狩猟組合
「ここが狩猟組合・・・。」
よくある一般的な建物なんだけど、その入り口扉のよこに掲げてある物の違和感がなんともいえない。そりゃ、一発で狩猟組合ってわかるんだけどさ。なんていえばいいのか・・・、雰囲気ぶちこわし?
『おいでませ 狩猟組合』
だれだこんな看板書いたのは・・・。しかも筆字が妙に達筆だし。
「葵、中に入るぞ。」
リンが中に入るように促す。とりあえず看板のことは置いといて中に入ろう。
「邪魔するぞ。」
リンが声を掛け中に入っていく。僕もその後について入った。
「邪魔するんやったら帰ってー。」
中から女性の声が返ってくる。
「よし、じゃあ帰るか。」
リンは踵を返しでていこうとする。
「ちょ、ちょっと。お約束の挨拶ですよー。」
女性が慌てて出て行こうとするリンを止める。
「・・・それは挨拶ではないと、いつも言っているのだが?」
リンは、あきれたような口調で女性に話しかける。まぁ、それは挨拶ではないよなぁ。
「おっかしいなぁ・・・。邪魔する言って入ってくる人には、こう返事をするのが決り事だと習ったんだけどなー。」
首をかしげる女性。誰だよ、芸人のお約束を教えたやつは。
「で、リンさんはどのようなご用件なのですー?」
「彼女の登録だ。」
リンは僕を指差す。
「この美人さんのですかー。」
女性は、僕のことをマジマジと見てくる。そして何かに思い至ったらしい。
「ああ、噂になってる美人さんはこの方ですかー。」
噂になってんの?美人、美人って、連呼されるとなんだかすごい照れる。
「では、こちらの用紙に必要事項を書き込んじゃってくださいー。」
ちゃっちゃと書き込みますか。
まずは氏名っと。『アオイ=プルシアン』
次に性別。とりあえず生物学的にということで『女性』
年齢は『18』だね。これ、生年月日ってあったらどう書けばよかったのだろう。
後見人または保護者・・・って?
「とりあえず、そこは私の名前を書いておくといい。」
僕の様子を見てリンが自分の名前をかくように勧めてきた。素直に書いておこう。
『リン=スプリングフィールド』
あとの『魔力の有無』と『技能』はギルド担当者が記入しますって書いてあるな。僕の書くところはこんなところかな。
「書き込みました。」
女性は記入した用紙を受け取ると、ふむふむと僕の個人情報を見ていく。
「はい、おっけーですー。あとはこちらが記入しますー。一応、規則ですので魔力の計測しますねー。」
魔力ないはずだから、計測は無駄なんだけどね。




