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ボーナスステージの異世界冒険録  作者: 椰子獅子


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第44話

驚愕する4人に正体をバラす事にする。

ネックレスを取り外ししてハイエルフの長い耳を見せることにした。

この気を(つか)える4人なら秘密をバラしても言い触らしたりはしないだろう。


「やぁ、黙ってて悪かったけどこれでもハイエルフでね。こういう訳で姿を変えて誤魔化していたんだ。別に今さら口の聞き方で無礼討ちにするつもりもないから、言葉も気にしないでいいからね。」

「エルフの王族関係者かと思ったら……ハイエルフ様って……マジか……」

「自己紹介からやり直すよ。この大陸にある龍の森の調停者(ハイエルフ)で名前はそのままホープラー。龍の森の王もやってるんだ。様付けもいらないからホープラーって呼び捨てで良いからね。」

「……あの龍の森の王……」

「明後日まで急に暇が出来てね。とは言うものの冒険者登録も出来ないから、遊ぶ事しかしてないけどね。」


4人とも酔いが完全に覚めたみたい。

悪い事をしちゃったかな。

でもハイエルフなら鍛治師スキルの説明すらしなくて良いし。

飲み直す事にすると少し落ち着いてくれたかな。

部屋からクラブハウスのダイニングに向かうことになった。

この部屋は広いけど5人で飲むには少し手狭(てぜま)だろう。

ダイニングルームには大きなキッチンと大きなダイニングテーブルがある。

ヨハン達は気を取り直してダイニングテーブルに先ほどビアホールで持って帰ってきた料理とお酒を取り出して2次会をする。

俺も窓際のテーブルからブランデーとローストビーフを持ってきて2次会から参加する形となった。


《日本ではお酒は二十歳になってから》


乾杯のやり直しって事でまずはビールから。

魔法でキンキンに冷やしたメガジョッキに冷たいビールを注いで乾杯する。

まずは一気に半分程飲み干す。

女性陣2名は一気に飲み干していた。

ブハーと白い髭を生やす5人。

苦味は少なめなので大変飲みやすく仕上がっているビール。

前の大陸でのラハティカンナス獣人国産の有名なビールで、ビール工房がこの大陸に移動してきて今後はどんなビールに仕上がるのか今からワクワクしてると笑う4人。


工房ごと移動してるからな。

収穫する大麦やホップも味が変わるだろうし、味が変わっても美味しいビールが飲めるとありがたいが。

サヤごと焼いた空豆と合うビール。

ポリポリと止まらなくなる。


ジョッキのビールを飲み干すとローストビーフとブランデーに戻した。


「ホープラー様は……」

「今さら様はなくても良いって。(おおやけ)の場で俺が変装を解いてハイエルフとして出てる時だけは、他人の目もあるから敬語にして欲しいだけで、こんなプライベートの時は普通に接してくれた方がありがたいから。」

「わかったわ。私はホープラーに聞きたかった事があるの。戦闘中の付与魔法での支援の事なんだけど……」


何が聞きたいのか説明してもらうと……


支援魔法の効果時間が毎回違っていて継続させるのが難しい。

効果時間を平均化させる方法が知りたいようだ。

確かに難しい問題ではあるのだか……

でも……こればかりは慣れるしか解決方法がない。


「難しいね。解決方法は慣れるしかないから……鑑定魔法で付与魔法の効果が減り始めるタイミング、効果が切れるタイミングを覚えておいて効果が減り始める前に重ね掛けして効果を維持した方が良い。魔力は使うけど慣れれば効果時間は伸びる。むしろ効果時間が伸びなくなったら習得したと言えるから、伸びがなくなるまで使い続けた方が習得は早まるからね。」

「なるほど……」

「習得できた魔法の数が多ければ多いほど、より精密な魔法となって魔力の消費も抑えられていくから。」

「魔力の消費も……そうなんだ。」

「間違いないよ。」

「ホープラー、次は僕だよ。槍の具合を見て欲しいんだけど……」

「あー、ヨハンの槍にも歪みが出始めてるね。直しておくよ。それと……穂先は研いでないと、ったく……はいよ!」

「そういや昨夜は飲んでて忘れてたな。」

「ダメじゃん。ホープラー次はウチな。弓の事なんやけど……」


気付いたら相談係になってた。


マルセラの相談は弓の更新。

筋力が上がってきたので今まで使用していた弓では物足りなく感じている。

マルセラが今現在使用している弓を見せてもらう。


あー、なるほどね。


「この弓は中級者に成り立てのアーチャーが使う弓だね。だから今のマルセラだと物足りなく感じているんだと思うよ。」

「んー、ウチまだ使い始めて2年ぐらいなんやけど……もうダメなん?」

「ダメって訳じゃなくて物足りなく感じているだけだよ。この弓以上の威力が欲しいとなると市販されている弓では無理で、オーダーメイドの弓じゃないと高威力は維持できないね。」

