コップの水
「とにかく私としては、その体の身体能力を把握して、それから技能を教えてもらうことを推奨する。」
そう締めくくると、リンは喋り疲れたのか水をゆっくりと飲み干していく。水を飲むリンを見ていたら、僕も水が飲みたくなった。水差しを傾け、コップに注ごうとするが水はでてこなかった。
「すまない、私が全部飲んでしまったようだ。下で冷えた水をもらってくるとしよう。葵は、まだ横になっているといい。」
そういうとリンは部屋を出て行った。
僕はそのままペッドで横になる。1日も経ってないのにいろんなことがあったなぁ。しかし、これからどうしようか。この体もよくわかってないし、リンの言う通り技能を教えてもらうとこからはじめるしかないか。
そんなことを考えてたら、さっき飲みそこなった水が無性に欲しくなってきた。リン早くもってきてくれないかな。ゲームなら魔法で水をつくりだせたのになぁ。
テーブルの上にある空の水差しが目に付く。これ持っていかなくてよかったのかな。持って行ったがいいのかな。早く水が飲みたいし持って行こうか。
ベッドから降りて、僕は水差しを持った。なんかヒンヤリしてるなぁ。中に入っていた水が冷たかったみたいだ。上から水差しを覗き込んでいたら思い出した。ミニスカチャイナ服・・・これで出歩くなんてはずかしすぎる・・・。とりあえず、おとなしく待っていることにする。
リンはなかなか戻ってこない。ちょっと暇。手持ち無沙汰になってしまった。手に持ったままだった水差しを見ながら、ちょっと試してみることにする。
『クリエイトウォーター』
ゲームでの水を作り出すスキルを言ってみた。そして、じっと水差しを見つめる。
すると水差しの中に水が・・・。
なんてことはありませんでした。期待はしてなかったけど、やっぱり使えませんでした。
「葵、入るぞ。」
そう言ってリンは部屋に戻ってきた。
「水差しを持って何をしているんだ?ほら、コップを持て。」
リンはコップを僕に渡し、僕が受け取ると持ってきた水差しで水を注いでくれた。僕は注ぎ終わったコップに口をつけた。冷えた水がおいしい。水が胃に染み渡ると「くぅーー」とお腹がなる。考えたら何も食べてない気がする。
「なかなか可愛らしい腹の虫だな。下に食べるものを用意してもらってあるからいこうか」
恥ずかしい目にあうのも何回目だろうか・・・。




