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ワールド・ティーチャー -異世界式教育エージェント- 作者:ネコ光一

八章 学校 革命編

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反撃開始

レウスは『ワールド・ティーチャー』において第二の主人公です。
 ――― レウス ―――



 教室から兄貴が出て行った後、俺達はすぐさま行動を開始した。
 兄貴の情報だと、同学年であるデミドリオン……略してデミ組の生徒も俺達と同じように敵を排除してから教室に篭っていると聞いたのでやってきた。
 連れて来た他の皆は近くの廊下で見張りをしてもらっている。デミ組の教室は鍵がかかっていて中に入る事が出来なかったので、姉ちゃんがドアをノックして呼びかけていた。

「申し訳ありません、カラリス組のエミリアですが扉を開けてもらえませんか?」
「エミリアさん!? そ、そっちは大丈夫なんですか?」
「私達の方でも賊が入ってきましたが、全て捕縛し安全を確保しています。なのでこちらの様子を見に来たのです」
「わかりました。今すぐ開けます」

 扉の向こうが騒がしいけど、鍵以外にも机や椅子を重ねて壁にしてたのかな? でも兄貴がいたら今の行動は減点だって言いそうだ。俺達が脅されて言わされている可能性だってあるのに、確かめもせず開けるなんてありえないってさ。今は面倒だから言わないけど。

「どうぞエミリアさん」
「ありがとう」

 デミ組は貴族が少なくほとんど平民で集められているから、バカな貴族みたいな変な目をしてくる人はいない。
 扉が開いて俺達を迎えてくれたのは、デミ組で代表をやっている人だ。姉ちゃんに礼を言われて顔を赤くしてるけど、これって姉ちゃんに惚れているよな? 姉ちゃんは兄貴の物だから、もし手を出したら俺がぶっ飛ばしてやるぞ。
 代表を睨みつつ教室に入れば、壊れた机と椅子が何個かあって気絶した傭兵が縛られて床に転がされていた。他にも怪我をした人が数人いるけど、治療魔法士が少ないから痛そうに順番を待っている人がいる。

「何とか賊を捕まえたのですが、状況はあまりよくありません」
「これからどうなされるのですか?」
「それが迷っていまして。このまま篭城するか、安全な場所を探して移動するか、クラス全体の意見が真っ二つに分かれているんです」
「戦おうって人はいないのか?」
「それは少数だな。実は転がっている賊を捕縛する際に先生が倒れてしまってね、皆怖じ気づいているんだよ」

 代表の言う通りデミ組の教室が暗く感じた。中には姉ちゃんや俺を見て表情を明るくしていた人もいるけど、全体的に困り顔で頭を抱えている人が多い。

「先生は大丈夫なの? 私で良ければ回復魔法かけるけど」
「すまないが頼む。回復魔法の効果が見られなくて困っているんだ」

 リース姉は優れた治療魔法士として学校に知れ渡っている。なので任されたリース姉は倒れている先生の元へ駆け寄って色々調べ始めた。

「これは……私達の先生と同じ症状ね。誰か傭兵の荷物を調べてくれないかしら? 解毒薬を持っている筈よ」
「お、おう」

 クラスの数人が傭兵を調べている間にリース姉は他の人達の治療も始めていた。兄貴仕込の手際の良さに、デミ組からの信頼を徐々に集め始めている。

「そちらの状況はわかりました。私達の方は生徒全員無事ですが、先生が同じように毒を受けてしばらく動けない状況です」
「そうですか。他に年長者がいればいいのですが……」
「色々と不安でしょうが、このまま守っていても状況が好転しません。ですから私達は他の生徒を募り、あの賊達に戦いを挑むつもりです」
「そんなの無茶だ! あのゴーレムに大人の傭兵もいるんだぞ。子供ばかりの俺達が勝てる筈がないだろ!」

 俺達のクラスメイトみたいに反発する人もいたけど、姉ちゃんがにっこり笑うと反発が消えた。おいそこのリーダー、見惚れてるんじゃねえよ!

「いいえ勝てます。例えばゴーレムですが中級魔法であれば十分倒せますし、傭兵も一人で相手しなければ倒せない相手ではありません」

 姉ちゃんは兄貴が教えてくれた情報を語って聞かせた。人を動かすなら自信を持って話せと兄貴は教えてくれたので、姉ちゃんは勝利を確信した笑みで語り続けている。兄貴に認めてもらいたくて、今の姉ちゃんは誰よりも張り切っているからな。それこそ一人で突撃しかねないくらいにだ。

