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幸せを願う  作者: 凜斗
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3/4

さん

「ねぇ春ちゃん今日は尚ちゃん一緒じゃないのー?」


行きつけのバーに独りで行けばそんな風に聞かれた。


あいつと一緒にいることが、それくらい浸透してたんだって思うと、少し安心した。



「あら?春ちゃん尚ちゃんと喧嘩でもした?寝てないでしょ」


「うっさい」


「寝不足な人間に出すお酒はない」


「春ちゃん睡眠不足はお肌の大敵よー」


「もう本当黙ってお願い」




気晴らしに飲みに来たところで心配性なマスターはノンアルコールしか出してくれないし、外野はうるせーし。最悪なんだけどこれが安心する。


あいつが一緒じゃないことを聞かれて、でもそれだけ。それ以上は一切突っ込んでこない。それがとてもありがたい。


言わなくて済む。別れた、なんて言葉にしたら、また落ち込む。そんな自分が容易く想像できる。


ばからしい。


じゃあなんで別れたんだなんて聞かれてももっと困る。理由がない。周りが納得するような理由じゃない。


くだらねぇ。考えるだけで、どんどん堕ちていく。




「春ちゃん、どうしようもなくなったら、ちゃんと頼ってね?」


「いつでもいいから吐き出しに来い」




そう言葉をかけてくれるから、ここは本当に居心地いい。分かっているのに踏み込んでこない。


その優しさが、今はすごく嬉しい。


ちゃんと俺の中で区切りがついて、話せるようになったら良いと思う。




「もうちょい待って欲しい」


「話したくなったらいつでもおいでー」




こういう存在が俺の近くにいてくれて本当に良かったと思う。


話しに、来れるんだろうか?分からない。時間が経てば少しは寝れるようになるんだろうか。


尚がいないことが当たり前に、なっていくんだろうか。

お読み下さりありがとうございました。

多分あと話も書いたら満足して終わる気がします。

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