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ボーナスステージの異世界冒険録  作者: 椰子獅子


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第22話

まぁ、蔦の結界があるから身動き取れないから証拠隠滅とかは大丈夫だろうし、逃げる事も蔦を切る事も不可能なので恐怖に(おのの)いてもらうって事は達成してるだろうけどね。


とりあえずアニーにユーとミーから聞いた事件のあらましを説明した。


「なるほどねぇ……じゃあ、私も一緒に行くわね。」

「え? アニーも来るの?」

「流石にここまで嘗められたらね。ハイエルフを嘗めたらどうなるのか見せしめになってもらうわよ。」


ちょっとオコって感じ。


上の広間にみんなで転移魔法で移動。

以前、ユーとミーはここから馬車で連れ出されている。

トンネルはここで行き止まりで終わってる。

馬車は来た道を戻って一旦外に出てる。

それからは町を横断して国境の西門から出た。

2日ほど移動してからその他の盗賊仲間と合流したようだ。

仲間が合流する前に商人を襲って殺害して馬と馬車を奪い取った。

更に2日ほど移動してから脱走した、


横にある上に行く階段を上がると何匹かの魔獣の子供が檻に閉じ込められている。

少し目を輝かせてしまったらアニーに叱られた。

「気持ちはわかるけど、そっちは後にしなさい。」

「はい。」


魔獣達につけられた隷属の魔道具を全て解除。

3匹いる。

虎と狼と鳥。

とりあえず怪我を魔法で回復させてから、衰弱してたので餌を多めに与えて少し待機しててもらう。

めっちゃ可愛い。

モフモフ最高。


上の階に移動するとまた檻……いや、牢屋だった。

捕まっていたのは人間と獣人とエルフ。

みんな女性。

アニーからブチって切れた音がした。

しかし笑顔で3人の女性には対応してる。

アニーから俺とユーは先に進めと言われた……女性の事は女性に任せれば間違いないだろう。

俺はユーを(うなが)して上への階段を登る。

上るじゃなくて登る。

やたらめったら長い。

途中から塔の螺旋階段みたいになってた。


終点は壁。

前蹴りで壁を吹き飛ばす。

壁の抜けた穴は蔦で覆った。

アニーかミーしか通れないように蔦で封印した。

アニーはこの後、被害女性達を霊峰山の森に連れていくだろうから、ここに戻って来るときは俺の側だろうしな。


例え間違えて俺を追いかけて来たとしてもアニーなら封印解けるし。


俺が吹き飛ばした壁は壁を覆っている蔦があるので壁に当たることなくキャッチして止めてる。

そのままだと邪魔なんでアイテムボックスに収納。


終点の領主の館の執務室に到着した。

領主と息子の副領主、更には執事と騎士団団長やなんかもいて蔦に絡み付かれて身動きできないようにしてある。

俺の顔を見て領主のジルベール・フォン・ホルヴァート男爵が大声をあげて問いかけてきた。


「ホープラー様、和解は成立したのではないのですか?」

「前にあったカツアゲ未遂事件なら解決済みだよ。間違いなく。」

「では何の理由があってこのような事を……」

「今からはこっちの話。」


隣に立って睨んでるユーにやっと気付いた。

「お前は……」

「口の聞き方に気を付けろよ。この子はユー。俺の弟で龍の森の住人だ。」

「弟、そんなはずは……」

「あれぇー、お前俺の弟の事を知ってるのか?」

「!!! いえ、初対面です。」

「嘘だ! 俺は知ってる。パパはお前が……」

「はい、ストップ。ちょっと落ち着こうな。」

飛び出そうとするユーを後ろから抱き締めて止めた。

「お兄さん、こいつが!!」

興奮しすぎてるのでとりあえずリラックスする魔法で落ち着かせた。

瞬時に冷静になるユーだがすぐに魔法の効き目が切れて歯を噛み締めて我慢してる。


「マジで口の聞き方に気を付けろよお前。」

ユーの出す殺気にビビり小便をもらす領主。

あまりの小物っぷりに少し落ち着くユー。

「ユー落ち着いたか? 落ち着いたら聞きたい。これで全員か?」

「違う! 後4人いた。」

「どんなヤツ? しゃべらなくていい。見させてもらうから。」

ユーが頭に思い浮かべた映像を調べてフルプレートアーマーを装備したあと4人が足りないな。

領主の記憶を覗くと……容疑者はこの館の中にいるな。

