第24話 魔界担当
神界ーー
「ねぇ〜、もう解いてくれてもいいでしょ〜?」
「ダメです!」
創造神は拘束され、案内神に監視されていた。
その時。
シュッ!
「ただいま〜」
俺は神界へと帰ってきた。
「やっと帰ってきた〜!」
創造神は『助かった!』というような表情で呟いた。
「帰ったか。」
「案内神!ただいま!」
「・・・なんで創造神は縛られてんの?」
「聞いて〜!案内神ったらひどいんだよ!?」
「君が魔界に行ってすぐに、縛ってきたの!」
「放っておけば魔界に行きかねんからな」
「案内神、ナイス判断!」
「ひどい〜!」
そこへ管理神がやってきた。
「お〜、帰ったか。」
「管理神、ただいま!」
管理神はどこか安心した表情をしていた。
「どうだった?」
「楽しかったけど、ここで話すと創造神を刺激しそうだからあっちで話そ?」
案内神、管理神の2神は『そうだな』と同意した。
「待って待って!せめてこれ解いてからにして〜!」
俺たちは創造神の声を聞こえないふりをして、そのまま会議室へ向かった。
「ねぇぇぇぇぇ!!」
創造神の叫びだけが、神界へ響き渡っていた。
会議室ーー
「それで、どうだったんだ?」
管理神が口を開く。
「楽しかったよ〜。魔界見たし、魔王さんに会ったし、授業も出たし。」
「ちょっと待て。授業だと?」
「うん!魔界に学校があって、神族が珍しいらしいから授業の参考資料に志願した!」
案内神は顔を抑えながら呆れたように言った。
「何やってんだ、お前は・・・」
管理神はその様子を見て横で笑っていた。
その時、管理神は腕に付いている紋様に気付く。
「お前、その腕どうした?」
「これ?なんかやりたい事やったら魔王さんにつけられた。」
案内神、管理神は驚きながら顔を見合わせた。
「やはり、お前で良かった」
「なにが?」
「ふっ、なんでもない。」
「?」
その後、魔界での出来事を話している時、扉が勢い良く開いた。
バァン!
「私も混ぜて〜」
創造神だった。
俺たち3人は同時にため息をついた。
案内神が聞いた。
「誰が拘束を解いた?」
「私〜♪」
「最初から解けたのか?」
「うん♪」
「・・・」
「じゃあなんで大人しく縛られてたの?」
「だって案内神が怖かったし。」
「・・・」
「素直なのは良いことだ。」
「その素直さをもう少し違う方向で使っていけばね・・・」
「?」
創造神はわかっていなかった。
「ねぇねぇどこまで話したの?」
俺は案内神を見た。案内神は頷いた。
そして、創造神へ魔界での出来事、魔王が神族を嫌っている理由、全て隠さずに話した。
「私のせいだったんだ・・・」
創造神は俯いた。部屋は静まり返り、誰も声を掛けられなかった。
珍しく責任を感じているように見えた。
「じゃあ、謝ってくるね♪」
シュッ!
見えただけだった。
「誰か止めろぉぉぉぉ!」
案内神、管理神の声が神界へ響く。
「俺が行ってくる。」
「頼んだ!」
こうして再び魔界へ訪れる事になった。
魔界、魔王城ーー
シュッ!
魔王城に着くと、大騒ぎだった。
魔王は頑として創造神を帰らせようとし、影宰も魔王と同じ、影刃だけはいつ襲い掛かってやろうかと構えている。
「魔王さん!」
「好奇神!早くこいつを連れて帰ってくれ!」
「わかってる。創造神、帰るよ!」
「やだ!まだ謝ってないもん!」
「謝る理由わかってる?」
「作るだけ作ってほっといた事!」
ちゃんとわかってた。
「でもまだ早いよ。徐々に関係を良くしていかなきゃ。」
「・・・わかったぁ。」
「急に来てごめんね。」
「またちゃんと来るから。」
「しっかり見張っておいてくれ。」
「わかってる。じゃあね。」
シュッ!
こうして俺と創造神は神界へと帰った。
神界ーー
シュッ!
神界へ戻ると案内神と管理神が慌てて駆けつけてきた。
「無事だったか!」
「なんとかね〜」
案内神は創造神に向かって怒鳴った。
「創造主様!何やってるんですか!」
「だって・・・謝らなきゃって」
「急に目の前に現れたら誰だって警戒します!それが創造神なら尚更です!」
「まぁまぁ。」
俺は案内神を落ち着かせ、創造神に話した。
「これで魔王がどれだけ嫌っているかわかったでしょ?それでもまだ魔王と仲良くなりたい?」
「なりたい!だって魔王に認められた君の話を聞いたら楽しそうだったもん!」
やっぱりそこなんだなぁと思いながらも話を続けた。
「だったらいきなりじゃなくて、少しずつ地道に仲直りしていこうよ。魔王さんも悪い方じゃないからいつかきっと許してくれるよ。」
「わかったぁ・・・」
「案内神も管理神も魔界の事は俺に任せてもらっていいかな?」
案内神は答える。
「お前にしか出来ない仕事だ。頼んだぞ。」
管理神も答える。
「好きにやれ」
「そういう訳だから、創造神は俺がいいって言うまで魔界には行かない事。いいね?」
「・・・うん」
「私はどうしたらいいの?」
「俺が少しずつ機会を作るから待ってて。でももし自分勝手なことしたら2度と魔王さんと仲良くなれないと思ってね。」
「わかった」
管理神は話を聞いて思った。『同じタイプだから素直に聞けるんだな』と。
「この後はどうする?」
案内神が聞いてきた。
「もう一度魔界に行ってくる。創造神がした事をちゃんと謝らなきゃね。」
「でもその前に、人間界に寄ってからかな。」
「なぜ人間界なんだ?」
「前に魔界の店主さんと約束したからね。」
「よくわからんが、魔界の事はお前に任せる。」
こうして俺は人間界で食材を買い、魔界へと向かったのだった。
読んでいただきありがとうございました!
次回 第25話 店主!絶対絶命!?
感想・誤字報告などいただけると励みになります!




