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廃墟の呪い  作者: たま


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投資家

「僕、大学にこの映画作りたくて入ったようなものなんです!オヤジに借金しても作りたいんです!頼みます!」とあの冷静インテリタイプの今川くんが頭を下げる。

「言ってなかったけど、コイツのオヤジ投資家で有名な今川源次郎なんだよ。」田中君が言いにくそうに話す。

「あっ、去年巨額脱税で捕まってた!」皆が口元を抑える。「うん、だから僕が映画産業に興味持って映画作りするの見てるんだよ。だから予算の事なら心配いらない。

それより実績残せれば認めて貰えると思うんだ!

協力してくれませんか?」親の犯罪歴まで公表する情熱に吉田先輩も唸る。

「いや…それはスゴいパトロンになるかもしれない?

脱税するくらいなら映画のスポンサーになってもらった方がウインウインだ!」急に吉田先輩の顔が明るくなった。

「僕もそう思います。父は起業して成功してからM&Aで会社を売り買いしてビジネスやってきたけど、そろそろ引退したいみたいなんです。

脱税で捕まったのも会計事務所の計算ミスだけど、父が頭弱ってきた証拠だし。

僕が松竹みたいなプロモーター会社起こしてエンタメ産業やりたいと話したら興味示したんです。」

全くお金の匂いしない今川くんが、まさかの大金持ちだった。

「私、親を説得するよ!うまく話せば行かせてくれると思う。」サキがニヤッと笑った。

なんか、企んでる感じがする…

「俺さ、女の子達とこうやって話せるだけで幸せだけど、一緒に合宿とか旅行するのも大学行く夢だったんだよね。行けたら嬉しいなあ〜絶対、変な事しないし!

それより絶対守るよ!変な奴が絡んできても!」田中がキラキラ目で誓う。

「忙しいと思うけど長谷川部長に編集とか協力して貰えるか頼んでみるよ。あの人なら百人力だ。

でも、本当に安全だけは気をつけて欲しいんだ。

そして、廃墟も必ず持ち主とか管理者いるから絶対許可を貰ったりお金をちゃんと払って書類を貰うこと。

良いかい?

女の子達は各自スタンガンを持たせて上げて。

廃墟って変な輩が集まるし、いいね!

そして当日入る施設の連絡と無事に帰宅したら連絡欲しいんだ。5人だからね。心配だよ。良いかい?」

吉田先輩は、さすが1年で皆をまとめて映画撮っただけあって色んな事に気が回る。

中村先輩が惚れたのがだんだん分かってきた。


「1泊では全部回るの無理だから2泊3日で、4施設回ろう。関東近郊の心霊スポットで許可取りできる所絞るよ。」今川くんが冷静沈着キャラ忘れて跳ねながら歩く。

「俺はレンタカー手配するわ。後スタンガンも買っとくよ。確か秋葉原に護身専門店あったはず。」田中は携帯見ながら話す。

「私達は親の説得だね。1人1人だと絶対警戒されるから皆で直談判しに行こう!」サキがノリノリだ。

「で、でも、ウチは静岡の田舎だよ?どうするの?」伽椰子が焦る。

「静岡なんか新幹線で直ぐじゃん?もし駅から遠いなら泊めて貰っても良いし。伽椰子の家ダメかな?」サキがさっそく親に連絡してる。

お母さんらしき人がダメダメと言ってるのが聞こえる。

「う、ウチは大丈夫だよ。元々本陣って旅館みたいな家だし。」伽椰子がすぐ大丈夫だと言う。

昔は中学1年生時代はお泊り会したのだ、そのイジメっ子も伽椰子家に泊まってる。

その直前だった。急にハミ子にされ出したのは。

話しかけても無視されて、「臭い!ゴミ!ゴキブリ」とか名前すら呼んでくれなくなった。

身体も毎日3回もお風呂入ったりお母さんの香水借りたり色々したが、わざとゴミ箱を頭にカブされたりした。

先生に言ってもイジメっ子が、「すみません〜手がすべりました。ごめんね〜カヤちゃん」とか先生の前だけ無難に収めるから、そのうち先生も伽椰子が職員室行くたび睨むようになった。

「…」思い出したら涙が出てきた。

「大丈夫?伽椰子?」ユウが心配してくれる。

「大丈夫!昔の事思い出しだけ!ハッ、バカバカしいよ!ホントに!」と涙を拭って笑った。

「まずウチだね。そして攻略できたら伽椰子の家行って、それからユウの富山の家だね。さて、頑張るかあ〜」サキが本当にやる気満々だ。

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