館の中の全員が蔦で縛られているから調べるのは簡単、すぐに発見して転移魔法で蔦ごと呼び寄せた。

「こいつらで合ってる?」

「コイツラら!」


「そ、そ、そんな。彼が言ってるだけで証拠もないじゃないですか」

「あのさぁ、人間の裁判じゃねぇーし、証拠もクソもないよ。ハイエルフは記憶を調べられるんだから。」

「……」

「それに証拠って……今俺達がどこから来たのか覚えてないのか?」


証拠がないと言われてギリッと歯を噛み締めるユー。

しかし俺達がどこから来たのかを思い出してニヤリと笑った。


「え……地下道……あっ!」

「やっと思い出したようだね。話が早くて助かるよ。」

「……」

「それに奴隷裁判をするのは俺じゃないから。」

「…………え?」

「もうすぐここにやってくる『恐怖の大王』によってお前達は裁かれる。」

もうすでに来てたのだが自らの迷彩魔法で見えなくさせてたアニー。

「はーい、お待たせ。恐怖の大王のアナスタシアよ!」

捕らえられてる関係者全員がアナスタシアを見た瞬間、あまりの恐怖で瞬時に失神した。


「クソみたいな事やってる割にはヘタレ過ぎるわね。」

「もう終わりだって諦められないんじゃない? 今まで好き勝手にやってたから。」

「それは言えるわね。」

「それはそうとして、ユーとミーが下ろされた港の方はどうする?」

「うーん、ユーとミーを連れてホープラーがやってきて。こっちはどうせ私の顔を見る度に失神するでしょうし。どうせそのうち目が開けられなくなるわよ。」

「そりゃそっちの方が面白い。犯人グループはこっちに転送するよ。そういえば領主のシルベール・フォン・ホルヴァート男爵の記憶を覗いたらもう1つの港にも隠し倉庫を持ってて、そっちには裏取引で儲けた金で金庫と武器庫の倉庫になってるようだけど。」

「どうせ傭兵が山盛りいるでしょうからハイエルフだとバレないようにしてユーとミーと一緒に暴れてみれば?」

「「やりたい!!」」

「いいね。じゃあそうしよう。後は任せて行ってくるよ。」


ユーとミーが船から下ろされた港の倉庫に双子を連れて転移魔法で移動。

巨大な倉庫の前に飛んでくると、まずは倉庫の敷地全域を蔦の結界で囲い込む。

この港町の警備隊が次から次へとやってくるが、倉庫の正門前に俺が立っているのを見て近寄ってきた。

よってきた隊長らしき人に話しかける。

「やぁ、俺は調停者(ハイエルフ)のホープラー。違法奴隷売買の罪でこの倉庫を捜査する。」

「ホープラー様、この倉庫はコンセプシオン領主シルベール・フォン・ホルヴァート男爵が所有する倉庫となっておりますが……」

「うん。間違いないよ。この港町にホルヴァート男爵家が所有してる建物は他にあるかな?」

「この『ルーベンソン』ではホルヴァート男爵家別宅がございます。」

「そっちは警備隊で捜査しといて。こっちは誰もいないし、証拠は総ざらいしたいから俺達だけで大丈夫。……もしかしたらそっちには戦闘用奴隷がいるかもしれないから気を付けてね。」

「了解いたしました。」

警備隊隊長が隊員達を連れて走って行った。

この時間はこの倉庫には誰もいない。

倉庫の中に入って残されてる資料をささっと目を通しながら総ざらいでアイテムボックスに収納していく。


奴隷の人身売買の証拠が山積みだわ。

俺が探してるのは奴隷が誰に売られた後にどこに向かったかという情報。


他の大陸がほとんどだな。

やはり霊峰山の森に対する恐怖が強くあり、あの街道を使いたくないとしてルーベンソンまで引き取りにこさせてたようだ。

その代わりルーベンソンとコンセプシオンの2つの町ではフリーパスで出入りできるようにしていた。

魔獣の密輸にも手を出してたんだろう。


クソだな。

アニーが処理しちゃうと思うけど。

地下の牢屋に入れられていた女性は自分の性欲処理なんだけど……男爵として正室と側室3人妾2人がいるのに、更に3人って凄くないか? めちゃめちゃ猿じゃん。

……猿に罪はないが。

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― 新着の感想 ―
[一言] 「恐怖の大王(森の化身ハイエルフ)」が二人揃って、目が笑ってない笑顔で詰め寄ってくるの図。 歴史始まって以来最大の恐怖として語り継がれる、のかも? >めちゃめちゃ猿じゃん。 >……猿に罪は…
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