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稽古で学ぶ

 どうもアオイです。現在、絶賛遊ばれ中です。木剣を持たされて「打って来い」と言われ、打ち込んでいったら足を引っ掛けられて転がされ、エルの持つ木剣で頭をコツンと叩かれる。立ち上がって向かっていくと、やっぱり転がされてコツン。突きをだせば、木剣を叩き落とされてまたコツン。足を狙えば木剣を踏まれてやはりコツン。そのうち頭が馬鹿になるんじゃなかろうか・・・。


 そんなこんなで、着慣れてない皮鎧もあり、現在ぶっ倒れておりまする。


「おらおら、とっとと立って構えろや。」


 エルが木剣を肩に担いで、僕を見下ろしながら言ってくる。なんとか一太刀でもあててみたい。その一心でなんとか立ち上がった。疲労からか、手に持つ木剣が重く感じる。転がされたからか体中が痛い。なんでこんな辛く痛い目をしてんだろうか。


「おーし、構えたな。だが、体力的に限界か。しゃーねぇ、これで最後だ。思いっきり打ち込んできな。」


 ああ、最後か。やっと終わる。とにかく一太刀だ。掠るだけでもいい。エルに一泡吹かせてやりたい。いや、一泡吹かせてやる。


「うぉおおおおおおお。」


 僕は、ほとんど無い体力を振り絞り、あらん限りの力を込めてエルに打ちかかった。







「う・・・。」


 体が痛い、頭も痛い。


「おう、気がついたか。」


 近くから声が聞こえる。これは・・・エルの声かな。僕は痛む体を起こそうとする。


「とりあえず、まだ横になってな。」


 なんかエルが優しい。エルは、散々転がされて汚れた僕の鎧を拭いているらしい。


「ったく、ぶっ倒れるほど打ち込んでくるかねぇ。」


 鎧を拭きながら、エルがあきれたように呟いた。そうだ、最後の一太刀はどうなったんだっけ。


「最後・・・、どうなった・・・です?」


 疲れからか、途切れ途切れの口調になってしまった。


「おめぇ、おぼえてねぇのか?」


 エルが驚いたように言うので、ぼくは頷いて肯定する。ひょっとしてかすったとか?


「避けてからすっ転ばして終わりよ。」


 やっぱり無理だったようだ・・・。そりゃそうだよね、素人同然だもの。


「だが、最後の一太刀はなかなかだったぞ。といっても素人としてはだ。」


 エルが褒めた・・・だと?何かちょっとうれしい気がする。


「だが、同時にやっちゃいけないこともした。わかるか?」


 してはいけないこと?何だろう。


「わからねぇか。なら教えといてやる。限界だろうと意識を飛ばすな。魔獣の前で気絶をすれば食われて終わりだ。縦しんば、倒せたとしても気絶をすれば、ほかの獣に食われて終わる。これだけは覚えておけよ。気絶するときは死ぬときだ。」


 エルが厳しい口調で言う。うん、今の言葉を肝に銘じて起きます。

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