第82話 神々の集う場所
山から出た俺たちは、次に会う神について話していた。
「次は誰に会いに行こうかな」
「案内神〜♪」
「酔っ払いは黙ってろ♪」
「ひどい〜♪」
「どうしようかな。とりあえず俺の知ってる神々が集まる場所にでも行ってみるかぁ」
俺たちはとある神社へ向かった。
某大社ーー
俺たちが神社へ到着すると、一羽の兎が近づいて来た。
「あれ?結兎神じゃん。月の管理はいいの?」
兎は俺たちを素通りしていった。
「あれはただの兎にゃ」
「動物の姿じゃわからん!」
「とりあえず歩くかぁ」
俺たちは神社の境内を目指し、歩き始めた。
「動物神って何で見分けをつけるの?」
「直感にゃ」
「え〜・・・」
『俺には無理だなぁ』
そう思いながら歩いていると、一人の男が話しかけて来た。
「あなた方は神様ですね?」
「どちら様ですか?」
「これは失礼しました。私は嵐神と申します」
「嵐神?初めて聞く神様だなぁ」
「スサノオって名前の方がわかりやすいですかね?」
「めっちゃ有名な神だった!」
「ははは、嵐神は私の神格ですよ」
「あれ〜?スサノオだ〜」
「・・・創造主様はなぜこんなに酔っ払っているのですか?」
「さっきまで山で宴会してたから・・・」
「あ〜、それでですか」
「というか、よく俺たちが神だってわかったね」
「わかりますよ?神はオーラが違いますからね」
「俺はまだ神になりたてだからわからないなぁ」
「ということは、あなたが好奇神ですか?」
「そうだよ?」
「いやー!ぜひお会いしてみたかったんですよ!ただの人間から神になった者はいませんからね!」
「そうなの?」
「元人間の神は何人か居ますが、みんな何かしらの逸話を持っていますよ。私はヤマタノオロチ退治で有名ですね」
「・・・さっき八岐神に会ったよ」
「お会いしましたか!彼とはいい戦いをしましたからね!また手合わせを願いたいものです!」
『なんかイメージと違うなぁ』
「スサノオってもっと荒々しい神だとばかり思ってたよ〜」
「ははは!よく言われます!でも・・・」
スサノオの眼光が鋭くなり、一気に雰囲気が変わる。
「やる時はやりますよ?」
そこにはイメージ通り、神格である嵐と言わんばかりの雰囲気を纏わせてるスサノオがいた。
「お〜!かっこいいー!」
「ありがとうございます!」
「それで、今日は何しにこちらへ?」
俺は案内神に勉強してこいと言われたこと、海神に会ったこと、山の中での宴会のことを話した。
「そうでしたか、だからこの神社に来たのですね」
「そうそう、俺が人間だった頃から神々が集まる神社で有名だったからね」
「今もそこら中にいますよ?」
「え!マジで!?」
「確かにいっぱいいるにゃ」
怪猫神は辺りを見回していた。
「俺にはみんな人間や動物に見えるんだけどなぁ」
「好奇神様も神ですのでそのうちわかる様になりますよ」
「今日のところは私が案内しましょうか?」
「いいの!?」
「ええ、構いませんよ」
案内役をゲットした俺たちだった。
スサノオの案内により境内で一人の神と出会う。
「こちらは震傳神です。振動を感知し人々に危険を伝えるナマズです」
「ナマズの神!?」
「美味そうにゃ」
「猫神様!あれは食べちゃダメなやつ!」
「初めまして、震傳神です」
「あ、どうも初めまして。好奇神です」
『これ絶対に動物型にしたらダメなやつだよな・・・でも気になるしなぁ・・・』
「あの・・・ナマズの姿になれますか?」
ボンッ!
震傳神はナマズの姿になってくれた。
「うん・・・ナマズだ」
ボンッ!
人型に戻りこう言った。
「あまりこの姿は好きじゃないのですよ」
『でしょうね。これは創造神の被害者だな』
「では次に行きましょうか」
俺たちは歩き出した。
「次はこの方ですね」
そういうとスサノオは次の神の紹介を始めた。
「この方は市寸島比売命という神様です」
「こんにちは」
「・・・なんて?」
「市寸島比売命です。私の娘ですよ」
「・・・はぁ!?」
「豊漁の神様です」
「いやいや!淡々と説明しないで!」
「娘?スサノオの娘!?」
「そんなに驚くことですか?」
「いやまぁ!驚いてるんだけどナマズの次が娘って!」
「ああ、会った順に紹介してますので」
「・・・あーそうですか」
俺の頭では処理しきれずパンクしそうになっていた。
「それでは次に行きましょうか」
「自分の娘なのにあっさり過ぎない!?」
「まだまだ神はいますからね。早くしないと日が暮れますよ」
「父はいつもあんな感じですよ」
「・・・」
俺は何も言わなかった。
スサノオについて歩きながら呟いた。
「次はもっとわかりやすい神様をお願い」
「わかりました」
そして三人目の神様に出会う。
「三人目はこの方です」
スサノオが手を指した方を見ると犬の石像があった。
「・・・バカにしてんのか?」
「神様にゃ」
「え?マジ?」
「おーい、姿を現してくださいな」
スサノオが呼ぶと、石像の中から白い犬が現れた。
スゥー・・・
「この方は白犬神です。別名を八剣神と呼ばれ、八つの剣を扱えるすごい神様ですよ」
「よろしく〜あんた誰〜?」
「マジかよ・・・俺は好奇神。よろしくね」
「わんちゃん!」
創造神が白犬神に抱きつく。
「わ〜創造主様だ〜!なんでこんなところにいるの〜?」
「すごそうには見えないけど・・・」
「普段はこんな感じでおっとりしてますからね」
「へぇ〜」
「動物は好きだけど、やっぱり猫派だな」
「初対面でそれ言われるのはショックだなぁ〜」
頭の上でドヤ顔している怪猫神がいた。
読んでいただきありがとうございました!
次回 第83話 様々な神
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