「私達の強みは数です。こんな卑劣な行いをする相手に容赦は必要ありませんし、遠慮なく集団で叩いてやりましょう。このまま隠れて待つのではなく、私達自身の手で敵を倒してみませんか?」
「やれる……のかな?」
「廊下を見てください。私達のクラスだけでなく、他のクラスの方々も集っていますよ」
「本当だ! やれる、やれるよ! もっと人数が増えるんだろ?」
「俺はやるぞ! エミリアさんは俺が守る!」
「ありがとうございます。ですが、私はシリウス様一筋ですので」
「……はい。いや、まだ諦めるのは早い!」

 代表が目に見えて落ち込んだけどすぐに復活していた。中々しぶといけど、姉ちゃんは本気で鉄壁だからな。隙間なんか微塵も無いぞ。
 とにかく姉ちゃんの演説でデミ組の皆がやる気を出してくれたようだ。俺も負けていられないよな。

「もちろん俺は先頭で戦うぞ。ゴーレムや傭兵がいくら来ようとぶっ飛ばしてやるぜ!」
「おお! 兄貴がやる気だ!」
「俺達も続くぞ!」

 このクラスにいた俺の仲間も戦う気満々だ。
 その後、デミ組から六割の人が参加する事になった。戦闘出来ない者、戦えない者は麻痺で動けない先生を連れて俺達のクラスに行くように指示し、俺達は数を増やして次の教室を目指した。

 それから俺達の仲間集めは続いた。
 ある教室では貴族と平民がどうするか言い争っていたが姉ちゃんと俺が間に入って宥めたり、傭兵達に占拠されて連行待ちの生徒達を解放したりと、俺達は仲間を増やしながら校舎を走り回った。
 偉そうで血気盛んな生徒の大半は俺達が来る前に敵へ突撃して既にいなかったので、全体的に揉め事は少なかった。

 そして校舎内を一回りする頃……俺達は百人以上になっていた。今は校舎前に集合し、生徒全員に奪った武器を分配したりと準備しているところだ。

「これだけ集まれば十分かしら?」
「十分よエミリア。シリウスさんから聞いてた数より二倍もいるしね」

 捕まった生徒が集められている闘技場には、敵の反応が四十程だと兄貴が言っていた。ゴーレムを呼び出す魔法士もいるからその倍は考えているけど、それでも数は勝っている。
 そしてそこにはグレゴリの反応もあるとも言っていた。碌に話した事が無いけど、俺達に色んな事をしやがった憎い奴だ。俺の手で全部ぶった斬ってやりたいところだが……。

「俺の剣があればなぁ……」

 あの剣ならゴーレムを幾ら斬っても刃こぼれ一つしないと思うし、俺の全力も出せるのに。
 兄貴と素手のみの訓練とかやっているから戦う事に関しては問題ないし、傭兵の剣もあるから今は恵まれた方だと思う。けどこんな脆い剣じゃ満足に振れそうにないし、本気で振るったら一発で折れそうだ。じっちゃんの剣技って武器に優しくないもんな。

「仕方ないわよ、魔法を主体で頑張りなさい」
「わかった」

 剣は傭兵相手に使って、ゴーレムには拳でやるしかないな。
 俺が剣の感触を確かめていると、俺達の先輩である上級生達が姉ちゃんの前へやってきた。

「準備が終わったわエミリア。いつでも出発出来るわよ」
「ありがとうございます。それより、本当に私がリーダーでよろしいのですか?」
「構わないわ。貴方達が発起人だし、私達は戦闘に集中させてもらうから」
「そういうこった。先輩として、前線であいつらに一泡吹かせてやるよ」
「わかりました。若輩ながら頑張らせていただきます。ですが皆さんに今一度説明しておきますね」

 これだけ上級生が居るのに、何故か姉ちゃんが仲間達のリーダーとなっていた。
 そういう事に反発する奴は先走って戦いに行ったまま帰ってきていないし、戦いを拒否して留守番しているからリーダーの決定はあっさりと済んだ。まあ姉ちゃんって故郷の村に居た時も子供達のリーダー的存在だったし、兄貴の隣で指示のやり方を見てきているから適任だと思う。これが兄貴が言っていたカリスマってやつなのかな?
 リーダーとなった姉ちゃんは一度全員の注目を集め、兄貴から聞いていた注意点を説明していた。

「……以上です。相手は強いですが、私達全員の方が遥かに強いです。全員無事に帰りましょう」

 そして大きく手を上げ、姉ちゃんは闘技場の方向を指差した。

「出発です!」
「「「おおぉぉ――っ!」」」


 実力のある先輩が先頭に立ち、俺達は闘技場に向かって歩き出した。
 集団で歩けば当然目立つので、途中で見張りの傭兵や魔法士に気づかれたけど俺達の数に恐れをなし、感情のないゴーレムを押し付けて逃げ出していた。

