廃墟の呪い
部室で吉田先輩に映画を見せて貰った。
携帯で撮影されている本当に素人撮影のように始まる。
オープンニングで学生3人組が廃墟ツアーに車で出掛ける。ところが撮影してる学生が止めるのに男が廃病院でカルテを拾い、反対したのにそれを持ち出してしまう。
それから徐々に男は、撮影者に攻撃的になっていく。
その役はあの岩田さんが演じてる。すごく自然で上手い!初めは仲良く旅に出た岩田さんと多分撮影してるのが長谷川さんで、もう1人根岸さんと言う4年の先輩の3人なのだが、どんどん岩田さんと根岸さんがヘラヘラと笑い撮影する長谷川さんを罵倒しだす。
ある絶壁に建つ廃墟に入った時、岩田さんが撮影者の長谷川さんを呼ぶ。
「ココから下が、スゴいぞ!見てみろよ!」と。
長谷川さんが、携帯カメラで撮ってると急に背中を押して来る。
その岩田さんの顔が狂気じみてて撮影者は恐怖する。
やめてくれと頼んでも止めず殺されそうになるが命からがら逃げる。
廃墟を飛び出すと車で追いかけて2人が撮影者を轢き殺そうとする。
その顔はニヤニヤと残酷な笑みを浮かべている。
その後も逃げ込み森の中を走る撮影者。
辿り着いたのは最初の廃病院。中に逃げ込むとゾンビ化した看護婦2人が待ち受けていた。
「カルテを返せ」と迫ってくる。その看護婦2人は今日子さんと花田さんが演じている。
暗いがカレッジハウスの廊下だ。それに廃墟化フィルターが掛けられている。
撮影者は逃げ惑うが、仲間達が入って来ると看護部達は彼らを追い出す。そうカルテを2人が持ってるからだ。
命からがら撮影者は廃墟から逃げだす。
辺りは深く霧が立ち込めて全てを隠して話は終わる。
携帯画面だからこそ、見た人は撮影者自身に自分がなってしまう。錯覚してしまう。
友人がおかしくなって自分の命を狙い、その先は廃病院の中で看護婦に追いかけられ、もうダメだ!と思った所で看護婦達は友達の方へ向かって行った。
「こ、怖かった!ずっと息が出来なかったよ、マトモに!」サキとユウと伽椰子は映画が終わって、やっと深く息をした。
時間は1時間も経っていない。が、なかなか恐怖から気持ちが帰ってこない。
「ねっ、ずっと撮影者視点だからこそ、訳が分からないし先輩2人の演技がリアル過ぎて看護婦はデジタル加工スゴくて、この建物の廊下だって分かってるのに怖いだろ?
確かに夜はこの建物怖いのかもしれないなあ〜ホントに。」吉田さんが説明しながら興奮してた。
これをあの長谷川さんが作ったのか?
悪夢にうなされそうだ。伽椰子は長谷川さんが心配になる。
友達が豹変する所が、伽椰子のトラウマと似てる。
ある日、突然死んで消えて欲しいと言われたのだ。
この映画なぞ、本当に崖から突き落とそうとされたり車で轢き殺そうとしたり、森の中を追いかけ回されていた。恐怖しか残らない。
「絶対、心が病みそうですよ!こんなの良く作りましたね〜」「ほんと、ほんと!後遺症で病気なりそう!」ユウとサキも口々に恐怖を語る。
「これでね〜岩田先輩と根岸先輩が恐くなって!
顔見ると身体が固まっちゃうだよね〜」と吉田先輩が苦笑いする。本当に迫真の演技だった。
看護婦やった今日子さんと花田さんはメイクや暗闇だから怖かったが、先輩達は明るい所でメイク無しであの表情だけで恐怖を感じさせたのだ。スゴい!
森の中を追いかけ回す所で「なんで逃げるの?遊ぼうよ〜」笑いながら追いかけて来る恐怖とか!
巨人に追いかけ回されてる気分だ。




