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ボーナスステージの異世界冒険録  作者: 椰子獅子


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第32話

住処に帰ったらグレタが1人淋しくスライムのマリスをポヨンポヨンと撫でてた。

悪いね遅くなってとグレタに謝りちょっと遅くなった朝食を食べた。


アニーの手作りはヤバいな。

何回食べても意識がトリップする。

さっきまでアリュカイオンを傷つけられて暴れたが、おさまらなくてささくれてた気分まで落ち着いた。

俺が食べてる間にグレタがエイス達にご飯をあげてくれた。

骨付きの生肉をバリバリと(むさぼ)り食ってる。

遅れちゃったし腹減ってたんだろうな。


グレタは今日は午前中のみの半休だと言ってモフモフを堪能してる。

堪能した後は俺、リッチさん、ユー、ミー、グレタ、アニー、エイス、フーロー、ライチの全員で訓練した。


グレタは領主なのでそんなに休みがないが、たまの半休を利用して訓練に参加している。

本来なら公式な理由がないと領地から離れられないしな。

龍の森には毎朝のようにほとんど来てるが、バレてないだけでバレたら怒られる。

だけど訓練に参加するようになってグレタのレベルは一気に上がった。

まずは不死(ノーライフ)(キング)のリッチさんに慣れてから。


リッチさんに慣れてからはリッチさんのアンデッドダンジョンで最適なレベル上げが加わり俺達との訓練で動きの指導が始まってくる。

槍のマスタークラスのグレタだが騎士団で魔獣との戦いはあまり参加してなかったようで、アンデッドダンジョンで魔獣のグールやスケルトンやゾンビと戦い、最適な指導を受けてみるみるレベルが伸びて強くなった。

最初の方は不死の王の圧倒的なオーラにビビったがユーやミーが甘えてる所を見たり、リッチさんがユーやミーを可愛がっているのを見ると怖さは次第に消えていたと後で教えてくれた。