「そこだ! 『炎拳フレイムナックル!』」

 俺の炎の拳が胸元の魔法陣を砕き、ゴーレムの体は粉々に崩れ落ちる。隣では先輩達が三人でゴーレムをかく乱し、隙を突いて鈍器で魔法陣を破壊していた。
 魔法士が呼び出したゴーレムは、迷宮で戦ったゴーレムと一緒で核となる魔法陣を壊せば倒せる。なんだけどこいつらは岩の体だから剣が通じにくいし、武器より魔法の方が戦いやすい。でも魔法は先の戦いに備えて温存する為、俺のような戦士が中心に敵を蹴散らしていた。

「レウス君、魔法をあまり使うなと言っていたが、そんなに飛ばして大丈夫なのかい?」
「問題ないよ。これくらいいつもの事だし、この魔法って見た目より消耗少ないから」

 マークが俺を心配して聞いてきたけど、兄貴の訓練に比べたら軽いもんだ。それにこういう時は派手に倒した方が皆の士気が上がるって兄貴が言ってたもんな。
 それから何度も戦闘になったが、俺は全て一撃で敵を倒し続けた。そんな風に暴れていたら俺が一番前に立っていても誰も文句を言わなくなっていた。全体の士気も上がって、姉ちゃんも満足気に頷いている。

「よくやったわレウス。調子はどうかしら?」
「絶好調さ。準備体操も終わったし、これからだよ」

 体の調子もばっちりで、魔力も十分残っている。何より今の俺はやる気に満ち溢れていた。
 だって兄貴が俺達を信じて送り出してくれたんだ。その信頼に応えなくてどうするんだって話だ。
 迷宮のような失敗はもう絶対しない。だから俺は今回の戦いで変身するつもりはなかった。あれは確かに強くなれるけど、興奮状態になって戦い方が力任せになるから、完全に制御出来るまで封印すると決めた。
 そう誓っている内にようやく闘技場前に着いたのだが、俺達は一度足を止めて作戦会議をする事にした。

「着いたわね。それでこれからどうするの?」
「いくら数が揃ってるからって、正面から攻めるのは不味いよな?」

 上級生の言う通り、敵は闘技場で待ち構えているんだから罠の一つや二つ用意していると思う。だから正面から突撃するのは敵の思う壺って皆話し合っているけど、姉ちゃんは何も言わず闘技場を見上げているだけだった。

「このまま話し合ってもキリが無いわ。時間を掛け過ぎると各場所に散っている傭兵が帰ってくるかもしれないし」
「ここで迷ってもしょうがない。リーダーに決めてもらうとしよう」
「そうね、どうするのエミリア? 貴方の意見を聞かせて欲しいんだけど」

 決断を迫られた姉ちゃんの返事は一言だった。

「突撃です」



 俺を先頭に闘技場の試合場へ足を踏み入れると、その異様な光景に仲間達は動揺を隠せなかった。
 観客席には連行された生徒が座らされているが、全員首輪を填められているせいで何も出来ないようで、やってきた俺達を哀れみの目で見ているだけだった。
 そして試合場には戦闘の跡が残っていた。隅の方に視線を向ければ、先に戦いに来ていた生徒達が倒れていて、傭兵達によって首輪を填められている様子が見える。

「観客席に凄い並んでいるな。リース姉、何人捕まっていると思う?」
「たぶん……二百人は居そうね」
「お前ら、何で冷静なんだよ?」

 上級生に突っ込まれたけど、俺は奴隷の経験があるから酷い光景を見慣れているからな。リース姉は兄貴と出会って色々経験したからだと思う。
 そして試合場の中央付近まで歩いたところで、地面に魔法陣が描かれゴーレムが出現したのである。その数は俺達より少しだけ少ない三十体くらいだった。

「ようこそ、勇敢で無謀な少年少女達よ」

 武器を構えて戦闘かと思いきや、観客席の一部から大きな声が響いてきた。
 声の方向に視線を向けてみれば、そこには立派な髭を生やしたおっさんが豪華な椅子に座って偉そうにしていた。高そうな貴金属を付けている上にかなり太っていて、兄貴が良く言ってるフセッセイな奴だと思う。そしてその隣には俺達の敵であるグレゴリの姿もあった。

「リース姉。グレゴリはわかるけど、あの偉そうな奴は誰?」
「ゴーリア・アドヴェンド。姉様が教えてくれたんだけど、エリュシオンで有数の資産家なのよ。これだけの隷属の首輪をどこから用意したかと思っていたけど……あの人なら用意できてもおかしくないわね」

 貴族の中にある獣人差別者の一人で、リース姉の父ちゃんと言い争いした事もあるそうだ。その時はこてんぱんに負けたらしいけど。

「何をごちゃごちゃ言っている? お前達はこの革命の余興なのだ。早く戦うがいい」

 言われなくても戦うつもりだけど、どうしてこんなに偉そうなんだろう? 人様に自慢できる事をしていると思って……いるんだろうなぁ。じゃなきゃそんな言葉言えないよな。

「趣味の悪い人ね」
「リース姉、趣味が悪いって?」
「ゴーリアは生徒の反抗を見世物にしているのよ。私達みたいな生徒がいたらここへ誘い込み、やっつける姿を他の生徒達に見せ付けて反抗する意思を奪っているのね」

