雷帝ギガサンダルラ
注意「!」と「⚡️」が多いです。
宇宙空間。
静寂。
その中を進む、
宇宙船《ヘリオトロープ号》。
船内では。
ジェントル「ガンダで行くぜ!!」
ペリカリノ「船内で走るなァァァ!!」
ドゴォン!!
ジェントル「ぎゃあああ!!」
ネコさん「また壁に刺さったにゃ〜」
ネクタイ「……この焦げ跡、トーストみたいだな」
ペリカリノ「パンから離れろ!!」
その時。
ビー!!
ビー!!
ビー!!
タルト『緊急警報』
白井キャプテン「おっ」
タルト『前方宙域に超高電圧エネルギー反応を確認』
ペリカリノ「高電圧?」
モニターに映る。
巨大な黒雲。
宇宙なのに。
雷が渦巻いていた。
バチバチバチバチ!!
ジェントル「うおおお!?宇宙で雷ってアリなのか!?」
タルト『物理法則をかなり無視しています』
ペリカリノ「便利な言葉だなそれ!!」
すると。
黒雲の中心が割れる。
そこから現れた。
巨大な玉座。
雷でできたマント。
星を握り潰せそうな腕。
そして。
異常にデカいサンダル。
ペリカリノ「足元クセ強っ!!」
その存在が、
宇宙全体に響く声で叫ぶ。
???「我が名は!!」
???「雷帝ギガサンダルラ!!!」
⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️
⚡️⚡️⚡️ドゴォォォォン!!!!⚡️⚡️⚡️
⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️
宇宙に雷が走る。
ジェントル「名乗り長ぇぇぇ!!」
ネコさん「サンダル要素が気になるにゃ」
ギガサンダルラは、
ゆっくりペリカリノを指差した。
ギガサンダルラ「見つけたぞ……」
ペリカリノ「えっ」
ギガサンダルラ「我が雷帝軍に伝わる伝説……」
ギガサンダルラ「“千年に一人の雷属性ツッコミ”」
ペリカリノ「嫌すぎる肩書き!!」
白井キャプテンは腹を抱えて笑っていた。
白井キャプテン「はっはっはっ!!面白くなってきた!!」
ペリカリノ「お前もう少し危機感持て!!」
ギガサンダルラが立ち上がる。
その瞬間。
ズゴゴゴゴ……
宇宙全体が帯電する。
タルト『危険度、過去最高値を更新』
ジェントル「ヤバいのか!?」
タルト『かなり』
ペリカリノ「シンプルで怖ぇよ!!」
ギガサンダルラ「来い、雷の小僧」
ギガサンダルラ「我と“真のツッコミ雷”を決めようではないか」
ペリカリノ「なんだその文化!!!」
ーーーーーーーしばらくしてーーーーーーー
宇宙雷雲の中心。
《ヘリオトロープ号》は、
バチバチと帯電しながら漂っていた。
船内の電球が点滅する。
ジェントル「うおっ!?髪立った!!」
ネコさん「元からにゃ」
ジェントル「ほんとだ!!」
ペリカリノ「今気づいたのかよ!!」
モニターいっぱいに、
雷帝ギガサンダルラの顔。
異様に威圧感がある。
でも足元はサンダル。
白井キャプテン「絶妙に締まらねぇな」
ペリカリノ「分かる」
ギガサンダルラ「小僧」
ペリカリノ「なんだよ」
ギガサンダルラ「貴様、“雷ツッコミ流派”は何段だ」
ペリカリノ「知らねぇ文化出すな!!」
ギガサンダルラ「ほう……独学か」
ペリカリノ「勝手に納得すんな!!」
⚡️⚡️ドゴォォォォン!!!⚡️⚡️
雷が爆ぜる。
ギガサンダルラは立ち上がり、
巨大な杖を構えた。
ギガサンダルラ「ならば見せてやろう」
ギガサンダルラ「真の“雷ツッコミ”を」
ジェントル「なんか始まるぞ!!」
タルト『戦闘スタイル解析中』
タルト『……非常にくだらないです』
ペリカリノ「AIが言うくらいだから相当だな!!」
ギガサンダルラは、
宇宙空間に向かって叫ぶ。
ギガサンダルラ「聞けェェェ!!」
突如。
宇宙の彼方から、
巨大な隕石が飛来。☄️
燃えながら一直線に落ちてくる。
ジェントル「うわァァァァ!!」
ネコさん「死ぬにゃ!!」
だが。
ギガサンダルラは、
隕石を指差して叫んだ。
ギガサンダルラ「デカすぎるだろォォォォ!!!」
⚡️⚡️⚡️バチィィィィン!!!⚡️⚡️⚡️
ツッコミと同時に、
超巨大雷が発生。
隕石、☄️
爆散。
宇宙に花火みたいな火花が広がる。
沈黙。
ペリカリノ「…………」
ジェントル「…………」
ネコさん「…………」
タルト『意味が分かりません』
ギガサンダルラ「これが」
ギガサンダルラ「雷ツッコミだ」⚡️
ペリカリノ「勢いだけじゃねぇか!!!」
バゴォォォン!!!!
