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ボーナスステージの異世界冒険録  作者: 椰子獅子


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第14話

……それから2年が経過した。

あれだけ悔しそうな顔をしていた双子も今は8才となり身体も成長。

近衛騎士団との模擬戦は既に指導する側となってる。

ラーフィーとミクリーに請われて俺と双子の3人で近衛騎士団20名との模擬戦……


アーリンドル王国において第5まである正規騎士団や森聖(しんせい)騎士団はオフェンス担当。

近衛騎士団はディフェンス担当。

近衛騎士団の仕事は要人警護がメイン。

なので俺達が襲撃側となり要人警護の模擬戦が何度か行われた。

俺達も襲撃側として反省会にも参加して忌憚のない意見を出して要人警護のレベルアップに貢献している。


俺も15才となり成人を迎えた。

身長も190センチを越えたところで止まり、それからは身体は横に成長していって、マッチョになってきた。

地球で言うと『体操選手』や『ミドル級ボクサー』のような逆三角形の身体となり、もはやヒョロヒョロの身体ではなくなってかなりのマッチョとなっている。

体重も80キロぐらいあるし。


ハイエルフの民族衣裳は長い布を全身に巻き付けたような服になっているので、マッチョを見せびらかしているようになってしまった。

巻いているように見えるピタッとした服なので……実際に身体に長い布が巻いている訳じゃない。


王城の私塾に通うのは3人とも1年ほどで卒業となって終わってる。

実は俺は過去の輪廻転生で王族として過ごしていたのでテーブルマナーやダンスは完璧に習得していた。

それらの勉強を始めてからようやく思い出したぐらいに完全に忘れていたが。

なので国によって異なるマナーの違いや、やってはいけない事等を学ぶ場となった。

ダンスも同様で細かなステップの違い等を学んだぐらいで、後はユーとミーに教える側のサポートになった。


ユーとミーも身体を動かすのは得意中の得意。

ダンスとテーブルマナーの知識を学べば後はすんなりと吸収して1年後には卒業となった。


今日はユーとミーの冒険者デビューの日。


冒険者ギルドは10才からしか登録出来ないが、龍の森の所属となってる双子には関係ない話。

ギルドに登録しないで勝手に活動するだけ……

所謂(いわゆる)『ごっこ遊び』の延長だしね。


冒険者の仕事は魔物や盗賊の討伐や商人の護衛、薬草の採取等々多岐に渡ってるが護衛業はするつもりもなさそう。

討伐や採取は冒険者ギルドの所属じゃなくても自由にできるので勝手に冒険者デビューをする事になった。


昨夜の晩御飯の時の雑談で盛り上がり、じゃあ明日に冒険者デビューでもしようぜ! ってなった。


龍の森で薬草採取して冒険者デビューってのはあまりにも寂しいので別の場所に行く。


龍の森を南に行くと草原となってそれから街道にぶち当たる。

街道はアーリンドル王国とトルベッケトラース通商衛星国を結んでいる。


実は両国は大きな河で繋がっているのだか、龍の森を横断してるので船で横断しようと挑戦して誰一人として帰るどころか到着した者すらいない。


その街道を越えたらまた草原。

その草原の向こうにドラゴンとハイエルフの住む原始の森がある。

標高1000メートルを越える山林の原始の森。

山の上には『命の泉』と呼ばれる池があり、飲めば万病を癒し美容に確かな効き目があり寿命を伸ばすという凄い伝説の泉らしい。

山林にも幾多の薬草が生い茂り、樹木の樹液も甘くて心と身体を癒すと言われる。


『霊峰山の森』と言われてる原始の森。


俺にとっては『お隣さんの調停者(ハイエルフ)』

名前は『アナスタシア』

ハイエルフの女性。

『アニー』と呼んでと言われてる。


龍の森の龍王に連れられて挨拶に来てくれて以来の友人でもある。


身体の一部分がハイエルフのくせにバインバインのたゆんたゆんで俺の中のエルフ&ハイエルフの印象を完全破壊した女性。

ハイエルフのくせにマッチョな俺とどっこいどっこい。


俺より短髪で肩に届かないぐらい。

年齢は3千歳を越えてから……数えるのもステータスカードを見るのをやめたので、詳しい年齢はレディーに聞くなと、まだ5才の俺に肩パンした女性でもある。


料理は昔めちゃくちゃ凝っていた時期があったらしく、意識がトリップするぐらいの極上の美味しさ。

食べたら幸せな気分になってホワーって意識が飛んでいて気付けばアニーに頭を撫でられてた。

トリップしてる顔が余りにも可愛くて頭を撫で撫でして止まらなくなってたと言われた。


暇潰しに時々遊びに来るし、俺もちょいちょい霊峰山の森に遊びに行ってる。


ある時、雑談ついでに伝説の内訳も教えてくれた。

命の泉は山の頂上に大きな泉があり、古龍の『氷龍』と『水龍』のラブラブなドラゴン夫婦が住んでいる。

