第24話 本戦開始
場所は、ベルガ北部の教会エリア。俺は3人目の刀匠団からの参加者、サブマスのシグレと対峙していた。生産系ギルドは人数が多くなりやすい。カーニバルやカーヴィングもベルガ有数の人数を誇る。刀匠団とカーヴィングからはそれぞれ4人が出場していて、どちらも2人が本戦に残っている。
それで、そんなギルドのサブマスと俺が戦っているのには理由がある。それは約1時間前、中央広場にさかのぼる―――
「では、本選を始める。残った16人にはこれから十傑への切符を手に入れてもらう。皆にはそれぞれ予選での勝ち数と同じだけの切符を配る。また、ベルガのいたるところに隠された切符もある。そのどれでもいい、4時間以内に5枚以上集めてくれ。それが本戦のルールだ。ただし、参加者からは決闘以外で切符を奪うことは許されない」
―――というわけで、俺はシグレに勝負を挑まれていた。切符1枚を賭けての真剣勝負。言葉通りの。何せ相手は本気で真剣を手にしているのだ。勝負は先に有効打を与えた方が勝ちの一本勝負。なのだが、一撃でも食らえばただでは済みそうにない。手をくっつけるアビリティとかはあるのだろうか。
「では、行かせてもらうでござる。刀匠団作りし業物が一振り、今剣、とくとご覧あれ」
「ご立派な大太刀だな。光沢もあって鋭そうだ。だが、スピードじゃ負けない。『電光石火』」
一気に間合いを詰める。大太刀は大抵動きが鈍い。懐に入られればその真価が発揮されることはない。
だが、俺はなめていたようだ。この世界における刀鍛冶というものを。
「勝負あったでござる」
胸に小太刀が突きつけられていた。俺は負けたのだ。
「どうなってるんだ?」
「原理は拙者もわからないでござる。特殊な素材と特殊なアビリティやアイテムを使うらしいでござるよ。ともかく、この今剣は大太刀と小太刀の2形態があるのでござる」
切符の受け渡しが済んだ後、俺は街を駆け回っていた。残る切符は1枚。0になるのはまずい。決闘を仕掛けづらくなる。
そこで、見慣れた影を見つけることになる。
「こんなところで何やってるんだトミー?」
「監督ですよ。同時に切符の番人でもありますけど」
街中に散らばる切符の多くは獲得に条件があるらしい。トミーの持つ切符もその1つだ。
「まぁ、あなたと私の仲ですし、ただで譲ってあげますよ。4枚とも」
「職権乱用じゃないか?」
「いいんですよ」
「……いや、やっぱりやめておくよ。自分の力で勝ちたい」
「ふふ、条件クリアですね」
「は?」
気づいた時には、地面に倒れていた。
「私のアビリティご存知ですよね?『理想の夢眼』は相手に理想を見せることが可能です。それを利用して、自然な形でズルを持ちかけ、それを相手が断れば条件クリアです」
「もし受けていたら?」
「決闘終了までずっと寝ていてもらうところでした」
リスクがデカすぎるだろ!そんな危ないトラップがごろごろしてるのか。グランジュもいやなこと考えやがる。
ともかく、これで切符2枚だ。残り2時間半で3枚取れるだろうか。いや、やるしかないだろう。
トミーと別れて15分ほどたったころ、俺はベルガの街北端でカーヴィングのサブマス、ロジャーと出会った。
「ヘーイ、ユー、切符チューブさーい!」(くだ)
「わけがわからんが、とりあえず戦うってことでいいのか?」
「そのロード!」(通り)
「その明らかに間違ったル○語を使うのをやめろ。本家に失礼だ」
「気にしちゃキャントゴー!」(いけません)
「まぁいい。決闘の内容はどうする?あと賭ける枚数」
「予選みたくクイズはどアームしょう?」(うで)
「それでいいが、お前が出すのか?」
「そのロード!」
「賭ける枚数は1枚でいいか?」
「問題アントませーん」(あり)
「では、ブレスますよー」(行き)
「ああ」
「太キャンドルくんニードルんごをビー個かナウした。ノーズ子ティーんがカバーつ食べました。マリがヒューマンつふやアイランドした。残ったのはいくつでしょー?」