雷がまた炸裂。
ギガサンダルラ「素晴らしい!!」
ペリカリノ「何が!?」
ギガサンダルラ「今のツッコミ、雷ノリ93点!!」
ペリカリノ「採点システムやめろ!!」
白井キャプテンは大爆笑。
白井キャプテン「はっはっはっ!!才能あるぞペリカリノ!!」
ペリカリノ「いらねぇよこんな才能!!」
すると。
ギガサンダルラが、
ゆっくりサンダルを脱ぎ始めた。
ジェントル「えっ」
ネコさん「脱ぐにゃ?」
タルト『エネルギー反応急上昇』
ペリカリノ「嫌な予感しかしねぇ!!」
ギガサンダルラ「見せてやろう……」
ギガサンダルラ「真・雷帝形態を」
ズゴゴゴゴゴ……
サンダルの下から現れたのは。
異常に発光する足。
ペリカリノ「なんで足が本体みたいになってんだよ!!」
ギガサンダルラ「我が雷力の99%は足に宿る」
ペリカリノ「配分ミスってるだろ!!」
次の瞬間。
ギガサンダルラが宇宙を踏み込む。
ドンッ。
それだけで。
空間全体に雷が走った。
⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️
バチバチバチバチ!!!
⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️
タルト『空間震度、測定不能』
ジェントル「うわァァァァ!!」
ネコさん「船が揺れるにゃ!!」
ギガサンダルラ「来い、ペリカリノ」
ギガサンダルラ「貴様の全ツッコミをぶつけてこい」
ペリカリノ「なんで人生賭けた漫才バトルみたいになってんだよォォォォォ!!!」
バチィィィィン!!!
ツッコミに反応して、
雷が宇宙を走る。
ギガサンダルラの目が光った。
ギガサンダルラ「今の……!」
タルト『雷出力上昇を確認』
ジェントル「ツッコむたび強くなってる!?」
ネコさん「芸人みたいな戦闘システムにゃ……」
ギガサンダルラは震えていた。
興奮で。
ギガサンダルラ「素晴らしい……!」
ギガサンダルラ「その“間”!!」
ギガサンダルラ「その“怒鳴り”!!」
ギガサンダルラ「まさしく雷属性!!」
ペリカリノ「分類が雑すぎる!!!」
⚡️⚡️ドォォォォン!!!⚡️⚡️
また雷。
《ヘリオトロープ号》が揺れる。
白井キャプテン「いやぁ、青春だな!!」
ペリカリノ「どこがだよ!!」
ギガサンダルラは杖を振り上げる。
宇宙雷雲が渦を巻く。
ギガサンダルラ「ならば次だ!!」
ギガサンダルラ「“超弩級ボケ”に耐えてみろ!!」
ペリカリノ「嫌な単語しかねぇ!!」
その瞬間。
ギガサンダルラが、
宇宙空間から巨大な物体を召喚する。
ゴゴゴゴゴ……
ジェントル「なんだアレ!?」
タルト『解析不能』
ネコさん「形が変にゃ」
白井キャプテン「……まさか」
現れたのは。
全長3キロはある、
巨大な“雷おでん”。
ペリカリノ「なんでだよォォォォォ!!!」
⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️
ドバァァァァン!!!
⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️
その瞬間、
超特大の雷が炸裂。
ジェントル「うおおおおお!!?」
タルト『ツッコミエネルギー増大』
ペリカリノ「もうシステムがおかしいだろ!!」
ギガサンダルラは腕を組む。
ギガサンダルラ「今ので雷倍率2倍だ」
ペリカリノ「嫌すぎる戦闘法だな!!」
すると。
巨大雷おでんが、
ゆっくり動き始めた。
おでん「……」
ジェントル「生きてるゥゥゥ!!」
ネコさん「こんにゃくが喋ったにゃ!!」
こんにゃく部分「プルプル……」
ペリカリノ「誰が得するんだこの世界観!!」
⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️
⚡️バチィィィィン!!!⚡️
⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️
また雷。
しかも今までよりデカい。
タルト『危険です』
タルト『ペリカリノ様のツッコミ量に比例して敵出力が増加しています』
沈黙。
ペリカリノ「……は?」
タルト『つまり』
タルト『ツッコむほど不利になります』
ペリカリノ「最悪の能力ゥゥゥゥ!!!」
ギガサンダルラ「さぁどうした!!」
ギガサンダルラ「ツッコめ!!」
巨大雷おでんが迫る!!
