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第85話 空の神々

「次はどこに行くの〜?」

「そうだなぁ、海•山と来てるから・・・空?」

「流石に空にはいないにゃ」

「いるよ〜?」

「いるんだ・・・、じゃあ会いに行ってみようか〜」

俺たちは空にいる神を探しに、空へ飛び出した。

「それで・・・どこにいるかわかるの?」

「さぁ?」

「飛び回って探すしかないかぁ」

そして飛び回ること数十分・・・

「ぜんっぜん見つからないじゃん!」

その時。

「あの〜・・・」

突然聞こえた声に全員が驚き、振り返る。

「今、何か聞こえなかった!?」

「聞こえたけど誰もいないにゃ!」

「どうなっておるのじゃ!?」

そこには誰もいなかったが、創造神だけは誰がいるかがわかっていたようだ。

「ちゃんと姿を見せなよ〜、幻虹神」

「すみません・・・」

何もない空間に、神が現れる。

幻虹神(げんこうしん)といいます。虹の神です」

「いつからいたの!?」

「空を飛び出してからずっとついてました」

「おぅ・・・マジか」

「なんですぐに姿を見せなかったの?」

「・・・なんとなくですかね」

俺たちは幻虹神のなんとなくで、無駄に数十分空を飛んでいたのだった。

「それで、どうやって姿を消してたの?」

「光の屈折ですよ。僕は光を操れるのでこうやって屈折させれば・・・ほら、こんな感じで消えます」

幻虹神の片腕が見えなくなっていた。

「すげぇ!光学迷彩みたいだ!」

「原理は似たようなものですね」

「じゃあ、その屈折で虹も作れるんだね?」

「そうですよ」

「作ってみて!?」

「え、嫌です」

「え、なんで?」

「・・・なんとなく?」

「・・・」

幻虹神は変わった神というかめんどくさい神だった。

「じゃあ次の神に会いに行こうか」

俺は関わるとめんどくさくなると思い、次の神に会いに行こうとした。

『でも数十分飛んで誰一人神を見つけられなかったからなぁ』

「ねぇ、幻虹神。空にいる他の神ってどこにいるの?」

「休憩所にいるんじゃないですか?」

「休憩所なんてあるの?」

「そりゃあありますよ?神だって飛び続ければ疲れますからね」

「創造神〜?」

俺はゆっくりと首を動かし、創造神へ視線を向ける。

「・・・知ってたよねぇ〜?」

いつもの明るい声とは違う。

「・・・なんで言わなかったのぉ〜?」

ゆっくりと低い声で創造神に問いかける。

「ヒッ!・・・忘れてたの、ごめんなさい・・・」

創造神はツアーの時の俺を思い出したのか少し怯えていた。

「やめるにゃ!」

頭の上の怪猫神が爪を立てた。

「いたっ!何するの猫神様〜」

「創造神が怯えてるにゃ」

創造神は下を向き、少し震えていた。

「はぁ・・・まぁ行ってみるかぁ」

「創造神案内よろしくね〜」

「わかった!」

いつもの声に戻った俺に安心したのか、創造神の怯えも収まっていた。

「・・・なんで冥王も怯えてんの?」

「わしもあの時のことを思い出してのぉ・・・」

「お前は怒ると怖いのじゃ・・・」

「もう大丈夫だから!」

俺は笑いながら冥王の頭を撫でる。

そして俺たちは神々の休憩所に向かった。

休憩所ーー

空に浮かぶ小さな島。そこには一つの建物があるだけのただの浮島。

「ただの浮島なんかあるかぁ!」

「なんで島が浮いてんのさ!」

「神の力にゃ」

「なんでもありぃぃ!」

俺たちは浮島に着地した。

数は少ないが、何人かの神が休憩をしている。

「お〜、いるいる」

「やっぱり空に関係する神が多いのかな?」

「そうでもないよ?ここはみんなの休憩所だからね♪」

「おや?初めてみる神がいますね」

一人の神が話しかけて来た。

「この神は浮空神!浮島を浮かせている神だよ♪」

「初めまして、浮空神(ふくうしん)といいます」

「初めまして、好奇神です」

「ここは神々の休憩所になっておりますので、ゆっくりとくつろいでいってください」

浮空神はそう言うと歩いて行った。

「とりあえず片っ端から声をかけていくか〜」

俺は近くにいる神に話しかける。

「こんにちは〜。君はなんの神様?」

「ヒッ!ななななんですか!」

その神は小柄な女性で、話しかけただけで挙動不審になり震えていた。

「え〜・・・」

「いじめちゃダメだよ?好奇神!」

「そうなのじゃ!女の子をいじめちゃダメなのじゃ!」

「・・・俺が悪いの?」

創造神と冥王が震える神を抱きしめていた。

「この子は飄雲神(ひょううんしん)。雲の神様だよ」

「ごめんね?俺は好奇神だよ」

俺は謝りながらしゃがみ、笑いながら話しかけた。

「ひゃあぁぁぁ!」

叫びながら走って逃げる飄雲神。

「・・・」

「あ〜あ!怖がって逃げちゃった!」

「何をしとるんじゃ好奇神!」

「・・・俺が悪いの?」

「気にするにゃ」

幸先が悪いスタートを切ってしまった。

読んでいただきありがとうございました!


次回 第86話 不思議な体験


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