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ボーナスステージの異世界冒険録  作者: 椰子獅子


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第16話

次々と現れる異常種オークを薙ぎ倒しながらずんずん進んでいく。

蔦ロープの鞭を振り回し、ついでに蔦ロープで掴んだオークも振り回す。

横に回り込んできた異常種オークには、口笛を吹くようにして尖らせた口から、吹き矢のようにフッと尖った枝を飛ばして異常種オークに刺さる。

飛ばされた尖った枝はオークの頭に突き刺さり、枝はオークの中で枝を伸ばして死ぬまで枝をあちこちに枝分かれする。


背中から蔦を2本伸ばして死んだオークを全て回収してアイテムボックスへ。


背中から分離させて蛇のように自由に動きまわって回収。

回収を蔦蛇に完全に任せると、異常種オークを退治するスピードは更にあがる。

普通のオークは怯えて後ろに下がるので、異常種オークのみが突進してくる。


だから異常種オークばかり退治してるんだな。

背中から飛び出した蔦蛇は10匹。

左右に分かれ6匹が独自に普通のオークを襲い始めた。

恐怖で蜘蛛の子を散らすように分散していく。

蔦蛇に捕まった運の悪いオークだけ退治して回収する。

向かってくる異常種オークの退治は楽だか、死体回収と普通オークの退治が面倒くさいので蔦蛇に全面的に任せた。


オークの住処の奥の方で異常な魔力の流れがあった。

ユーとミーがオークの本丸に裏から突撃したのだろう。

陽動の俺は前に進むスピードを上げて、更にプレッシャーをかける。

背中から飛び出した蔦蛇は10匹追加。

三方向から同時に攻められたオークはそんなに待(ま)たずに崩壊。


双子が異常種オークの主を退治したようだ。

普通のオークは3人のいない方向から逃げ出した。


異常種オークだけが襲いかかってくる最初の状態に戻るが、すでに異常種オークの半数以上は退治してるし、スタンピードの主がいなくなったので新たなオークは発生しなくなったからね。

