第70話 昼食の後はショッピング!
そして、全員の料理が運ばれてきた。
「それでは今から30分チャレンジを開始します」
店員がストップウォッチのボタンを押した。
必死に食べ始める破壊神の横で魔王は味わいながら食べていた。
「なかなか美味いな」
「魔王さん!味わっている場合じゃないですよ!」
「焦って食べるより、味わって食べる方が美味いだろう」
「そう言う問題じゃないっす!」
必死に肉を頬張る破壊神を横目に、それぞれが料理を食べ始めた。
「おいし〜♪」
「これ美味いにゃ」
「ちょっとちょうだい♪」
「にゃ!」
「こっちも食べてみる?」
それぞれの料理を交換しながら、賑やかに食事を楽しむ。
亡鎧は動物のおもちゃを手に感動で泣いていた。
そして30分が経過した。
「終了です!」
店員がストップウォッチを止めた。
結果は・・・
魔王は完食、破壊神は半分の肉が残っていた。
「もう・・・入りません・・・」
破壊神が残した肉塊を俺の方に寄せた。
「さて、俺も食べるかな」
俺は破壊神が残した肉を食べ始めた。
「頼まなかったのってそう言うことなんだ♪」
「まぁ破壊神は食べきれないと思ってたからね〜」
「ひどいっす・・・兄貴」
「ははは♪よく頑張ったじゃん」
そして店主は3品目を注文していた。
「次はこのアヒージョってやつだ!」
全員が食べ終わっても注文を続ける店主だった。
そして、店主が満足して昼食が終わり、店を出た。
「次はどこに行くのじゃ!?」
「冥王が人間界を楽しみにしてたから、ショッピングしようかなって思ってるよ」
「おほー!人間界のショッピングか!良いチョイスじゃ好奇神!」
「この前と同じところに行くの?」
創造神は前回の人間界ツアーの時と同じ店舗のことを言っていた。
「今回は違う店舗だよ〜」
「場所によって違うものなのですか?」
影宰は俺を見ていた。
「違うよ〜。店舗によって中に入ってる店も違うんだ〜」
「あと、今回はそれぞれが行きたい場所に各自で行く方法にしようと思うんだけどいいかな?」
「え〜!みんなで行ったほうが楽しいじゃん!」
「あのね創造神。さっきの動物園でわかったでしょ?俺一人じゃこの人数は捌ききれないの」
「あ〜・・・うん」
創造神は理解したようで、納得してくれた。
そしてショッピングモールに到着した俺たちは、それぞれが行きたいところへ行くため、グループに分かれた。
好奇神、怪猫神、破壊神、亡鎧グループ。
創造神、太陽神、月神グループ。
魔王、影宰、影刃、店主グループ。
冥王。
「亡鎧よ・・・なぜそっちのグループにいるのじゃ?」
「猫ちゃんがいるからです!」
「お前は今日一日、わしの父親役じゃろうが!」
グループから引き離された亡鎧。
「破壊神はこっちね〜♪」
「いやだ〜!」
「そんなこと言わずにこっちにきなよ!」
創造神と太陽神に引っ張られる破壊神。
「兄貴〜!助けてください〜!」
「兄貴って呼ばないなら助けるけど?」
「それは無理です!」
「がんばれ〜♪」
「いやだ〜!」
創造神グループに強制参加の破壊神。
「私たちのグループはいつも通りですね」
「そのようだな」
一番平和そうな魔界グループであった。
グループ分けが決まり、俺と怪猫神はショッピングモール内を歩いていた。
「どこか行きたいところある?」
「特にないにゃ〜」
「じゃあ魚を買いに行こうか♪」
「早く行くにゃ!」
俺たちは鮮魚コーナーへ向かった。
「私たちは服を見に行こうね〜♪は•か•い•し•ん♪」
「絶対に嫌です!」
「早く行くよ!破壊神!」
「いやだ〜!月神さん助けてください〜!」
「諦めなさい」
「・・・」
月神の一言で力が抜け、諦めた破壊神。
そのまま創造神と太陽神に引っ張られていった。
「魔王様、私たちはどうしますか?」
「食料品売り場に行きましょう!魔王様!」
「影刃よ、店主をよく見張っておけ」
「・・・はい」
影刃にガッチリ掴まれる店主。
「影刃さんそんなにガッチリ掴まなくても大丈夫ですよ?」
「・・・」
余計に力を入れる影刃。
「・・・すいません」
「我はなんでもよい。影宰と影刃の行きたいところへ行くぞ」
「わかりました」
魔界組が歩き出した。
「付いてくるのじゃ亡鎧よ!」
「・・・はい」
怪猫神と離れて少し寂しい亡鎧。
「・・・あとでペットショップとやらにも行くから安心するのじゃ」
ペットショップと聞いて一気に明るい表情になった亡鎧。
そして、それぞれのグループが動き出し、ショッピングモールの探索が始まった。
みんなと別れ鮮魚コーナーへやってきた俺と怪猫神。
「猫神様、どれがいい?」
「全部にゃ」
「・・・え?」
「全部欲しいにゃ」
「またまた〜ご冗談を〜」
「・・・」
怪猫神は爪を立て、こちらに見せてきた。
「・・・仰せのままに」
「それでいいにゃ♪」
『これ旅行中に全部食べる気なんかなぁ』なんて思いながら、鮮魚コーナーの魚をカゴに入れる俺だった。
その頃、女神に振り回される破壊神は・・・
「こっちのリボンの付いたワンピースの方が似合うよ!」
「いいや!こっちのシンプルなワンピースが似合うさ!」
「こっちだと思うわ」
「僕はこっちの地味なパーカーとかの方がいいのですが・・・
「「それはダメ!」」
完全に着せ替え人形となっていた。
「「どれがいい!?」」
全員が破壊神を見ていた。
「どれも嫌です!」
「もう全部着せよう!」
「そうだね!」
「そうね」
逃げようとする破壊神を捕まえ、試着室に連行する三女神であった。
一方、影宰の行きたいところである本屋へ向かった魔界組は・・・
「確かに、前回見なかった本が置いてありますね」
影宰が本に夢中になっている間、魔王と影刃が話していた。
「影刃よ、店主はどこへ行った」
「・・・あそこです」
影刃が指を指した方を見ると、珍しく真面目にそして静かに本を読んでいる店主がいた。
「何を読んでおるのだ?」
「・・・料理本」
「・・・そうか」
下手に刺激して騒がれないよう、放っておく魔王たちだった。
読んでいただきありがとうございました!
次回 第71話 旅行の思い出
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