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第80話 山の神々

海神と別れたあと山へと向かうがどうせならと人間界で有名な山へ向かうことにした。

「お〜ここが山頂か〜」

俺が生きていた頃に一度も登ったことがない有名な山の山頂に来ていた。

「雲の上なのじゃ!」

冥王はなんだかんだ楽しんでいる。

「来てみたは良いけどどうやって探そうか。もちろん騒ぎは起こさないでね?」

「むぅ〜つまらんのぉ」

俺は辺りを見回し、ふと火口に目が行く。

「・・・」

「お前・・・まさか?」

頭の上の怪猫神が気付いたようで頭に爪を立てた。

「やめるにゃ!絶対熱いにゃ!」

俺は怪猫神を撫でながら冥王を呼んだ。

「冥王!行くよ〜!」

俺は火口に飛び込む。

「にゃー!」

ドボォン!

「あっつ!でも平気だ・・・」

「これが人間界の溶岩か!ドロドロしとるのぉ!」

「とりあえず潜ってみようか」

俺たちは溶岩を潜り、どんどん山の中へ入っていく。

やがて、溶岩が終わり洞窟のような場所へ辿り着いた。

「火口の先はこうなってたのか」

「酷い目にあったにゃ・・・」

「人間界は楽しいのぉ!」

洞窟内を歩いていると、何やら騒がしくなってきた。そして開けた場所に辿り着くとそこには・・・。

神々が宴会をしていた・・・。

「・・・宴会してる」

「してるにゃ」

「しとるのぉ」

そのうちの一人がこちらに気付いた。

「お前らぁ!そんなとこで突っ立ってないでこっちにきて参加せい!」

「好奇神!行くのじゃ!」

「え〜・・・」

冥王に引っ張られ宴会に参加する。

「お前ら何もんだ?」

「俺は好奇神でこの子は怪猫神、そしてこのちっこいのが冥王だよ」

「ほ〜神だったか!俺たちは山の周りにいる神々だ!たまにこうして山の中で宴会をしておる!」

辺りを見回すとざっと数えても十人以上の神々がいた。

「怪猫神?今、怪猫神って言ったかい!?」

一人の神が近づいてくる。

「ゲッ!霊豹神にゃ・・・」

「猫神様、この方はどちら様?」

「こいつは霊豹神にゃ・・・」

「こいつって言い方は良くないねぇ!お前が神になった時に世話してやった恩を忘れたのかい?」

「アレは世話とは言わないにゃ・・・」

「君が好奇神だね?噂は聞いてるよ?」

「いや〜な予感がするんだけど、どんな噂?」

「元人間で神になった、魔界との蟠りを解いた、雪崩を起こした、スノーゴーレムを作り出したなどなど」

「後半二つは違うから!スノーゴーレムはあそこで酒呑んでる冥王だから!」

「まぁまぁ!」

ボンッ!

豹の姿に変わった霊豹神が俺に飛びついてくる。

「おわっ!」

「ふぅん・・・なるほどねぇ」

「?」

俺は自然と霊豹神の頭や顎を撫でていた。

喉をゴロゴロ鳴らしながら観察している霊豹神。

『でかい猫だなぁ』

「おい!これは私のにゃ!勝手に乗るんじゃないにゃ!」

「良いじゃないか、減るもんじゃないし!」

「あなたのものでもないよ猫神様」

観察が終わり、再び人型に戻る霊豹神。

「うん!君になら怪猫神を任せられるね!」

俺はなんのことだかわからなかったが悪い気はしなかった。

そして霊豹神に引っ張られ宴会に強制参加させられる俺たちは神々から自己紹介を受けた。

「俺は渓川神(けいせんしん)だ!よろしくな!」

「私は春櫻神(しゅんおうしん)です」

山霊神(さんれいしん)です。山の地形や地脈の管理をしています」

「豊穣神だ」

神々から紹介を受けている中、聞き覚えのある声が聞こえた。

「創造神です♪よろしくね〜♪」

「・・・何してるの?」

「宴会があるって聞いたから参加してるの♪」

「創造主様は毎回参加してくれてるんだ!」

『でしょうね〜』

俺と怪猫神は同じことを思っていた。

山の神々の中には霊豹神以外の動物神も何人かいる。

その中でも俺が気になったのは頭は一つだが、時折八つに見える神だ。

「君は何神様?」

「私は八岐神(やまたしん)です。あなたの昇格式典にいましたよ」

「いたっけ?」

「私が連れてきたにゃ!」

「いや〜あの時のことは臭いことしか覚えてなくて・・・」

「確かに臭かったですね」

「あの臭いは兵器にゃ」

「ははは・・・」

「八岐神ってことはやっぱりヤマタノオロチ?」

「そうですね。昔はそうでしたが今は蛇神です」

「へぇ〜、こう言っちゃアレだけど昔悪さをしてた動物も神になるんだね」

「私たちは"霊獣"の部類になるんです。あとは分かりますよね?」

八岐神は創造神を見た。

「あ〜うん。わかった」

八岐神も創造神の被害者の一人だった。

「人間界ではヤマタノオロチ伝説があるんだけど全部本当のことなの?」

「本当のこともありますし、違うこともありますよ」

「例えばどんなこと?」

「そうですね。例えば私が倒された後、体から剣が出てきたという話がありますが、それは間違いです」

「本当はどうだったの?」

「私の鱗から精錬されて出来たんです」

「そうだったんだ〜」

「・・・痛かった?」

「気を失っていたので痛くは無かったですよ?というか気になるのはそこなんですか?」

「いや、まぁ・・・なんとなく?」

「そうですか・・・その後は伝説にはない話になりますが、創造神が現れて神にされたということになります」

「呼んだ〜?♪」

少し酔っ払っている創造神がやってきた。

「またすごいのを神にしたね」

「え〜?覚えてない〜♪」

酒に酔っているからなのか素で覚えていないのかわからなかった。

「八岐神も呑む〜?」

創造神の持っていたのは"八塩折之酒"だ。

「創造神?流石にそれは可哀想じゃ?」

「このお酒美味しいですよ?」

「あ、そうですか」

『何千年も前の話だから感覚バグってるんかな?』

読んでいただきありがとうございました!


次回 第81話 霊獣


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