ジェントル「来るぞ!!」
ネコさん「危ないにゃ!!」
ペリカリノは口を押さえた。
ペリカリノ「……ッ!!」
ギガサンダルラ「フハハハハ!!」
ギガサンダルラ「ツッコミを封じられれば貴様は無力!!」
白井キャプテン「ペリカリノ!!耐えろ!!」
ペリカリノ「ぐっ……!!」
巨大おでんがさらに迫る。
ちくわ。
大根。
卵。
全部デカい。
ペリカリノの顔が震える。
ペリカリノ「…………」
ジェントル「ダメだ!!限界来てる!!」
こんにゃく「プルプル……」
ペリカリノ「…………」
巨大ちくわが、
宇宙で回転し始めた。
ペリカリノ「…………」
ギガサンダルラ「さぁ!!」
巨大大根から、
なぜかミサイル発射。
ドゴォォォン!!
ペリカリノ「おでんにそんな機能あるかァァァァァァァ!!!!」
宇宙崩壊級の雷、
発生。
ドゴォォォォォォォン!!!!!!
《ヘリオトロープ号》が吹き飛ぶ。
ジェントル「うわァァァァァ!!!」
ネコさん「回るにゃあああ!!」
タルト『船体、右に17回転中』
白井キャプテン「楽しいな!!」
ペリカリノ「お前だけ遊園地なんだよ!!!」
雷の中心で、
ギガサンダルラが高笑いする。
ギガサンダルラ「ハァァァッハッハッハ!!!」
ギガサンダルラ「どうだ!!」
ギガサンダルラ「我が“雷帝おでん奥義”は!!」
ペリカリノ「名前からして意味分かんねぇよ!!!」
バチィィィィン!!!⚡️
さらに雷出力上昇。
タルト『危険域突破』
タルト『このままでは周辺三惑星が焼けます』
ペリカリノ「被害規模デカすぎんだろ!!!」
巨大こんにゃくが、
宇宙を跳ねる。
ぷるん。
ぷるん。
ジェントル「なんでこんにゃくってあんな動きなんだ!?」
ネコさん「ちょっとかわいいにゃ」
巨大卵、
発光。
タルト『高熱反応』
ペリカリノ「卵がラスボスみたいな顔すんな!!!」
その瞬間。
巨大ちくわミサイル、
100発展開。
ズラァァァッ!!!
ジェントル「増えたァァァ!!」
ペリカリノ「竹輪に対して結果が見合ってねえェェェェェェェ!!!」
ズドォォォォォン!!!
⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️
超雷爆発。
宇宙に巨大な稲妻の輪が広がる。
ギガサンダルラ「素晴らしい!!」
ギガサンダルラ「今のツッコミ、“魂の雷”を感じたぞ!!」
ペリカリノ「そんなもん感じ取るな!!」
だが。
ペリカリノは気づき始めていた。
ツッコむたび、
雷は強くなる。
けれど。
ギガサンダルラ自身も、
少しずつ苦しそうだった。
タルト『解析完了』
タルト『ギガサンダルラは“ツッコミエネルギー”を吸収していますが』
タルト『同時に処理限界を超え始めています』
白井キャプテン「つまり?」
タルト『ツッコませすぎれば爆発します』
沈黙。
ペリカリノ「…………」
ギガサンダルラ「…………」
ペリカリノ、
ゆっくり顔を上げる。
ニヤァ。
ギガサンダルラ「……何?」
ペリカリノ「へぇ〜……」
ペリカリノ「“ツッコミ過多”に弱いんだ?」
ギガサンダルラ「ま、待て」
ペリカリノ「今から本気出すわ」
ギガサンダルラ「やめろ」
白井キャプテン「いけェェェ!!」
ジェントル「やれぇぇぇ!!」
ネコさん「船ごと消えそうにゃ!!」
ギガサンダルラが焦り始める。
ギガサンダルラ「やめろ!!」
ギガサンダルラ「貴様の全力ツッコミは危険だ!!」
ペリカリノ「知るかァァァァァ!!!」
巨大おでん軍団が突撃!!