 助けが来たと希望を持たせておいて、目の前でこてんぱんにやっつけて首輪を填める事を何度か繰り返したんだろうとリース姉は分析していた。だから観客席の視線が悲しげだったんだな。

「そんな回りくどい事が出来る程の用意があるんだわ。油断は禁物よレウス」
「了解だぜ! その前に姉ちゃんの用事を済ませないと」

 闘技場に入る前に、姉ちゃんは情報を引き出しつつ時間を稼げとも言っていた。観客席をちらりと確認してから俺はゴーリアの野郎に話しかけた。

「あのよゴリアさん。戦ってやるけどさ、何でこんな事しているんだ?」
「ゴリアではなくゴーリアだ! それにこんな事ではなく革命と呼べ! 我々は亜人共を優遇する現王を倒す為に立ち上がったのだ!」
「見た目ほとんど変わらないのに、何でそんなに獣人を嫌うんだよ? 俺は人族好きだぜ? 特に兄貴とリース姉と……あとはディー兄もだな!」
「人族が好きだと!? 汚らわしい! 貴様らのような畜生風情に好かれたくもないわ!」

 別にお前が好きってわけじゃないけど、昔の俺もお前と同じだったんだよな。
 あの頃は奴隷にされて姉ちゃんや俺を苛める人族が大嫌いだった。だけど兄貴と出会い、エリナさんとディー兄に育てられて種族なんて関係ないってわかったんだ。なのにこいつは俺よりずっと大人なのにわかってない。本当に大人なのかな? あんな奴と比べるのもなんだけど、兄貴の方が立派な大人に見えるぞ。

「獣臭い耳や尻尾を生やし、純粋な人と交わり無駄に数を増やしおって。貴様ら亜人なんぞ外や森で生活していればいい。この革命後に亜人を全て追い出し、エリュシオンは選ばれた人族のみが生きる楽園へと変えるのだ」
「楽園に亜人の血なぞ一滴もいらぬ。そして無能もだ! 一人残らず……根絶やしにしてくれる!」

 グレゴリが獣人と兄貴のような無色を嫌うのは、自分の父親がそれらに殺されたからだと兄貴から聞いた。家族を殺される辛さはわかるけど、俺は別に根絶やしにしたいとは思わない。俺の場合は相手が魔物だからってのもあるけどさ。

「小さいなぁあんた等。本当に大人なのか?」
「黙れ! それより武器を捨てて投降しろ。さもなくば、観客席にいる奴らが首輪によって死ぬ事になるぞ」

 半分血走った目で俺達にそう命令してきた。隷属の首輪には所有者が命令すれば装備者を殺す機能がついている。実際自分に填められた事もあるし、他の人がその機能によって死んじゃったのを見た事がある。
 人質を殺すと言い出すグレゴリに俺の仲間達は動揺し、同時に観客席に座っている生徒達も騒ぎ始めていた。
 だけどそのグレゴリの暴走を止めたのはゴリアだった。

「待てグレゴリ殿。人質を殺しては計画に支障をきたすではないか」
「……申し訳ない。亜人共に口答えされて我を忘れていたようだ」
「しっかりしたまえ。まあ首輪の権限は全て私だから、君に決定権はないがね」

 それは二人だけにしか聞こえないであろう小さな会話だった。
 だけど兄貴から教わった『ブースト』による聴力強化によって、奴等の致命的な会話が俺の耳にはっきり聞こえたのである。そして当然……。

「どらっしゃぁぁ――っ!」

 俺はすかさず剣を抜き、目前に立つゴーレムに『炎拳フレイムナックル』をぶち込んだ。
 咄嗟だったので本気で放った炎の拳は、一部分どころかゴーレム全体を吹っ飛ばす威力になってしまったが、戦闘開始としてはちょうど良い。

「行くぞ! 突撃だぁ!」

 俺の大声を合図に、背後に居た仲間も俺に続いた。数の勝る俺達の攻撃にゴーレムは徐々に数を減らしていく。
 そしてゴーレムが残り十体となった時、足元に再び魔法陣が浮かんだと思ったら新たなゴーレムが作られ、倒した数だけ補充されてしまった。
 敵に土の魔法士が複数居て、この闘技場のどこかに潜んでゴーレムを作っているに違いない。元を断たないと、魔法士の魔力が続く限り復活させられてしまう。

