初めて見た魔法
なんということでしょう。サイズが合わず不恰好な服が、匠の手によってまるであつらえたかのようにピッタリと・・・。ひょっとしてこれは魔法なのかな?
「お似合いですわよ。次は、鎧のほうですわ。」
アルさんは、一つ一つ丁寧に説明しつつ鎧を装着させていく。こちらのほうは、先ほどの魔法は使わずに調整していった。
「一応、様になりましたわね。」
一仕事終えたアルさんは、鎧姿の僕をみてそう言った。うん、駆け出しの冒険者っぽくなりました。
「ありがとうございます。」
「お礼はいいですわ。これからあなたの為、ひいてはこの村の為に役立ててくださいね。」
この村の為に働かせていただきますです。しかし、さっきのはやはり魔法なんだよね、さっきのあれが気になったので、聞いてしまおうかどうしようか。
「あのー。」
「なんですの?」
よし、聞いてしまおう。
「さっきのって魔法ですか?一瞬で服が僕のサイズに合った便利やつ。」
「そうですわ、あれは私の魔法ですのよ。」
魔法きたあぁぁぁぁー。こっち来てから初めて生で魔法を見たよ。アルさんの魔法に感動している僕をみて、彼女はさっきの魔法を簡単に説明してくれた。
先ほどの魔法は『Optimization』。つまり物体を最適化する魔法。先ほどなら、僕にあわせて服を最適化したらしい。最適化というかサイズ調整みたいなものなのかな。なお、人や動物などにはかけれない、質量により魔力を消費する、最適化のイメージが必要など結構な制約があるらしい。
ちなみに、さっき消費が小さい魔石1個だった理由は、昨日の気絶していた時の着替えでイメージはつかんでいたので消費が少なかったらしいのだ。あと、鎧のほうはなぜ使わなかったのかというと、着込む時点でベルトや紐で調整するので、わざわざ魔法を使って魔石を消費するのが勿体無いとのとこでした。
「おう姉貴。終わったか?ほほう、いっちょ前の格好になりやがったな。どっから見ても駆け出し冒険者だ。」
エルが待ちきれずに様子を見に来たらしい。
「着込んだし、いっしょ揉んでやろうかね。」
エルの言葉に思わず胸を隠す。
「胸じゃねぇよ。稽古つけてやるって言っただろうが。そっちのほうだよ。ついでに言えば鎧の上から揉んでどうすんだ。馬鹿なことやってないで、とっととついてきな。」
デスヨネー。




