畑仕事
確かにスポーツドリンクみたいだ。微妙に違うっぽいけど、この味はスポーツドリンクに近いものがある。ああ、渇いた喉に染み渡っていく。
「次は、畑を耕すのである。」
一息ついた僕に、クリフさんは鍬を渡しながらそう言った。畑を耕したことなんてないのだけれど。とりあえず、両手で柄をもって構え、片足を前に出して鍬を振りかぶって地面に突き立てた。ザクっと音を立てて突き立った鍬の刃を引っ張り土を掘り起こす。結構難しいというか力が要る。これでいいのかと思い、クリフさんの方を見る。
「振り上げるときは、腰と足のバネをつかうのである。それを意識して続けるのである。」
僕は言われるままに耕していく。
「様子はどうだ?」
私は、クリフの後ろから声をかけた。クリフは、アオイの畑仕事を見つめたままだ。
「走らせて見たが、体力はそこそこなのである。ただし、あくまでも『一般人としては』とつくのである。」
見つめたまま、私にそう答えてきた。
「まずは体力づくりからなのである。体力という土台をしっかり固めねば、どのような技能も十全に機能しないのである。」
クリフの持論だな、それには私も同意するが。
「走りこみとこの作業だけは日課にさせるのである。それである程度は体が作れるのである。」
体力づくりと筋肉づくりというわけか。ついでに実益も兼ねれる一石三鳥だな。そこら辺は餅は餅屋ということでクリフに任せてしまおう。一心不乱に鍬を入れていくアオイを見る。その様子を見ていると何かイラっとしてくる。ああ、振り上げたときに胸が強調されているからか。男だったくせに大きな胸を・・・。いかん、なにか黒いモノが滲み出してきそうだ。頑張っている者を妬むのはやめねばな。だが、やはりその大きさは反則だとおもうぞ。というか分けてくれ。
「そろそろ終わるのである。」
クリフさんの声で、僕は作業の手を止める。最初はきつかったけど、アドバイスでなにかコツみたいなものが掴めたのか多少楽になり、そのまま一心不乱に作業していたみたいだ。
「明日もここの来るのである。」
そう言って僕から鍬を取り上げ、クリフさんは教会の中に戻ってしまった。
「お疲れ様だったな。」
リンがいつの間にか来ていた様だ。しかし、すごい疲れた。もう当分畑仕事はしたくないよ。これ筋肉痛でひどいことになりそうな気がする。
「クリフが、明日からこれをアオイの日課にさせるらしいぞ。」
これ、毎日するの・・・?




