第7話 俺の世界
「見るか?」
管理神は言った。
「見る!」
俺は即答した。
「即答か」
「だって見たいじゃん」
当然だった。気になるものがある、ならば見る。それだけだった。
管理神は光に手を伸ばす。手が触れると、静かに光が広がる。俺の世界、俺が生きた世界。その記録。
景色が変わり、神界が消えた。
真っ暗な世界が広がっていた。
「管理神?」
「見ていろ」
管理神が言った。その瞬間、光が生まれた。小さな光は一瞬で広がり、世界が生まれた。
「おぉ・・・」
思わず声が漏れる。光が広がり、星が生まれ、消える。また生まれ、消えるを繰り返し世界を作っていく。
「これが・・・」
俺は呟いた。
管理神は頷く。
「お前の世界の始まりだ」
俺は言葉を失った。
宇宙、銀河、星々。何億年、何十億年と時が流れていく。そして、一つの青い星で時間が止まった。
「あっ、地球だ」
思わず声が出た。見慣れた星、だが誰も見たことのない姿だった。
時間が流れ、海が生まれ、雨が降り、大地を変える。
そして、小さな命が生まれた。
「これが最初?」
「そうだ」
管理神は頷いた。
今まで当たり前のように生きてきた世界。その始まり。誰も見たことのない景色。それが今、目の前に広がっていた。
俺は目が離せなかった。ここでの時間の概念はわからないが、途方も無い時間が経っている気がした。
「どうだ、自分の世界を見るのは」
「感動だね」
俺は即答した。管理神は少し笑っていた。
「ねぇ管理神」
「なんだ」
「これ、全部見れるの?」
俺は目を輝かせながら聞いた。
「見れる」
管理神は頷いた。
「古代の海も、恐竜も、縄文時代も全部見れるの!?」
「全部見れる」
「すげぇ!最高じゃん!」
俺は思わず立ち上がった。俺の視線は地球から離れない。まだ知らない景色が山ほどある。
俺が見たかったものが全部見れる。そう思うとワクワクが止まらない。
「なるほどな」
管理神が呟いた。
「なにが?」
「お前が面白い理由だ」
「?」
俺はよくわからなかった。だが、そんな事より気になる事があった。
「管理神、次はどこまで見れる?」
管理神は笑い、案内神は呆れた。
時間旅行はまだ始まったばかりだった。
読んでいただきありがとうございました!
次回 第8話 古代の海
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