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第65話 冥界探索

俺たちは亡鎧に連れられて、冥界を探索していた。

「ここにいる人たちは住んでいるの?」

「住んでいます。冥王様の好みで人間界の様に日中は施設で更生、夕方には家に帰り普通に暮らしています」

「どんだけ人間界が好きなんだ・・・」

「変わったやつがまた増えたにゃ」

怪猫神は居心地が悪いため、俺の頭に乗ってきた。

「猫ちゃん・・・」

亡鎧がすごく悲しい顔にしていた。

「猫神様!ちょっと我慢して乗ってあげて!」

「居心地悪いから嫌にゃ!」

「魚・・・」

「わかったにゃ!」

怪猫神が亡鎧の頭に戻ると満面の笑みを浮かべた。

「こいつも変なやつにゃ・・・」

「ねぇ亡鎧」

「なんでしょうか、創造神様」

「神界にはいろんな動物神がいるんだけど、もしよかったら遊びに来る?」

「本当ですか!?・・・しかし冥王様のお手伝いがありますので」

「じゃあ後でみんなで冥王にお願いしてみよっか♪」

本来巻き込む力があるのは俺の方なのに、今回は俺が巻き込まれ始めていた。

更生施設に着いた俺たちは亡鎧から注意を受けた。

「施設にいる間は、死者に語りかけるのは厳禁です。彼らも真面目に取り組んでいますので邪魔だけはしないようにお願いします」

「わかった」

そして施設の中へ入る。

そこには、人間界でいう"仕事"と呼ばれるようなことをしている死者が多数いた。

仕事の内容は簡単な物だが、誰一人ふざけている者はいなかった。

「ねぇねぇ、これって仕事の内容は誰が決めるの?」

「基本的に冥王様です。たまに魔界からの要請で魔界の手伝いに行くこともありますが」

「魔界とも繋がってるの!?」

「ええ、更生の一環として魔界で働いている者もいます」

「それに冥王様と魔王様は古き友。昔から協力関係にあります」

「へぇ〜」

『今度魔王さんと冥王に頼んで仕事を提案させてもらおっと♪』

「では次に行きますか」

俺たちは更生施設を出て、死者の住居が集まる場所へ向かった。

「ここは死者が暮らしている、住居エリアになります。買い物をしたり、遊ぶ場所があったりします」

「本当人間界と変わらないなぁ」

「そうですね。唯一違うところは人間界でいう"犯罪"が全くないことです」

「罪を犯したら期間が伸びるから?」

「そうです。厳しくしているため皆さん真面目にしてますよ」

「まぁそうだよなぁ」

その時、一人の死者が話しかけてきた。

「亡鎧さん、お疲れ様です。この方達は?」

「お疲れ様です。この方達は冥王様の客人で神族の者です」

俺はその死者に見覚えがあり、亡鎧に下ろしてもらって顔をよく見た。

「・・・じいちゃん!?」

「ん?お前・・・もしかしてーーか!?」

「そうだよ!なんでここにいるの!?」

「いや死んだあとにここに連れてこられてなぁ」

「あ〜、完全な善人じゃなかったって判定か」

「みたいだなぁ、お前は神になったんか?」

「そこでお姫様抱っこされてる神に勝手にさせられたんだよ」

「そうだったんか!神様方、こやつは昔から好奇心が強くて、手のつけられん悪ガキだったんですが、どうかよろしくお願いします」

「は〜い♪」

「生きてた時から変わってないにゃ」

「兄貴変わってなかったんですね」

「じいちゃん!恥ずかしいからやめて!」

「はっはっは、じゃあの」

まさか冥界で祖父に遭遇するとは思っていなかった。少しだけ、人間だった頃を思い出した。

俺は亡鎧の左肩に乗り、亡鎧が歩き始める。

「ここって自然も人間界みたいだけど、動物とかも同じなの?」

「同じです。命ある生物は皆判決を受けてここにきます。人間と動物では仕事は違いますがね」

「へぇ〜、それを管理している冥王って凄いんだね」

「はい。冥王様は古くからこの冥界を管理しておられます。誰一人見捨てることなく、全ての命にやり直す機会を与えてくださるお方です。仕事は真面目にするのですが、人間界が絡むと少し暴走しますがね」

「あ〜なんとなくわかった」

俺は話を聞きながら頭の中で、人間界ツアーを組み立てていた。

そして冥王の元に戻ってきた俺たち。

「どうじゃった?」

「楽しかったよ!まさかじいちゃんに会えるとは思ってなかったけどね」

「そうかそうか。それで、人間界にはいつ連れて行ってくれるのじゃ?」

「その話なんだけど、ずっと考えててさ。神界、魔界、冥界のメンバーで行こうかなって考えてるよ」

「ほほう!楽しそうじゃのう!」

「もちろん動物園も行くから安心してね亡鎧」

「ありがたき幸せ!」

亡鎧が涙を流し始めた。

「泣くほど!?」

「そりゃそうじゃ、何千年も前から行きたがっておったからの」

俺たちは『そりゃ泣くわ』と全員が思った。

「破壊神も行くからね?」

「僕もですか!?ありがとうございます!兄貴!」

「その兄貴っていうのやめてほしいな」

「兄貴は兄貴です!」

「こいつも変な神にゃ」

「あはは・・・じゃあ詳しくはまた連絡するね」

「うむ、待っておるぞ」

こうして俺たちは冥界を後にし、神界へと戻ったのだった。

読んでいただきありがとうございました!


次回 第66話 第二回好奇神主催人間界ツアー!冬編


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