「いきなり攻めてくるとは、亜人らしく野蛮だな」
「どれだけ持つか楽しみだ」

 ゴリアとグレゴリは復活するゴーレムに苦戦する生徒を見ながら笑い、観客席側に居る魔法士や傭兵は俺達を眺めるだけで手を出してこなかった。今に見てろ、すぐにその顔を驚きに変えてやる。
 俺が十体目のゴーレムを砕き、三度目の魔法陣によってゴーレムが作られた瞬間……状況は動いた。

「ゴーレムの魔法士はあそこだ!」
「狙え狙え! 魔法を使わせるな!」
「首輪の生徒に当てるなよ!」

 観客席側に回り、潜んでいた仲間が一斉に飛び出したのである。
 マークの『火槍フレイムランス』が魔法士を吹き飛ばし、別の場所では上級生が魔法士を取り押さえて縛っていた。するとゴーレムの作られる速度が目に見えて落ちて、俺達が倒す方が速くなってきた。
 この状況に二人は悔しそうに歯を噛んでいて、ゴリアが手を前へ出して魔力を集中し始めた。

「くそ、面倒な奴らだ。こうなったら生徒を命令して奴等を取り押さえるように――……」
「させませんよ」
「なっ!? 貴様いつのまに――……ぐおっ!?」

 ゴリアが生徒に命令しようと集中したその時、風魔法を使った姉ちゃんが闘技場の屋根から飛び降りて背後に降り立った。着地と同時に傭兵から奪っていた毒針を首に刺し、ゴリアは先生と同じように麻痺して崩れ落ちていた。

 今回の作戦は全体を二つのチームにして、俺達が派手に陽動し、残りは観客席から魔法士を狙って奇襲する役割だったのだ。そして完全にこちらへ気が向いた隙を突き、姉ちゃんが忍び寄って首輪の命令権を持つ相手を倒す流れだったんだ。
 俺が無意味に話を長引かせたのも、隷属の首輪の命令権が誰にあるか調べる為であり、予想以上に簡単に漏らしてくれて運が良かったと思う。色々言葉は考えてはいたけど、完全に相手の油断だよな。俺も気をつけよう。

「貴様か! 無能の腰巾着が生意気に! 我が請うは炎の――……」」
「シリウス様は無能ではありません! 『風玉エアショット』」

 無詠唱で放たれた姉ちゃんの魔法がグレゴリの腹に直撃した。手加減しているだろうけど、あれ腹に当たると本当に痛いんだよね。同情だけはするよ。

「さて、後はこの方を尋問して首輪の鍵を……っ!?」

 これで終わったかと思ったその時、姉ちゃんは何かを感じて顔を上げると同時にゴリアの襟を掴んで俺達に向かって全力で飛んだ。
 その瞬間、姉ちゃんが立っていた場所にナイフが突き刺さり小さな舌打ちが聞こえてきた。風を上手く調整しながら姉ちゃんは俺達の前に着地すると、真剣な顔で振り返ってナイフが刺さった場所を凝視している。

「……中々勘の鋭い小娘だな」
「ええ、危ないところでした」

 貴賓席の通路から体格の良い男が現れたのである。
 じっちゃん程じゃないけど大きな体に鍛え抜かれた筋肉。そして奴の身長はあろう長くて大きな剣を持ち、鉄の胸当てや革製品の防具を装備しているその身形から傭兵なのがわかった。尋問した貴族が言っていた、傭兵を纏めているリーダーは間違いなくこいつだと俺は確信した。
 だって遠目だけどわかる。こいつは間違いなく強い奴だって。俺達がやられた、鮮血のドラゴンのような奴らと同じ雰囲気だ。

「出て来いお前ら! 仕事だ!」

 男が叫ぶと奥に潜んでいた傭兵達が姿を現し、俺の仲間達とぶつかりあっていた。とはいえ数は二十と少しで、俺達の方も怪我をして戦えない奴はいたけど、数は遥かに勝っている。
 ゴーレムもほとんど倒して、俺達の有利は変わらない筈だったんだけど……。

「またゴーレムが出たぞ! 気を引き締めろ!」
「さっきよりでかい!? くそ、当たる人数を増やせ!」

 傭兵の中にも土の魔法士がいて、新たなゴーレムが再び出現した。しかもそのゴーレムは先ほどより大きく、動きや硬さから見てかなり強くなっている。

「貴族のような見本魔法と一緒にするなよ? 俺達のは命を懸けた戦いで鍛えぬいた魔法だぜ」
「ならば本人を狙うさ。『火槍フレイムランス』」

 マークが放った『火槍フレイムランス』はゴーレムを生み出した魔法士に放たれたけど、男は詠唱しながら移動できるようであっさりと回避された。

「魔法が駄目なら!」

 ハルトが直接傭兵に斬りかかるが、別の傭兵が間に入って邪魔をする。というか、今気づいたけどハルトいたんだな。

 それにしてもこいつら、普通より強いゴーレムを生み出し、移動しながら詠唱出来る上に連携も上手い。俺達の前に現れたリーダー格の男の命令で動いた点から、間違いなくこいつの手下だろう。さっきまで戦っていた奴らと全く違う。
 人数で勝っているのに、このままだと生徒の方が先に疲れて本気で不味い状況になっちまう。
 急いで俺達が援護するか、もしくは……。

