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第83話 様々な神

「君も創造神の被害者?」

「違うよ〜。僕は霊獣なんだ〜」

「そうなの?」

「昔ね、桃太郎って人とオニ退治したら霊獣になっちゃって、神になっちゃった」

「予想以上のすごい犬だ!」

「えへへ〜」

白犬神は創造神に撫でられながら質問に答えていた。

「色々聞きたいこともあるけど、先に進もう。また今度話聞かせてね!」

「わかった〜ばいば〜い」

俺たちは白犬神と別れ次の神の元へ向かった。

「今更だけど神様ってやっぱりすごいんだね」

「あなたもすごい神ですよ」

「俺逸話なんて残してないけど?」

「人間だった頃はそうかもしれませんが、神になってからは相当なことをしてますよ」

「あ〜そういうことか」

俺は魔界との関係を思い出していた。

「ふぁ〜・・・あ」

その時、冥王が目を覚ました様だ。

「おはよう冥王。よく寝てたね」

「どこじゃここは?」

冥王が目を擦りながら、俺の背中から降りる。

「ここは神社だよ。スサノオに案内してもらっているんだ」

「そうじゃったか」

「それより冥王に聞きたいことがあるんだけど」

「なんじゃ?」

「どうやって金毛神の尻尾で寝ることができたの!?」

「さぁのう、酒を呑んで眠くなって来たから寝たらちょうど尻尾があっただけじゃ。気持ちよかったぞ」

「羨ましいーーー!」

俺は金毛神についてなんの情報も得ることができなかった。

そして四人目の神様と出会う。

「この方は星劫神、龍神です」

「やほ〜♪」

「・・・龍!?軽い!」

「龍ってもっと厳かで重いイメージでしょ!」

「あんたのイメージを押し付けるのは良くないよ〜」

俺の中の龍のイメージが崩れた瞬間だった。

「龍の姿にもなれるの?」

「なれるけどでかいよ?」

「どれくらい?」

「そうだねぇ、この国の広さを優に超えるかなぁ」

「・・・でっかぁ」

俺のイメージと同じ部分を見つけて少し安心した。

「なろうか?」

「いやいや!いいって!」

「おや、そうかい」

「それにしてもやっぱりというか、龍もいるんだねぇ」

「そうですね、基本的に神話に出てくる神様はいますよ。あとは創造主様が面白がって神にした変わった神様もいますね」

「例えばどんな変わった神様がいるの?」

「う〜ん」

スサノオは辺りを見回して神を探している。

「あ!この方とか変わった神様ですよ」

指先に止まっていたのは蛾だった。

「蛾じゃねぇか!バカにしてんのか!」

「いやいや、この方も立派な神様ですよ」

「失礼しちゃいますね」

蛾が喋った。

「・・・マジかよ」

「この方は絹蚕神(けんさんしん)と言って、お蚕様です」

「蚕ってあの絹糸を作る蚕?」

「そうですよ。創造主様は私の糸を作る能力を面白がって神にしました」

「また迷惑な・・・」

「とんでもない!神様として迎え入れられただけでも嬉しいことです」

「まぁ俺も似た様なもんか〜」

俺たちは創造神を見た。

「・・・?」

創造神はわかっていない様子で見返していた。

「次行きますか?」

「そうだね。またね、星劫神と絹蚕神」

俺たちは二人と別れ、歩き出した。

「次は人の神と動物の神どちらがいいですか?」

「連続で動物神だったから人の神でお願い」

「わかりました」

次に紹介されたのは小柄な女の子の神だった。

「この方は秋椛神(しゅんかしん)といって、秋を司る神様です」

「こんにちは〜、やっぱり四季それぞれに神様っているんだねぇ」

「こんにちは〜、他の四季神にあったんですか?」

「春櫻神には会ったよ〜」

「そうでしたか。彼女は四季神の中でもお姉ちゃん的な存在なんですよ〜」

「そうだったんだ〜」

『酒呑んで酔っ払ってるところしか見てないな・・・』

「他の夏と冬はここにはいないの?」

「今はいませんね。どこにいるのかもわかりません」

「そっかぁ、いつか四人揃ってるところを見てみたいなぁ」

そして秋椛神と別れ次の神の元へ向かった。

向かっている途中で女性が険しい剣幕でこちらへ走ってくる。

「スサノオォォォォォ!」

「あんたまた仕事しないで遊んでいるのかい!?」

「やぁクシナダ。遊んではいませんよ。好奇神様を案内していたところです」

「あんたが元人間の神様かい!?」

さっきとは表情が変わり、優しい雰囲気になっていた。

「そうだよ〜。好奇神っていうんだ〜」

「そうかいそうかい!あんたの噂は聞いてるよ!」

「俺ってそんなに噂される神なの?」

その場にいた全員が頷いた。

「この方はクシナダ姫、神格は農耕神です」

「確かスサノオの奥さんだよね?」

「そうよ!私をヤマタノオロチから助けてくれたのよ!」

「怖くなかったの?」

「そりゃあ怖かったさね!その時にスサノオが助けてくれたんだ!惚れないわけがないだろう!?」

スサノオの背中を叩きながら笑っているクシナダ姫。

『豪快な神だなぁ』

「でもなんで農耕神なの?俺の知ってる神話では櫛のイメージなんだけど」

「あぁ!そのことかい!?それは人間たちの読み方から来ているんだよ!」

「読み方?」

「人間たちからは奇し稲田(くしいなだ)と呼ばれていたんだ!そこから農耕が来ているんだよ!」

「ほぇ〜そうだったんだ〜」

「人間たちもいろんな解釈をしていたんだねぇ」

その後はクシナダと別れ、一旦スサノオによる神紹介が終わった。

「いろんな神がいるんだね」

「それだけ人間からの信仰があるってことですよ」

「それなら神が生まれる瞬間とか見に行きたいなぁ」

「それはやめた方がいいですよ」

「なんで?」

「神が生まれなくなる可能性があるからです。そうなれば今のこの国や世界は最悪崩壊しますね」

いきなりのスケールのでかい話が出て来て驚き、固まってしまった。

読んでいただきありがとうございました!


次回 第84話 勝って吐く


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