蔦蛇の3匹はユーとミーの回収し忘れたオークを回収させるように指示。

4匹の蔦蛇を双子のオーク回収の手伝いに向かわせる。

ユーとミーにはオークの回収は蔦蛇に任せて退治に全力でと通信魔法で指示する。


退治を開始してから1時間程で異常種オークは全部退治した。

回収した異常種オークは700を越えた。

普通のオークも500程。

だいぶ間引けたな。

蔦蛇を全部魔素へと戻して、こちらも回収した。


アニーに魔法で連絡すると、転移魔法で飛んできた。


「ホープラーごめんごめん。まさかスタンピードになってるなんて気付かなかったわね。」

「山林モンキーの主から前回のスタンピードからまだ40年しか経ってないからと聞いてる。」

「そうなのよね。ちょっと油断してた。ありがとね。」

「俺にお礼はいらないよ。そこで満足そうにオヤツ食べてる双子に言えば?」

「ユーとミーもありがとう。お陰で助かりました。」


頭を下げるアニーにビックリして立ち上がり、近寄りながらアニーに身振り手振りを加えて興奮しながら状況を説明する双子。


「アニーさん、俺最近ロングソードの練習中なんだけどさ、上に飛び上がってから下に叩きつけたらオークが真っ二つになって!」

「あら、凄いわね。」

「ね、ね、アニーさん。私は最近兄さんに薙刀をもらってね、それをもってクルクルってまわると周囲のオークがバタバタって切れてくの!」

「凄い切れ味ね。」


と、 両方から話が止まらなくてアニーも大変。


「おいおい、ユーとミー。楽しかったのはわかるけど、まずはアニーに森を修復してもらわないとな。」

「「あっ、ごめんなさい。沢山森を壊しちゃった」」

「これぐらいなら大丈夫よ。直ぐ治すからね。」


アニーがフーって息を吹き掛けると倒れた木々達が起き上がり、まるで何もなかったかのように修復されていく。

森は魔素を吸収して修復されていくが、ここまでぐちゃぐちゃになると修復に月単位で時間がかかる。

ハイエルフの魔力を使えば瞬時に元通り。

しかし直ぐに治せるのはそこに住むハイエルフのみ。

だから俺は手を出さなかった。

あと1500年前もアニーは首都だけ攻撃に参加して森を修復するためにさっさと戻ったのだろう。

ついでに言えばドラゴンは修復に向かない。

魔力を込めすぎて森が広がってしまうから。

龍の森が他の原始の森に比べてバカデカイ原因がこれ。

ハイエルフがいなかったので修復する度に広がってたから。

魔力の微調整はドラゴンは出来ないから仕方ない。


アニーに確認すると間引いたオークの量はこれぐらいなら丁度良いようだ。

オークを食べる山林モンキーの数が減っているから、これぐらいなら後は勝手に増えていってバランスがとれるようになるらしい。


良かった良かった。


オークを回収し終えるとアニーと一緒に山林モンキーの主の住処へ転移。

エルダートレントも回収。

山林モンキーに異常種オークの肉を渡して、これで散り散りとなった山林モンキーの戦士達が帰ってくるまで持つとのこと。


アニーと一緒に4人でアニーの住処に戻った。

双子が興奮して話しかける。

「「アニーさん、依頼完了で良いですか?」」

「はい、冒険者さん、ありがとう。完了です。」

「「わーい!」」


興奮した双子がはしゃいで走り回り俺やアニーに抱きつきまわる。

興奮して話しているのを見ると、やはりまだまだ子供だな。

まだ8才だしなと納得する。


アニーがお礼にということで料理を振る舞ってくれる事になった。

俺まで「おしっ」と小さくガッツポーズする。

アニーに聞くと異常種オークはそんなに美味しくないオークらしい。

……ただしモモ肉を除く。

モモ肉は極上のオーク肉のようでほっぺが落ちるとアニーに言われた。

めちゃくちゃ楽しみだ。

だけどそれ以外の素材をどうしようかと悩んでアニーに相談すると心配いらないといわれた。


霊峰山の森にはあちこちに池があってスライムが住み着いてるから、そこに捨てとけばスライムが全て処分してくれるようだ。


「良いなぁスライム。龍の森では存在してないんだよな。うらやましい。」

「なに言ってんの? ホープラーが池を自分で作れば良いのよ。いくら龍の森の恐竜でもホープラーの気配がある池には手を出さないわよ。この双子と一緒。」

「マジか!」

「マジマジ。私も余所から拾ってきたスライムを育てただけよ。霊峰山の森から何匹か連れて帰れば良いわよ。ついでに飼いたい生き物がいたら飼えば?」

「おおぅ、夢が広がるな」

「森の生物は手作りの池の中のスライムには手を出さないけど、増えすぎて池から飛び出してテリトリーを離れたスライムは食べられちゃうから気をつけてね。」

「なるほどな。フムフム」

「鳥とかも注意が必要ね。1年ぐらい自分がいつも一緒に生活すれば匂いが完全に染み付いて襲われなくなるけど……鳥籠とかで飼うか小屋を作って一緒に住む必要があるわよ。放し飼いだとテリトリーから離れて目を離した隙にバクってやられるわね」

「なるほどね」


確かに龍の森の恐竜と言えど双子には一切手を出さなかったな。

一年ぐらいはほぼ一緒に暮らしてたし。

スライムや他の生物にまで影響があるとは思わなかったよ。

さぁ、何を飼おうか……迷うな。

スライムはゴミ処理要員として絶対必要だ。

龍の森でスライムを探したけどいなかったから、アイテムボックス内にゴミが山ほど溜まってるし。

原始の森は物凄く濃く魔素があるので肥料とかいらないから生ゴミすら処分してない。

10年分のゴミが溜まってる。

うん。

スライムは確定。

すぐに増えるだろうし。


それにモフモフは絶対欲しい。

今の俺の生活にはモフモフ成分が不足しているからな。

たまにロックライガーの子供達と遊んだり、時々ジャリストンで小鳥と戯れる位では、このモフモフ成分不足は補えない。


龍の森は鱗成分が多過ぎる。

しかも恐竜のゴツゴツ鱗なので癒されない。

そんな妄想に浸っていて呼ばれたら、アニーの手作り料理で双子と3人でトリップさせられて、そのまま夜の宴会に突入した。


俺も異世界の料理を振る舞う。

退治中に食べたいと考えていた「カツサンド」

アニーが絶賛しているのでレシピを教えた。

アニーが作れば更に絶品料理へと早変わり。

アニーの手作りカツサンドを食べて4人でトリップする。

お酒を一滴も呑んでないのに大騒ぎの冒険者デビュー戦大成功パーティーは大盛り上がりをみせる。

作者からのお願いです。


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