「……姉ちゃん、皆を頼むよ。こいつは俺がやる」
「駄目。二人で戦うべきよ」
「でも皆苦戦しているし、そのゴリアって奴も見張ってないと駄目だろ?」

 この男が皆を殺す権限を持っているんだから、敵に奪い返されるわけにはいかない。こいつを守りつつ他の生徒の援護もするなら、遠距離攻撃が出来る上に実力がある姉ちゃんが一番適任だしな。

「俺に任せて姉ちゃん。大丈夫だよ、相手は兄貴やライオルのじっちゃんじゃないんだからさ」

 剣を抜いてこちらに迫ってくるリーダー格に向き直る。
 今度は、今度こそ俺は倒してみせる。迷宮で味わったあの敗北は二度とごめんだ。
 絶対に……勝つ。

「……わかったわ。貴方はあいつを倒してシリウス様に褒めてもらいなさい」
「うん! そうしたら姉ちゃんより褒められるよな?」
「そうでもないわよ。私は皆のリーダーをしたんだから、私の方が凄いと思うわ」
「やめなさいって二人共」

 危ない危ない、リース姉に止められなかったらまた喧嘩してたぜ。やっぱリース姉は俺達に必要だな。

「レウス、ここ怪我してる」
「ありがとリース姉」
「頑張ってね。怪我しても治してあげるから、しっかりとやってくるのよ」
「おう!」

 掠り傷をリース姉に治してもらってから俺はリーダー格の男に一歩踏み出す。相手も俺と一騎打ちを望んでいるらしく、剣を持ったまま俺が攻めてくるのを待っているようだ。

「行くぞっ!」

 俺は一気に踏み込み、まずは試しとばかりに剣を振り下ろす。
 リーダー格は正面から剣で受け止めたが、俺の力に耐え切れず一歩後ろに下がっていた。このまま追撃しようとしたが、剣が嫌な音を立てているので仕方なく蹴りを繰り出すが、リーダー格は自分から後ろに下がって避けた。
 くそ、予想はしてたがあいつの剣の方がずっと上だ。連続で打ち合えば間違いなく俺の剣が折れる。
 隙を突いて『炎拳フレイムナックル』を叩き込もうと考えていると、リーダー格は剣を肩に乗せて俺に笑いかけてきた。

「まさかお子様学校にこんな奴がいるとはな。雇い主がここまで追い込まれている状況といい、予想外ばかりで退屈しないぜ」
「退屈させねえよ。お前は俺に倒されるんだからな!」
「いいねぇ、その強さに自信に満ち溢れた台詞。お前さんの名前を教えてくれるか?」
「人に名乗らせる前に自分が先に名乗るのが礼儀だって、兄貴が言っていたぞ」
「そりゃそうか。俺は傭兵団、ギガンテスのリーダー、ドミニクだ」
「兄貴の一番弟子、レウスだ!」

 再び踏み込み、前面に魔力の衝撃を放つ技、剛破一刀流・衝破を放つ。これなら剣を当てる技じゃないから問題ないが、リーダー格の男ドミニクは跳躍して避けた。空中で動きが取れないドミニク目掛け、俺は『炎拳フレイムナックル』を叩き込む為に飛び出す。

「はっはぁ! いいなぁ! その全く躊躇ない攻撃、ますます気に入った!」

 空中でも慌てず投げナイフを投げてきたので、咄嗟に『炎拳フレイムナックル』の爆風でナイフを叩き落した。そのまま迎撃出来ず着地したが、ドミニクが再びナイフを投げてきたので剣で叩き落とす。

「今度はこっちの番だぜ!」

 ドミニクの方から攻めてきたが、今の剣で受け止めようものなら剣ごと俺は斬られると思う。だから兄貴がよく使う技である、相手の武器の側面に剣をぶつけて軌道を逸らした。高い技術が必要だが、これなら正面から受けるより剣への負担が少ない。そのまま何度も振り回される剣を俺は同じように捌き続けた。

「おうおう、剣技も十分だな! だがこいつならどうだ!」

 一度俺から大きく距離を離したかと思ったら、胸元から小さな袋を取り出し投げつけてきたのである。
 俺は咄嗟に斬ろうとしたが……兄貴の訓練を思い出し、袋に触れないようにしゃがんで避けた。追撃に備え態勢を整えるが、ドミニクは少し驚いた顔で拍手していたので、戦いの流れが止まってしまったようだ。

