表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
廃墟の呪い  作者: たま


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/22

伽椰子だって、まさか大学入って5月に友達と旅行出来るなんて思ってなかった。それも4月には実家に友達連れて帰るとか。まるで夢のような出来事だ。

大森の古い小さな映画館でトムと出会ったからだ。不思議な体験だった。

「今度の事件も部員なのかな?知り合いだよね?

岩田さんが問題ある人でも悲しいな…」伽椰子が呟く。

皆シーンと静まりかえる。

「ごめん!またKYだったね!ダメだなあ〜私」と皆に謝った。

「いや、核心ついてるからさ。部員の中に犯人が居ると…冷水浴びた感じだよ。」今川くんが少し青い顔をしてる。

後で知ったがトムの正式名はトム・リプリーで小説では「リプリー」と言う題だった。

そう、今流行の蘇りや転生ものの走りなのだ。

友達を殺すのは再生転生する為だった。伽椰子がそのおかげで再生出来たのは偶然じゃなかった。

イジメっ子を肯定していたら甦れなかった。心の中でイジメっ子の存在を否定したからこそ、伽椰子は甦れた。

『部員の中で、岩田さんを否定しないと前に進めない人が居たのかな?』と車窓を見ながら伽椰子はぼんやり考えた。


伽椰子は心の中でイジメっ子清野ちゃんを抹殺した。

彼女との思い出は映像みたいに残ってるけど、そこに心はない。テレビの画像みたいなものだ。

それに母に噂話を聞き出してから、余計に色あせてどうでも良くなった。これから人生楽しい年ごろに子供産んで育てて、なんで大事な青春を犠牲にしなきゃいけないのか?

それも気持ち悪いおじさんの子供を産むとか!

嫌悪感しかない。

関わりたくないだけだ。

だが、岩田さんを殺した部員はそうじゃなかった。

彼が生きて動いてる事すら許せなかったのだ。あの岩田さんの鬱血した死に顔は、どれだけ恨まれてたか?

凄く感じた。

「岩田さんが生前に部員に何したか?それを洗い出すのが原因究明の鍵になるよね。

ビレッジハウスは出入り自由だし、防犯カメラも警備員も来ない。ほぼ部活動してる全員が容疑者みたいなもんだし。」伽椰子は独り言みたいに話す。

「なんか警察みたいだね〜伽椰子ちゃん。」田中が冷やかす。 

「アッ、確か大森の叔母さん、元警察だよね?やっぱり血は争えないか!」サキがゴスロリ衣装の帽子の傾きを直しながら伽椰子をからかう。

「やっぱり!ホヤ〜ッとしてるようで刺す感じするもん!」田中はやはり伽椰子を恐れていた。ユウ狙い確定だ。

「それじゃないとシナリオなんか書けないよね?人の言葉の裏とか探る姿勢ないと。

長谷川さんが天才肌なら伽椰子ちゃんはコツコツ積み上げ方だよね。起承転結苦手と言いながらセオリー通りに仕上げてくれて。

同じ廃墟ロードムービーだけど、僕ららしい映画に仕上がりそうだよ。」と今川くんが褒めてくれた。

「当たり前よ!話し掛けてくる前から、この子絶対面白い!と私は狙ってたもん!」とサキが自慢する。

「私も!もっと話したいけど、嫌かなあ〜と伺ってたよ!」ユウが最後尾の席から声掛ける。

手足が長いので最後尾を1人でノビノビと使ってるのだ。

田中くんがミラー越しにそれをチラチラ見てるのが、伽椰子には分かる。飲むと意気投合するクセにシラフの時はなぜかあんまり話さない2人なのだ。

2人共、シャイなんだと思う。

サキと今川くんみたいにパンパンと言葉のやり取り交わすタイプとか色々カップルにもあるなぁ〜と思う。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