表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
浮気されて失望の果てに自殺をしたら高校時代の浮気した奴と付き合う前に戻っていた。なんというかもう浮気は御免なので関わらずに...?  作者:
第一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/14

12、罪

吉鶴はどこまで思い出しているかは分からない。

 だが吉鶴は自殺を図った。

 俺は吉鶴を止めた。

 それから俺は(家に帰すには)と思い。

 そのまま吉鶴を家に招いた。


「吉鶴」

「はい」

「どこまで思い出したんだ」

「最初かどうかは分からない。ただ頭痛がして。絶望したって感じで」


 その言葉に俺は吉鶴を見る。

 吉鶴は「私は死ぬべき人間だと」と言いながら顔の表情をゆっくり消した。

 俺はその姿に眉を顰めてから「吉鶴」と言う。


「何?」

「何を見たんだ」

「私が君にお説教されたりかな」

「それで浮気したと判断したのか」

「私は浮気だって思うよ。あれだけやったらね。私は屑だね」


 吉鶴はそう言ってから俯き無言になる。

 それから「エグい事をしたよ」と話した。

 俺は吉鶴に向く。

 また吉鶴は俯いて黙った。

 俺はそんな吉鶴に言う。


「確かにお前自身がエグい真似をした」


 という感じにだ。

 すると吉鶴は「うん」と返事をしてから再び無言になった。

 俺は溜息を吐いた。

 そして俺は「だが俺はお前には生きてもらいたい」と返事をする。


「どうしてそう思うの?」

「俺はお前に生きてもらう事が最大の贖罪に繋がると思っている」

「そうなんだね。君は甘いんじゃない?」

「今死ねば思考も何も出来なくなる。ならお前が生きている事が最大の反省だ」

「そう考えるんだね」

「ああ」


 そして吉鶴は俺を見る。

 それから「残念ながらそれ以外は思い出せない。それでも良いの」と聞いてくる。

 俺は「そうだろうな」と返事をした。


「お前は言ったじゃないか。本当に分からないってな」

「そうだけど」

「ならそれならそれでも良い。俺は今お前に死なれても困る」

「そう」


 吉鶴は「ありがとう」と言ってから俺を見た。

 俺は「それはどういう意味でだ」と聞く。

 すると吉鶴は「私を見てくれて」と答えた。


「見捨てても良かったぐらいの人間だった」

「ああ」

「だけど君は見捨てなかった」

「そうだな」


 吉鶴は「だから感謝してる」と言った。

 俺はそんな姿を見ながら「浮気した理由を思い出しては無いんだな?」と聞く。

 すると「穴あきだね。残念ながら思い出せない、から」と涙目になる吉鶴。

 その姿に俺は無言になる。


「分かった」

「私は愚かすぎるけど。その思い出せないのは許して。私はどんなに何をしても思い出せないから。殴っても思い出せない」

「そこまでしろとは言ってない。思い出せないなら良い」

「君は優しいね」

「優しい訳じゃない。静かには怒っている。だが怒ったところでもう既にそれは前世だ。だからこそ俺は怒らない」

「そっか」


 それから吉鶴は俺を見る。

 俺はその姿にお茶を飲んで告げる。

「自殺だけはするな。面倒だ。お前が死ぬと」と。

 すると吉鶴は「だね」と言いながら立ち上がる。


「そろそろお暇するよ」

「帰っても大丈夫なのか」

「帰らないと迷惑でしょう」

「自殺するなよこの後に」

「しないよ」


 そうきっぱり言ってから吉鶴は「私はもう大丈夫。生きる事が贖罪だと思えたから」と俺に向いてから頭を下げた。

 俺はその姿を見てから「だと良いが」とだけ言った。

 そして俺は吉鶴を見送るのに玄関先まで行き。

 彼女は帰って行った。


 ☆


 吉鶴は自殺はしなかったが。

 彼女の精神は相当に不安定だと思う。

 思いながら俺は翌日、起き上がり朝食を摂ってから表に出る。

 その際に「そういうや結奈は?」と思っていると向こうの方から結奈が歩いて来た。


「結奈」

「おはようございます。紗千さん」

「どうした?顔がかなり厳ついが」

「いや。これからどうしたものかと思いまして」

「それはつまり」

「吉鶴先輩が思い出したって言ったじゃないですか。そういう事です」


 それから結奈は俺を見る。

 俺は「だな」と言いながら表に出る。

 そして歩き出した。

 その際に結奈が「実は」と言ってきた。


「吉鶴先輩に会ったんです」

「マジか」

「はい。自殺未遂をしたそうですね」

「結論から言って自殺は防いだがな」

「身勝手ですね」

「俺は奴にこう言った。お前が死ぬ事は逃げる事だと」

「そうなんですね」


 結奈は立ち止まる。

 それから俺を見てくる。

「吉鶴先輩は記憶を全て思い出したんですか?」と聞いてくる。

 俺は首を振ってから「いや」と言う。


「奴は浮気相手とかを覚えてない」

「そうなんですね」

「かといって覚えていても困るが」

「そうですね。この世界の浮気相手が記憶がある訳じゃないですし」


 まるで奴の記憶は燃えた写真の様な感じだな。

 考えながら俺は空を見上げる。

 日差しが痛く照り付ける。

 だけどそんなのも気にならないぐらい世界は淀んでいる様に見えた。


「紗千さん」

「ああ」

「私は記憶がどうのこうのあっても彼女には反省をしてもらいたいので」

「許す気は無いって事か」

「身勝手すぎるのも怒っていますよ私」

「だな。確かにそれはその通りだ」


 怒りを見せる結奈。

 俺はそんな結奈に「だが奴に死んでもらっても困る」と話す。

 結奈は「そうですね。浮気相手を言ってから死んでほしいです」と怒る。

 そういう事じゃないんだが。


「裏切った大罪を許す気は無い」

「ああ」


 それから結奈は歩き出す。

 そんな結奈を見ながら俺も歩き出した。

 そして学校に向かう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