今では酒を酌み交わして時々リッチさんに愚痴ってるのを見るのも珍しくない。

リッチさんもリッチとして生まれたときからなぜか持っている知識に上位貴族の知識があり領主としての心構えなんかを教えてた。

リッチさんは女子供に優しいからな。


俺は輪廻転生で小さな国の王様としての知識や、そこからの立身出世で国を大きくする知識はあるが、領主としての経験はなかったのでアドバイスは全然出来ない。

領主の内政部分は全て部下に任せていた状態。

輪廻転生で内政無双はしてない。


まぁ、知らない事は仕方がない。


俺は武術指導に専念する。

槍以外にもショートソードとラウンドシールドの組み合わせにもグレタは才能があるので、そっちも指導していくとすぐに芽が出て才能を発揮していく。

才能があるので覚えも早く直ぐに身に付いてゆく。

金虎獣人のユーとミーには敵わないが、それでも身に付いていくスピードはかなり早いと言える。


槍の長物と狭い場所でのショートソードとラウンドシールドの切り替えも練習しておく。

収納袋からの出し入れだな。

最初は手惑うが直ぐに慣れていく。

午前の半日だけでも一般的な使い手と言えるレベルまで成長したのは才能だ。


ユーとミーもショートソード二刀流に瞬時に変化できるように練習を何度も繰り返してる。


訓練を終えて昼食を食べた後にグレタを領主執務室まで転送した。

ユーとミーも成長して身長が伸びてきてるし、今度はグレタと3人分のショートソードを用意しないとな。

グレタのラウンドシールドは防御力モリモリにして作ろうかな。

アイテムボックスの中には壊れ性能のヤツは沢山あるけど、さすがにヤバすぎ性能の剣は出せない。

下手すると小さめの都市ぐらいなら簡単に壊せるからな。


これを使わないと敵が倒せないってなら使うけど。


だから3人それぞれに合わせて作った方が簡単。

3人ともステータスに違いがあるし得意な事を伸ばすスキルを付与するのか、苦手な事を克服するようなスキルを付与するのか悩む。

後は材質の違いもあるので悩む。

でもその悩み事そのものがクリエイターとしての楽しみでもある。

後は本人達との話し合いで決まる。


今日の午後は昼寝しながらダラダラして過ごす事にした。

住処のベッドの上でゴロゴロする。

以前ジャリストンで購入していてまだ読んで無かった本を読む。


『ジャリストンと鳥』

ジャリストンの町の生い立ちから始まりなぜこの町が鳥の町になっていったのかをクソマジメに考察している本。

中身をパラパラっと読んで衝動買いした。


ジャリストンはアーリンドル王国よりも歴史が古くて4千年弱ぐらい。

ジャリストンの町が所属していた国は3回龍の森によって滅ぼされているが、ジャリストンが滅ぼされた事はない。

その度に国土は龍の森に侵食されて一番南側にあったジャリストンが最西端と突出している形に結果的になっていっただけ。


国が滅ぼびた理由迄は書いてなかったが、それを書き出すと沢山ページを使うことになるので、その理由は別の本を探して欲しいと中に書いてあった。

鳥と関係ないしな。


始めはジャリストンにいる鳥の種類の考察。

人の住む町に必ずと言って生活してる鳥の雀、鳩、カラスの3種類がジャリストンに全くいない事が本を書くきっかけとなったと始まり作者の考察が(つづ)られている。

ジャリストンの鳥は人の手によって運ばれてきたようだ。

今住んでる鳥は全てその運び込まれた鳥達の子孫。

そして雀、鳩、カラスはジャリストンの中にいる鳥達に天敵がいて生存できないようだ。

雀、鳩、カラスの卵や雛や親すらも狙われていて世代交代する前にヤられるんだと。


そういや見たことないな。


他の鳥の卵は食べないのに3種類の鳥だけが狙われいる。

どの鳥か断定できない程多くの種類の鳥から狙われているので防ぎようがないらしい。

特定の飼い主ではなく町の住民達と共存する形になったのは、町に住む鳥の数が徐々に増え町の至るところに巣が作られて、鳥の嫌いな人は別の場所に移動して、鳥の好きな住民のみが暮らし始めてから。

それと共に3種類の鳥も姿を消した。


鳥達が鳥籠を飛び出したあたりから天敵が出てきて鳩、カラス、雀の3種類の鳥が生存競争に破れていったようだ。


鳩だけは軍用の伝書鳩が数多く飼われていたが、しかし軍用とはいえ鳩の出発と到着時に狙われて帰還率が低すぎるので軍すらも諦めた。


変わりに世界で唯一超小型のワイバーンを使った定期便のシステムが確立されている。

千年程前にアーリンドル王国国王が龍王に相談したところ、超小型のワイバーンを派遣してくれた。

世界中でアーリンドル王国国内のみで、首都フェリクスとジャリストンを中心として王国中の都市を定期便で結んでいる。

どうやってテイムするのかとか、ワイバーンの数の増やし方も懇切丁寧に指導していただいたと書かれてる。


さすがは善き隣人。


まぁ、3回も懲りずにちょっかいかけてくるアホ国家に悩まされ、毎回龍の森が広がる状態に嫌気がさしてたんだろう。

善き隣人として頑張って欲しいという願望が入ってる気がするが。

……ってか6年ほど前にまたアホがちょっかいかけてきて長老達も唸ってたしな。


その後も作者独自の考察が色々考えられていてその視点が面白かった。

なぜ普段は人の近くに巣を作らない種類の鳥が人の部屋の中の巣箱で子育てしてるのかとか、虫等の餌を町の外まで自分で取りに行く種類の鳥もいるし、はたまた既に人から貰う餌のみで生活している種類もいる。


分厚い本を途中から集中して読んでいたらあっという間に夕方だった。


エイス、フーロー、ライチ達のモフモフに囲まれて本を読んでた。

顔をあげるとユーとミーが瞑想で魔力を高めてる。

今夜の晩御飯は刺身が食べたくなったので舟盛りにした。

エイス達も生魚を丸ごと食べてる。


食後は皆で露天風呂に。

わざわざ住処に天然の温泉を転送魔法で繋げて温泉かけ流しという贅沢なお風呂。

更衣室から全て男女別れてるのだがミーが淋しいと言ってるのでまだ混浴してる。


お兄さんと一緒に入るのはヤダってそのうち言われると覚悟してるのだが、今のところまだ言われてないしアニー経由の間接的にも言われてない。

アニーやグレタとかと入る時は女風呂に入ってるし自分1人だけってのが淋しいだけなんだろう。


今日は今頃になって少し曇ってきてるので星も月も何も見えない。


露天風呂を満喫した後にベッドで寝た。

作者からのお願いです。


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