「よく避けたな! 大概の奴は今のを剣で斬ってパニックになるってのによ」
「兄貴が言ってたんだ。ああいう物には痺れる粉か何かが入ってる事が多いって。他にも腕や足にナイフを仕込んでたり、手首に毒針を飛ばす道具もあるって言ってた」
「そこまで理解してんのか。その兄貴ってのはお前の師匠か何かか?」
「そうだ。俺に全てを教えてくれた人だ!」

 少し戦ってわかったけど、このドミニクは兄貴やじっちゃんに比べたら遥かに弱いし、多分俺の方が力も剣技も上だと思う。こんな剣であいつの剣を捌く事が出来るのがその証拠だろう。
 だけど……凄く戦いにくい。
 俺が踏み込むと僅かに下がったり、追撃しようものなら投げナイフや先ほどの小袋のように小細工をしてくる。年の差があるからしょうがないが、戦いの経験に関してはあいつの方が上だな。
 どう攻めるか悩む俺に対し、何を思ったのかドミニクは突如剣を仕舞い、俺に向かって手を差し出してきたのである。

「おい……レウスと言ったな。お前、俺達の仲間にならないか?」
「……何を言ってんだ?」
「その年でそれだけの剣を振るえるお前を殺すのは惜しい。俺達は裏の世界に生きているから、種族の問題なんて一切気にしちゃいないし、仲間には獣人が数人含まれている。獣人のお前だって気にせずいられるんだよ」
「獣人を追い出すって言う奴に雇われているお前が言うなよ」
「あれは報酬が魅力的だったんだよ。正直に言うなら、あの貴族の野郎に全く共感出来ないし最後まで付き合う気もなかった。結界が消えたら金だけ奪って逃げるつもりだ」
「結局悪者じゃねえか。そんな奴の仲間なんかなりたくねえよ」
「悪者だぁ? お前本気で言っているのか?」

 何か凄くむかつく笑みをしているんだが、一体何だってんだよ? お前が悪者じゃなかったら何だって言うんだ?

「お前の兄貴、俺達と同じ世界に生きる奴だぜ?」
「はあ? そんなのありえるわけないし、見た事ないくせに冗談言うなよ」
「いーや、俺の攻撃を予想してる時点でわかるんだよ。お前の師匠ってのは、裏で生きる俺の攻撃手段を知っている。つまり……裏の世界に居た事があるんだよ」
「兄貴が……お前と同じ?」

 そういえば兄貴は一人でよく居なくなるし悪い事にも詳しい。出かけて帰ってきたら血の匂いがした事もあった。そして数年前、盗賊を尋問して情報を得た後で盗賊が呟いているのを聞いたんだ。
 あいつの目はまるで殺し屋だ。裏の世界を知らなきゃ出せない殺気だとも言ってた。

「間違いないな。そんな奴の仲間だとか言いながら、お前の師匠はそんな奴と同類なんだよ。可哀想に、信じてた人に裏切られた気分はどうだ?」
「…………関係ねえ」
「ああ?」
「関係ないって言ってるんだ! 兄貴が何だろうと俺は……」

 そうだ。呪い子だと知ってもくだらないと笑い、俺を止めようと全力で殴ってくれた兄貴。
 訓練やじっちゃんと模擬戦して何度も痛い思いをしたり死にそうになってきたけど、未だに兄貴に殴られた以上の痛みを俺は知らない。
 それだけ本気で殴ってくれて、姉ちゃんと俺を見守り育ててくれた人が何者だろうと俺は……。

「俺は一生ついて行くって決めたんだ! それ以上くだらない事を言ってんじゃねえ!」
「……けっ、とんでもない餓鬼だ。揺さぶりも全く通じねえな」
「何だよ、今の全部演技か?」
「半分本気だ。お前の腕が惜しいのは本当だから残念だよ」
「どうでもいいよ。お前を倒して俺は兄貴に褒めてもらうんだ」
「そりゃあ無理だな。確かにお前の方が剣の腕は上だろう。だがな……俺も勝つ為に色々仕込んでいるんだよ」

 ドミニクが胸元から取り出したそれを掲げると、火の槍が空に向かって飛び出して爆発し、大きな音が周囲に響き渡った。爆発音に一瞬だけ闘技場内部が静まったが、戦闘が再び始まって騒がしくなる。
 下ろした手には砕けた石の欠片が残っていて、それはつい最近、兄貴が持っていた物と同じだった。あれは魔石で、おそらく今のは『火槍フレイムランス』の魔法陣が描かれていたんだと思う。強力にしたせいで、一回使っただけで壊れてしまったようだけど。

「……何で俺に使わなかったんだ?」
「攻撃じゃなくて合図だ。今の爆発音が聞こえたら、外に散らばせた傭兵にここへ戻ってこいと伝えているんだよ」
「何だと!?」
「今でもかなりギリギリなのに、背後から奇襲されたらどうなるだろうな? 更に……おい!」
「あいよ!」