既にカップルになって2千年以上経過してるらしいが、今でもラブラブちゅっちゅで見てるだけで胸焼けするんだとさ。


そのドラゴン達が住んでいる、暮らしている泉なので変な効果があるとの事。

雪の壁に三方を囲まれた泉はいつもいつでも冷たい雪解け水が湧きだしている……山頂なのにね。


その水は持ち帰って1年を過ぎても2年を過ぎても、腐る事もなく変わらずに冷たくて美味しい水。

例え炎天下にさらしていても冷たくて美味しい。

俺もいくつもの樽に入れてアイテムボックスに保管してある。

アニーは霊峰水と言ってたが冷たくて美味しい水以外の効果は全くない。


薬草の種類が多いのだけは当たってるが、原始の森はどこでも薬草は豊富で龍の森の薬草の豊富さには敵わない。

全ての樹液が甘い訳もなく……『サトウカエデ』の木が他の原始の森と比べると多いってだけ。


まぁ、伝説なんて内訳はそんなもんよとアニーは笑ってた。


ただ、内訳を知らない人間からすれば唸るような大金が眠る宝の山。


トラブルは人族と共にやってくる。

ドラゴンとハイエルフの共通認識。


今はトルベッケトラース通商衛星国になってるところに、1500年以上昔には国土が5倍以上もある超大国があった。

海洋交易と魔法学が栄え世界中に植民地を持ってる超大国。


その超大国が霊峰山の森を大軍勢で侵略してきたんだと。


全ての始まりは森の木の伐採。

アニーは直ぐに戻るので気にもしてない。

それで森の生き物の子供を売るために拉致したらしい。

アニーは即座に動き直ぐに怪我なく取り戻せた。


アニーは調停者として俺と同じように『犯人グループには死を。その他の家族や国には責任ない』と要求。

軽く済ませた。

俺が龍王から雑談で聞いていて参考にした……

アニーの真似しただけなんだけど。


それで犯人グループの親族達が完全なる逆恨みで霊峰山の森反対運動を開始する。

霊峰山の森を支配すれば世界制覇も簡単だと、欲望にまみれた貴族連中を仲間に巻き込み植民地から魔法使いや軍隊を続々と呼び寄せる。

王様はハイエルフと森に怯え大量に傭兵を雇う。

国に見切りをつけた大商人達は船団を組んで脱出していた。

侵略の前日に街を訪れたアニーは国中に殺意に溢れてる事に怒り国王に詰問&説教。


その超大国は『女は男を支えて当たり前』という男尊女卑に凝り固まった国家だったらしく、アニーという女性に説教されて殺意が芽生えた王様。

アニーが帰ったあと激を発して霊峰山の森へと侵略を開始した。

超大国の平民は国外脱出するために次々と船や馬車で逃げ出した。


大軍勢が押し寄せ森を焼き森の生物を大量虐殺。

アニー・氷龍・水龍はブチ切れて全軍皆殺し。

それだけで済むはずもなく、アニー・氷龍・水龍は超大国の首都を強襲、ものの数分で灰塵(かいじん)に帰(き)した。

アニーはもう落ち着いたので森に帰って焼かれた森の復興をし始める。


しかしブチ切れたドラゴンはその程度では終わるはずもない。

氷龍と水龍は超大国の全土の各地で暴れまわり、全ての街・町・村を襲い灰塵に帰した。

植民地も例外ではなくドラゴンが現れて滅ぼされる。

最後に巨大な津波が超大国の本国を襲い国土の半分以上が海に沈んだ。

全国民の5分の4が死体すら残さずに消滅。

生き延びた人々は海に逃げて津波に巻き込まれなかった人々と、たまたま外で活動していた冒険者や農民や樵(きこり)ぐらい。


世界的に最強国家の一角とも言われていた超大国は半日でジャスビレンドの世界から消滅。

この悲劇の出来事は『霊峰の悲劇』と言われ物語となって現代でも語り継がれている伝説。


この超大国が消滅した跡地に船で脱出して難を逃れた大商人達が生き残った国民と立ち上げたのがトルベッケトラース通商衛星国。


本国は森が怖くて他の大陸に遷都した。

国の立ち上げに世界中の鼻摘みものだった海賊達を吸収した海洋交易国家を樹立した。

植民地だった場所の海側の一部分のみを吸収して全ての大陸に港町を持つ大国になった。

『森が怖いから直ぐに逃げられるように海側しか土地を持たないようにしている』

と言われてる国。


トルベッケトラース通商衛星国は俺とのトラブルの後、領主は逃げ出して本国に助けを求めた。

その後本国から通商団が龍の森にやってきて交渉。

毎年かなりの量の海の幸がもたらされる事になった。

まぁ、手ぶらで帰すのもなんだしって事でハイポーションと薬草を渡すという変な交易が始まった。


通商団も森に入るのが怖いので草原で狼煙を上げると俺が赴くっていう変な交易。


俺達3人はそんな草原を渡ることなく転移魔法で直接アニーの住処(すみか)に移動する。

作者からのお願いです。


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是非ともよろしくお願いいたします。

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