「あちゃー、金ぇ掛かるなぁ。」

「アーチャーは敵だけじゃなくお金とも戦う必要があるからね。矢を回収する前提で作るとかなりコストが掛かるし。使い捨てだともっともっとコストが掛かるし威力も落ちるし。」

「矢にお金掛かってるから弓はしばらく我慢かなぁ。」

「矢も見せてよ。」

「ん? ほい。」


腰の小さな収納袋から矢を取り出して渡してくれた。


「魔石の欠片付の矢か。エルマの付与魔法を付けた矢で威力を補ってるのか。んー、でもこれだとバランスが悪いかな。」

「バランスが悪い?」

「矢の重さのバランスが悪くて弓とのバランスも悪い。ある程度の距離までしか届かない矢だね。仕方がない。俺の使ってない弓と矢をあげるよ。」


アイテムボックスに死蔵されてる弓と矢を150本ぐらい取り出した。

この弓はこのジャスビレンドの世界にきてから暇潰しで作った複合弓で、龍の森の住処近くで拾った枝と恐竜の皮を弓師スキルで何重にも張り合わせて作った。

暇潰しに作った弓とは言うものの素材が龍の森の弓だから見た目以上に威力はエグくなってしまった。

グリップの下に魔石が入っている。

魔石には再生の魔法が仕込んであり弓の劣化を防いで高威力を長年保てるようにしてある。


矢は先端の矢尻に魔石の欠片が入ってて、魔石の欠片を鉛で覆って重さを出して、更に表面とシャフトとウイングはミスリル製にして耐久力を高めてある。

ミスリル特有の増強された魔力回復能力を利用している為に、高威力の魔法を付与してあっても半日も休ませればまた付与しなくても使用出来るようになる。


ウイングが赤い矢を更に50本取り出した。

矢の長さは一緒だけど

矢尻の長さはこっちの方が長い。

赤い矢には敵に刺さると敵の生命力を奪って蔦で拘束する魔法が仕込まれていて、敵の生命力を奪い尽くすまで蔦が伸びて拘束し死亡すると蔦も消滅する。

ハイエルフ特有の魔法ではないが得意な草魔法が仕込まれている。

敵の生命力を利用してるので魔力は必要がない矢。


俺が弓と矢の説明をすると値段がつけられないほどの弓矢の性能に遠慮していたが、使わなくなったら返却してくれればと『貸す』だけでも良いと言って納得してもらった。

だけど、早く使ってみたくてウズウズしてるマルセラを見ると子供みたいで少し笑ってしまう。


明日の魔獣狩りに俺も同行する事になってしまった。

午前中は今朝も行ったカフェでメガアイスコーヒーとメガアイスクリームを食べた後の午後から狩りに行くと決定した。


それからは酒と雑談が止まらない。

4人からお願いされたのは明日の午後からの狩りと4人の師匠に会う約束。

4人が師匠や兄弟子達よりも先に戦場から離脱したのはこの大陸に拠点を作るため。

師匠が最後の船に乗って前の大陸から離脱してくるだろうから、この大陸に渡って来るのは来月あたりになると教えて貰った。


まぁ、ヨハン達に話を聞いてる限り……かなり楽しそうな人物らしいから会うのは構わないよと承諾した。


俺の承諾を聞いて喜ぶ4人。

たぶん戦いを挑んでくるだろうからと前もって説明してくれる。


今は亡くなった覇王の子供らしいから闘争本能で挑みたくなるのは仕方がないと理解してるし。


楽しい夜は()けていく。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] このへんの話にはちょっと違和感。 食事くらいは分かるとして、武器あげるだとか師匠に会う話とか、知り合ったその日にするものだろうか? 主人公の対人価値観がよく分からなくなった気がする。
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