ペリカリノ「なんで宇宙で汁飛び散ってんだよォォォォ!!!」
バチィィィィィン!!!
ペリカリノ「こんにゃくが音速超えるなァァァァ!!!」
ドゴォォォォン!!!
ペリカリノ「ちくわをミサイル運用してる文明初めて見たわァァァァ!!!」
ギガサンダルラ「ぐわァァァ!!」
雷暴走!!⚡️
宇宙雷雲が崩壊を始める!!
タルト『限界です』
タルト『敵エネルギー臨界点到達』
ギガサンダルラ「ま、まずい……!!」
ペリカリノ「まだまだァァァ!!!」
巨大卵が割れる。
中からさらに小さい卵軍団。
ペリカリノ「増える必要あったかァァァァァァ!!!!」
ギガサンダルラ「ぎゃああああああ!!!」
ドォォォォォォォォン!!!!!!ドォォォォォォォォン!!!!!!⚡️⚡️⚡️
宇宙雷雲、
完全崩壊。
巨大おでん軍団が、
次々と光になって消えていく。
こんにゃく「プル……」
シュゥゥゥ……
ジェントル「こんにゃくが成仏したァァァ!!」
ネコさん「なんだったのにゃあれ……」
《ヘリオトロープ号》は、
ぐるぐる回転しながら何とか持ちこたえていた。
タルト『船体損傷率43%』
タルト『おでん臭付着率98%』
ペリカリノ「嫌な数値ばっか報告すんな!!!」
雷の中心で。
ギガサンダルラが膝をついていた。
バチ……バチチ……
全身から雷が漏れている。
ギガサンダルラ「ぐっ……」
ギガサンダルラ「まさか……」
ギガサンダルラ「ここまでのツッコミ使いだったとは……」
ペリカリノ「そんな称号いらねぇよ……」
ギガサンダルラは、
ゆっくり立ち上がる。
その巨大な身体は、
少しずつ光になり始めていた。
ジェントル「消えるのか!?」
タルト『エネルギー崩壊を確認』
ネコさん「やりすぎたにゃ……」
ギガサンダルラは笑った。
ギガサンダルラ「……見事だ」
ギガサンダルラ「貴様こそ真の……」
ギガサンダルラ「雷帝ツッコミ使い……」
ペリカリノ「だからいらねぇって言ってんだろ!!!」
バチィィィィン!!!⚡️⚡️
最後のツッコミ。
その瞬間。
ギガサンダルラ、
大爆発。
ドォォォォォン!!!
宇宙いっぱいに雷が広がる。⚡️⚡️⚡️⚡️
だがその雷は、
どこか綺麗だった。
まるで、
巨大な花火みたいに。
ジェントル「うおおおおお!!」
ネコさん「綺麗にゃ〜」
白井キャプテン「青春だなぁ」
ペリカリノ「お前の青春どうなってんだよ!!」
すると。
爆煙の中から、
何かがポトッと落ちてきた。
タルト『落下物確認』
ジェントルが拾う。
ジェントル「……サンダル?」
全員「…………」
そこには。
ピカピカに輝く、
一足の雷サンダル。
沈黙。
白井キャプテン「形見だな」
ネコさん「重いにゃ」
ジェントル「どうする?」
全員、
ゆっくりペリカリノを見る。
ペリカリノ「なんでだよ」
白井キャプテン「履け」
ペリカリノ「嫌だよ!!!」
ジェントル「似合うぞ!!」
ペリカリノ「絶対嫌だ!!!」
ネコさん「ちょっと見てみたいにゃ」
タルト『試着推奨』
ペリカリノ「AIまで乗るな!!!」
数分後。
宇宙船の廊下。
ペリカリノ「…………」
雷サンダル装備。
バチバチバチ。⚡️
ジェントル「うおおおお!!!」
ネコさん「めちゃくちゃ似合うにゃ!!」
白井キャプテン「新しい雷帝の誕生だ!!」
ペリカリノ「ふざけんなァァァァァァ!!!!」
⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️
ドゴォォォォォン!!!
宇宙船の天井、
吹き飛んだ。
タルト『船体損傷率67%に更新』
ペリカリノ「全部このサンダルのせいだからな!?!?」
その後。
ペリカリノはしばらく、
歩くたびに放電する体質になったという。
宇宙は今日も、
だいぶうるさかった。
完。ならぬサン(ダル)。




