(仮)
3月21日15時40分に56話が更新してありますのでご注意ください。
つまんだ手を離すと、パニックになって地面に落ちそうになる妖精(仮)を手のひらで受け止めた。悪いことをしたと思った僕は、その妖精(仮)に平謝りをする。それを見てだんだんと落ち着いてきたのか、今度は僕の手のひらの上で仁王立ちになり怒り出す。
『このにんげんはなんてことをしやがりますですか。フィーのはねにきずでもついたらどうせきにんをとるですか。このにんげんには、せいしんせいいのしゃざいをようきゅうするのです。しゃざいほうほうはさいきんにんげんにはやっているどげざなるものをようきゅうするです。じめんにはいつくばりあたまをちまみれになるまでうちつけるといいです。』
いや、それ土下座とちがうから…。謝るのは謝るから、そこまでは勘弁してもらいたい。
『ちがうです?フィーはドーラににんげんのどげざとはそのようなものだとおしえられたのです。ドーラかおまえのどちらかがうそをついているのです。ひごろのおこないからかんがえるとうそをついていつのはドーラなのです。』
いや、どれだけそのドーラさんってのはこの妖精(仮)のフィーさんから信用ないんだよ。
『ようせいかっこかりとはだれのことなのです?フィーはようせいかっこかりなどというしゅぞくなのではないのです。れっきとしたかぜのせいれいなのです。』
妖精(仮)改め、風の精霊(仮)のフィーさんは無い胸を反らしふんぞり返る。
『かっこかりをとるといいです。このりっぱできれいなはねがかぜのせいれいのしょうこなのです。』
風(仮)のフィーさんは自慢の羽を僕に見せ付けてくる。確かに、透き通っていてきれいな羽だな。
『このはねはフィーのじまんなのです。それととるのはかっこかりであって、のせいれいをとるんではないのです。』
あ、またなみだ目になった。ちょっとかわいい。
『このにんげんはいじめっこなのです。フィーをいじめてたのしんでいるです。』
いじめないよぉ。
『ほんとなのです?』
うん、いじめいくない。僕はフィーさん(仮)をいじめたりしないって。
『にぎゃーーーー。やっぱりいじめっこなのです。』
「ねぇねぇ、おかーさん。あのおねーちゃんは、自分の手のひらを見つめてなにしてるのー?」
「シッ、みちゃいけません。おつむのかわいそうな人なのよ。」
たまたま通りがかったミリちゃんとエルの声が聞こえた。声の方に顔を向けると、興味津々なミリちゃんと、ニヤニヤするエルがいた。そして、顔を戻すと自分の手のひらの上フィーさんと目が合った。
「え?」『です?』




