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ボーナスステージの異世界冒険録  作者: 椰子獅子


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第23話

モフモフが待っててくれてるから急がないとね。

証拠集めは終了。

他の大陸がほとんどでユーとミー以外の奴隷は3人ぐらい。

双子と同じ金虎獣人は双子と両親のみだった。

残されてた資料から双子の両親は領主が買っていた事が判明した。



超大国が滅ぼされて大商人達が海賊を吸収してトルベッケトラース通商衛星国を立ち上げた。

超大国の生き残った住民は全部吸収したのだが、生き残り達は全員が他の大陸に移住する事を希望してこの地を去る。

植民地は無事だったのだが超大国の本国は巨大津波で大幅に削られていて、この大陸で超大国が元々所有していた土地をトルベッケトラース通商衛星国は20%程しか引き継いでない。

元の大地の残りは海に沈んだ。

元の住民がいない状態なので、それほど大きくない港町2つと国境の町だけが復興できた。

住民は全員他の大陸からの移住組。

町以外の土地を農業と酪農と林業が使用してる。

なので農業と漁業は結構栄えているが、それでもまだまだ膨大な土地が余っている。


なので……ここはだだっ広い膨大な土地にポツリポツリと3つの町があり、町の周りは農地と酪農用の手入れされた草原があるが、その他は手付かずの草原と林が広がっているという国。


その為、この土地で人間以上に多く住んでるのは魔獣と獣。


魔獣が多くいるので冒険者は仕事が大量にあり、世界中から冒険者を呼び寄せているので、この土地は冒険者ギルドが経済を回している部分が多くあり、俺のカツアゲ未遂事件を起こす迄は町では冒険者が幅を利かせていた。


龍の森とそれほど離れてなくて隣接してる環境なので龍の森の恐竜が時々入り込んでくる事がある。

とはいえ龍の森からすれば、所詮外縁の恐竜なので大したことない恐竜なのだが、森の外では圧倒的な強者となる。

ほとんどの恐竜はある程度魔獣を食べて満足すれば森の魔素を求めて森に帰るのだけど、極稀(ごくまれ)に魔素の少ない環境に対応して住み着く恐竜もいる。

そうなるとトルベッケトラース通商衛星国としてはヤバい。

草原や林の魔獣は冒険者でもなんとかなるが、恐竜には複数の高レベルなチームでも自分の身を守るだけで精一杯。


為政者(いせいしゃ)にとっては他の大陸から英雄クラスの冒険者チームを大金を出して呼ぶか、自分達で組織した軍隊で対応する必要がある。

ユーとミーの両親を領主が購入した理由が恐竜の対処の為だった。


今まで見たこともない程の強力な恐竜だったらしくて、冒険者ギルドの複数の高レベルチームは蹴散らされ、ホルヴァート男爵家の持つ軍隊では傷すら負わす事ができなくて逃げ戻った。

せめて2つの港町の方に恐竜が移動してくれれば港町の領主に擦り付ける事が出来たがコンセプシオンの町近郊に居座り、街道を縦横無尽に移動して被害続出。


このままではホルヴァート男爵家は領主から更迭される可能性があり仕方がなくて、双子の両親を大金を使って急遽本国で購入して呼び寄せた。


恐竜を双子の両親が退治したのだが、手柄を横取りするために退治の瞬間に後ろから刺した。

元々恐竜退治で深傷を負っていたこともあるし、とどめに領主が何度も何度も刺した事で両親は亡くなった。


退治後に恐竜の素材販売と双子を盗賊に売って、なんとか双子の両親の購入額の大半を賄ってる。


更には盗賊の中にスパイを仕込み、盗賊が街道を抜けてアーリンドル王国の国境の町ジャリストンに到着した後に霊峰山の森に通報して、アーリンドル王国に被害が行くようにと計画されていた。