 観客席に居た仲間の一人に声を掛けると、胸元から魔石を取り出して試合場に投げ入れたのである。
 地面に落ちた魔石が砕けちると大きな魔法陣が浮かび、先ほどより更に大きく見上げるほどのゴーレムが現れた。

「巨大なゴーレムも追加だ。さーて、どうする?」

 不味い、大きなゴーレムが現れて俺の仲間が動揺し始めているじゃないか。ただでさえ危ういのに、ここに傭兵が現れたら……。

「姉ちゃん! ゴーレムを何とか――……」
「死ぬがいい! 愚かな獣人が!」
「シリウス様が許さぬ限り、私は死ねません!」
「エミリア、右の後輩が押されてる!」

 姉ちゃんとリース姉は復活したグレゴリの相手と仲間の援護に忙しいから無理だ。そうこうしている内に巨大なゴーレムが二体になり、状況は悪くなる一方だ。

「だったらお前を先に倒す!」

 一気に倒そうと『ブースト』を発動させ、俺は突撃して剣を振りかぶった。突如速くなった速度に、ドミニクは驚きつつも剣を合わせて来たのは経験の御蔭と思う。
 俺は剣が折れるのを防ぐ為に再び捌こうとしたが、焦っていた俺は先ほどと同じ感覚でやってしまった。
 今の俺は『ブースト』で速度どころか力も増した状態だ。そんな状態で剣をぶつければ、いかに最低限であろうと剣への負担は大きくなる。ただでさえ限界の近かった剣は、その衝撃に耐え切れず折れてしまった。

「こんな時に!」
「やっぱりまだ子供だな。戦場の経験が足りねえよ」

 余裕の表れか、ドミニクは剣を失った俺に対して攻めてこなかった。更に数を増やすゴーレムを見て、楽しそうに状況を眺めていた。
 くそぉ、俺の剣があればあいつをさっさと倒して、あんなゴーレム幾らでも斬ってやれるのに。本気で剣を振れないのがこんなにも悔しい。
 だけど……諦めてたまるか!
 こうなったら全力の『炎拳フレイムナックル』で殴ってやる! あまりの爆風に俺もちょっと焦げるけど、気にしてる場合じゃない。

 まだ残っている魔力を両手に注ぎ込もうとしたその時……。


 ズドンッ!


 大きな音が響き渡り、巨大ゴーレムの頭部に穴が空いていた。そこは魔法陣が描かれていた場所で、それを壊されたゴーレムは体を分解しながら崩れ落ちた。

「ああ? ゴーレムが……一撃だと?」
「これは……」

 驚いている俺達を他所に再び大きな音が響き、残りのゴーレムの体に穴が空けられていた。気づけば僅か数秒で巨大なゴーレムは全て倒されていた。
 そんな状況の中、俺の前に何かが突き刺さって土埃が舞った。
 そして土埃が晴れたその場所には……。

「俺の……剣?」

 グラントのおっちゃんに作ってもらった、俺の相棒がそこにあった。
 ゴーレムを一撃で倒した攻撃といい、ダイア荘に置いてある俺の剣を持ってこれる人なんて……兄貴しかいない。
 だけど周囲を見回しても姿が見えない。姉ちゃんも探しているようだけど見つからないようだ。兄貴が本気で隠れたら俺達見つけられないからなぁ。森で兄貴を探す訓練をした事があって、匂いで大体の場所はわかるのに見つけられない事が何回もあった。
 それにしても……何で姿を見せないんだろう?
 巨大ゴーレムを倒すだけじゃなくて、兄貴ならすぐにこの状況をひっくり返せる筈なのに。


『頑張れよ』


 頭に響く兄貴の声で俺は気づいた。

 そうか、兄貴の姿が見えないのはきっと俺達で何とかしろって事なんだ。
 そしてこいつは俺が倒せって事も。

 全く、何が兄貴なら状況をひっくり返せる筈なのに……だ。
 いつまで俺は兄貴に甘えてるつもりだよ!

 情けなくてごめんよ兄貴。
 そして……ありがとう。
 俺、絶対にこいつを倒すから……見ててくれよ。

 目の前に刺さった相棒を握り、名を叫びながら俺は剣を抜いた。

「やるぞ銀牙ギンガ!」




おまけ1
レウス「兄貴の一番弟子、レウスだ!」
エミリア「一番弟子は私よ!」
 騒ぎで聞こえなかったが、エミリアはそう叫んでいたとさ。

おまけ2
ドミニク「お前の兄貴、俺達と同じ世界に生きる奴だぜ?」
シリウス「あ……バレた」
 戦場を覗きつつ、主人公は内心冷や汗をかいてたりしていた。
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