた事を双子の後ろの襟を少しめくって見せつける。


「な? こうなるから龍の森では奴隷が解放されるって法律に書いてあるんだよ。どうやっても消えちゃうんだから。」

「知らんかった……」

「つーか、お前らはどこに所属する傭兵なの?」


そもそも傭兵ですらなかった。

街道に根をはる盗賊だったから……

マジかよ。

めんどくさい。


落とし物は届ける元日本人だけど、元奴隷は兎も角として盗賊はどうしようか。

テンプレとはいってもめんどくさい事になっちゃったよ。

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