とりあえずアニーに魔法で報告。

領主達はまだ2回目の気絶から目覚めてないようだ。


どこまで罪が重なるのか……もはや数え役満ぐらいいってんな。

アニーの言うとおり3人で暴れたくなってきたので、もう1つの港町に行く前にこのルーベンソンにある別宅突入に俺達も手伝いにいく。


そこそこの大きさの別宅は正門と裏門をすでに警備隊によって取り囲まれており入り口で揉めてた。

そこを後ろからユーとミーの双子が強硬突入する。

その後ろを警備隊隊長を先頭にした突入部隊が続き、俺は後からゆっくり歩いてついていく。

ユーとミーはロングソードと薙刀を手に暴れまわる。

叩き伏せたヤツラを警備隊が取り押さえる。

もがいて暴れまわるヤツラも後から入ってきた俺の耳を見て、完全に諦めて項垂(うなだ)れて逮捕されていく。


犯人達を双子が傷つけても俺が魔法で治しているので何一つ問題はない。

ただし戦闘用の奴隷は保護。

奴隷紋は俺が無理矢理消去して、隷属の首輪等の魔道具は俺が引きちぎって強引に解除していく。

警備隊隊員の怪我も治して、ついでに古傷や40肩、おまけに腰痛なんかも治療して癒してるので喜ばれている。

全員逮捕と保護するまでにそれほど時間はかからなかった。

こっちの捜査と尋問などは全て警備隊に任せた。

奴隷も証拠になるので警備隊に渡してる。

警備隊の手柄もいるだろう。


警備隊隊長に聞けば……

トルベッケトラース通商衛星国は全ての警備隊の制服は同じだし、制式革鎧も同じなので3人分の鎧を借りた。

双子は身長が150センチ程だが、それぐらいの大きさの鼠の獣人も普通に隊員として配属されているので、予備の制式革鎧が借りることができた。


これで変装して俺も暴れまわる事ができるな。

少し嬉しくなる。

警備隊隊長がもう1つの港町『バーキット』警備隊にはエリートが多く、強烈な隊長クラスが沢山いるらしい。

なぜなら……

領主が平の警備隊隊員から出世して領地持ちの男爵までいってるから。

武力のみで成り上がったからそれなりに敵も多いが軍事系の貴族の味方も多くいる。

それにトルベッケトラース通商衛星国は軍事系の貴族は少ないから、出世しやすい傾向があるようだ。


平の警備隊隊員からの成り上がりとはいえ元々は子爵家の四男なので、まったくの平民からの出世ではないのだが。


なので出来れば領主と共に討ち入りして欲しいとお願いされた。

まぁ、敵にならないなら同行はありがたい。

断る理由もないしじゃあ、後はよろしくと移動する。


この警備隊隊長も愛弟子だったようなので、彼の記憶を覗き港町バーキットの領主の館の正門前に双子を連れて転移魔法で移動。

突如として現れた3人に色めき立つ領主の館だけど、ハイエルフの俺を見て一同に右手で左胸をグーで叩いて頭を軽く下げる騎士の正式敬礼をする。

「やぁ、俺は調停者(ハイエルフ)のホープラー。こちらには弟のユーと妹のミー。領主と直接話したいことがあってね。今は中にいるかい?」

「おります。ではご案内致します。」


執務室に領主がいた。

中に案内されて三人掛けのソファーに並んで座りまずは自己紹介。

双子の紹介も軽く俺がする。


領主は『レオンチェヴィッチ・フォン・ハルマリノフ男爵』

長いからレオンと呼んでくれと言われた。

完全なガチムチで身長は俺とそんなに変わらないだろう。

横幅は太く厚みは分厚くて俺とは比べ物にならない。

年は40代ぐらいで巨大な盾が部屋に立て掛けられており……盾職マスタークラスのスペシャリストって感じだな。

鼻は普通の形なんだがデカくて象の獣人。

耳は頭から大きいのが垂れ下がってる。

色は髪の毛と同じく黒いのでペタッとしたかつらを着けてるみたい。


ここに来た理由をレオンに説明。

レオンは俺が警備隊の装備を着て暴れたいと言った辺りから目が輝いてくる。

一緒に突入するつもりだな。

案の定、突入に食いついてきた。

「……という訳で俺達3人が突入するので周囲の警備等でフォローを頼みたい。」

「いえ、いくらホープラー様と言えど警護もなしと言うわけにはまいりません。我らもこの町の精鋭として是非とも警護は我らにお任せあれ……」

「いえいえ、そこまで迷惑をかけるわけには……」

などとしばらく押し問答が続いたが、すぐにぶっちゃけやがった。

「ホープラー様、ぶっちゃけ私も暴れたいんです。我慢できないので、是非ともお供させてください。」

と頭をテーブルにつけるまで頭を下げて頼んできた。

あまりにも正直な物言いに左右にいるユーとミーがブッと吹き出した。


後ろにいる副領主の長男と隣に立つ執事の2人が頭を抱える。

ドアの前に立ってるバーキット騎士団団長は右手を挙げて左手の人差し指で自分を指差し……『俺も俺も』アピールをさっきから止めない。


面白い人達だな。

ユーとミーも大分リラックス出来たようだ。

むちゃくちゃありがたいので、ではみんなで退治しに行きましょう!

と言うとすぐにレオンと団長は装備をするために小走りで部屋を出ていった。


ユーとミーは爆笑してる。

やはり子供は笑顔が良いね。

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