第47話 神の名前
怪猫神と遊んだ俺は、四人で散歩していた。
「キミはなぜ猫が好きなんだい?」
唐突に太陽神が質問をしてきた。
「俺は生きていた頃、猫を飼っていたんだ。元々野良猫でさ、ゴミ箱に捨てられてたのを保護してからずっと一緒だったからかなぁ」
「その野良猫が羨ましいにゃ」
「なんで?」
「私は元野良猫にゃ。その時から飼い猫に憧れていたにゃ」
太陽神が何かに気付いた。
「あぁ!だからか!」
俺は太陽神が何に気付いたのかがわからなかった。
「何がだからなの?」
「名前だよ〜」
創造神が続けて答える。
「"かいねこしん"って飼い猫に憧れていたのと猫又っていう妖怪だったからついた名前なんだよ」
「そうだったんだ・・・、神の名前って誰が決めるの?」
「私だよ?」
「・・・大丈夫?」
「なんでそんなこと言うの〜!?」
「いや、創造神って結構適当だから・・・」
「私は大真面目だよ!」
「マジか・・・」
「あれ?でも俺の"好奇神"って勘違いからつけられたと思うんだけど?」
「私が許可した♪」
「えぇ〜・・・」
なんともいえない気持ちになっていると、案内神と管理神が前から歩いてきた。
「何をしている・・・増えたな」
案内神が怪猫神を見て呟いた。
「今、怪猫神の名前について話してたんだ」
「ほう、名前か」
管理神が呟き、太陽神が喋り出す。
「そういえば、君はこの二人のことを"案内神"と"管理神"って呼んでるけど、正式な名前じゃないってわかってるよね?」
「あ〜、うん。俺が初めてきた時、案内してくれたから"案内神"、管理庫から出てきたから"管理神"って呼んでる」
「名前の付け方、創造神と変わらないにゃ」
怪猫神が呆れた顔をしていた。
「正式な名前ってなんなの?」
案内神が答える。
「判決神だ」
管理神も答えた。
「私は歴竄神」
俺は二人の名前を聞いて、考えた。
「なんか違和感あるから今までの呼び方でいい?」
「・・・」
二人は顔を見合わせてため息をつく。
「もう慣れた」
二人は諦めているようだった。
「お前は知らないかもしれないが、神界の神々はみな"案内神"、"管理神"と呼んでいる」
「・・・俺が原因?」
創造神が笑いながら口を開く。
「好奇心の力だね♪」
「好奇心で名前変えるとか・・・」
「好奇心で神界の呼び名まで変えちゃうなんて、キミらしいねぇ!」
太陽神はニヤニヤしていた。
「結構すごい神なのにゃ〜」
怪猫神は俺の頭の上で呟いている。
「というか、なんで俺の上にいるの?」
「意外と乗り心地がいいにゃ」
「すごい嬉しいこと言ってくれるね!」
「いつでも乗っていいからね!」
「わかったにゃ〜」
創造神が乗りたそうにこちらを見ていた。
「流石に無理!」
「まだ何も言ってないよ〜!」
その後、名前のことでみんなと話していたが俺はふと思った。
「そういえば、怪猫神のように他の動物の神様もいるの?」
「いるよ〜♪」
「へぇ〜、たとえばどんな神様?」
「えっとね〜、狼の響狼神、狐の反狐神、梟の静梟神、鳥の瞬鳥神・・・」
「待って待って!そんなにいるの?創造神の被害者が!」
「ひどい〜!」
「間違ってないにゃ」
全員が頷いた。
「それに名前がちょっとかっこいいけど、みんな創造神がつけたの?」
「・・・」
創造神が黙って目を逸らした。
「みんな名前が気に入らないから自分で付けたんだ!」
太陽神が笑いながら答えた。
「真面目に考えたのに!」
「ちなみに響狼神はどんな名前だったの?」
「尻尾がふわふわだったから"柔尾神"だよ♪」
「・・・」
全員が心の中で『そりゃ嫌だよ』と呟いた。
「でも自分で名前決めれるんだねぇ」
「俺も改名しようかな〜」
「お前は"好奇神"一択だ」
管理神が呟くと全員が頷いた。
「ひどい〜」
「好奇神ほどキミに合う名は無いよ!」
「そうだね♪」
「好奇心の塊だからな」
俺は頭の怪猫神を撫でながら
「まぁ、今は気に入ってるからいいけどね!」
全員がそれを聞いて微笑んでいた。
「さて、またちょっと遊びに行ってこようかな!」
「一緒に行く人〜!」
「は〜い♪」
「もちろん行くさ!」
「面白そうだからついて行くにゃ♪」
それを見ていた案内神が頭を抱えていた。
「おい・・・一人増えたぞ」
「・・・天災衆」
管理神が呟く。
「やめてくれ」
落ち着いていた神界が、再び騒がしくなるのだった。
読んでいただきありがとうございました!
次回 第48話 店主の料理教室
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