真犯人はダンテ
多次元宇宙。
その中に存在する、宇宙番号2093。
白井キャプテンたちの宇宙船は、惑星14064へと到着していた。
白井キャプテン「よーし! なんかの惑星に到着だ!」
ジェントル「ガンダで行くぜ!」
ジェントルは宇宙船から飛び出し、街へ向かって全力疾走していった。
ペリカリノ「いや、普通に歩けよ!」
ネコさん「元気だにゃ~」
ネクタイ「……パン屋、あるかな」
白井キャプテン「観光地ならあるだろ!」
タルト「惑星14064の都市部には、パンを販売する店舗が多数存在します」
ネクタイ「行こう」
ペリカリノ「急に元気になるなよ……」
そんな一行が街を歩いていると――。
「大変だ!事件だ!」
「強盗らしいぞ!」
街中が騒然としていた。
白井キャプテン「おっ、面白そうなことが起こってる!」
ジェントル「事件だな!」
ネクタイ「パンは?」
ペリカリノ「今はパンの話してる場合じゃねえ!」
すると、騒ぎの中心から一人の男が現れた。
黒い服を着た男。
鋭い目つきをしている。
???「……君たちも、この事件に興味があるのか?」
白井キャプテン「誰だ?」
ダンテ「俺はダンテ。探偵だ」
白井キャプテン「探偵!」
白井キャプテンは目を輝かせた。
白井キャプテン「探偵と一緒に事件を解決するぞ!」
ペリカリノ「勝手に決めるなよ!」
ダンテ「構わない。むしろ人手が欲しかったところだ」
白井キャプテン「よし!」
ペリカリノ「話が早すぎる……」
一行は事件現場へ向かった。
そこは街の中心部から少し離れた、大きな一軒家だった。
警察が家の周囲を封鎖している。
ダンテは家をじっと見つめた。
ダンテ「……なるほど」
白井キャプテン「何かわかったのか?」
ダンテ「ああ」
ダンテ「犯人は、この家の中にいる」
ペリカリノ「は?」
ダンテ「間違いない」
ペリカリノ「いやいやいや! 根拠は!?」
ダンテ「探偵の勘だ」
ペリカリノ「一番信用できねえやつじゃねえか!」
白井キャプテン「面白い! 中を調べよう!」
ペリカリノ「だから根拠を聞けって!」
タルト「家屋内部をスキャンします」
タルトの小型監視カメラが家の中へ侵入していく。
タルト「一階、異常なし」
タルト「二階、異常なし」
タルト「地下室に人間を一名確認」
ペリカリノ「本当にいるじゃねえか!」
ダンテ「言っただろう」
ペリカリノ「だからってお前の勘が正しいとは限らねえだろ!」
白井キャプテン「地下室へ行くぞ!」
ジェントル「ガンダで行くぜ!」
ペリカリノ「待て!」
ジェントル「なんだ?」
ペリカリノ「罠だったらどうするんだよ!」
ジェントル「そのときはガンダで逃げる!」
ペリカリノ「お前、何でもガンダで解決するな!」
一行は地下室へ向かった。
そこには、一人の男がいた。
男「誰だ!」
ダンテ「事件について聞きたい」
男「私は何も知らない!」
タルト「この人物は事件発生時刻、この家にいました」
ペリカリノ「じゃあ怪しいじゃねえか!」
男「違う! 私はここに隠れていただけだ!」
ペリカリノ「何で?」
男「借金取りから逃げていた!」
ペリカリノ「それも大概だな!」
ネコさん「でも、嘘をついている感じはしないにゃ」
タルト「同意します。現時点では、この人物が犯人である可能性は低いです」
ダンテ「……そうか」
白井キャプテン「じゃあ別の場所を探そう!」
ネクタイ「……パン」
白井キャプテン「どうした?」
ネクタイ「この壁……パン屋っぽい」
ペリカリノ「どういう感覚だよ!」
ネクタイ「いや……何となく」
ネクタイが壁を触る。
カチッ。
壁が開いた。
白井キャプテン「隠し部屋!」
ペリカリノ「何でパンの勘で見つけてんだよ!」
タルト「内部に複数の証拠品を確認」
ネコさん「事件に関係するものみたいだにゃ」
白井キャプテン「これで犯人が分かるかもしれないな!」
タルト「分析します」
タルトが証拠品を調べていく。
数秒後。
タルト「証拠品から指紋を確認しました」
ペリカリノ「誰のだ?」
タルト「照合を開始します」
沈黙。
そして――。
タルト「照合完了」
白井キャプテン「誰だ?」
タルト「登録情報と一致しました」
ペリカリノ「だから誰なんだよ!」
タルト「ダンテです」
全員がダンテを見る。
ダンテ「……」
ペリカリノ「おい」
ダンテ「……どうやら、そういうことらしいな」
ペリカリノ「いや、お前だろ!」
ダンテ「証拠が出た以上、仕方ない」
白井キャプテン「まさか本当に犯人だったとは!」
ジェントル「すげえ!」
ペリカリノ「何で感心してんだよ!」
ネコさん「ダンテさんが犯人だったのかにゃ?」
ネクタイ「……パン」
ペリカリノ「お前はもう黙ってろ!」
そのときだった。
家の外から警察官たちが一斉に入ってきた。
警察官「そこまでだ!」
ダンテ「……!」
警察官「ダンテ。お前を強盗の容疑で逮捕する」
ペリカリノ「やっぱりお前だったのかよ!」
ダンテ「待て! 俺は探偵だ!」
警察官「知っている」
ダンテ「ならば――」
警察官「だからこそ、お前が犯人だと分かった」
ダンテ「……」
警察官「現場に残された証拠、目撃証言、そして指紋。全部お前につながっている」
ペリカリノ「最初から警察が調べてたら早かったんじゃねえか?」
警察官「その通りだ」
ペリカリノ「認めるのかよ!」
警察官「ダンテ。大人しくしろ」
ダンテ「……なるほど」
ダンテは両手を差し出した。
警察官「逮捕する」
ダンテ「俺が犯人だったとはな」
ペリカリノ「お前だよ!」
ダンテ「自分で事件を推理して、自分で犯人を見つけるつもりだったのだが……」
ペリカリノ「自分が犯人なんだから、そりゃ見つかるだろ!」
警察官「連行する」
ダンテ「さらばだ、宇宙船の諸君」
白井キャプテン「またな!」
ペリカリノ「またなじゃねえよ!」
ダンテは警察に連行されていった。
事件解決。
白井キャプテン「いやー、面白い事件だった!」
ジェントル「ガンダで解決したな!」
ペリカリノ「お前ほとんど何もしてねえだろ!」
ネコさん「事件も解決したし、帰るにゃ」
タルト「宇宙船の発進準備、完了しました」
白井キャプテン「よし! 帰るぞ!」
ネクタイ「……待って」
白井キャプテン「何だ?」
ネクタイ「パン屋」
一同「…………」
ペリカリノ「結局それかよ!」
こうして白井キャプテンたちは、惑星14064を後にした。
そして宇宙船は、宇宙番号2093のさらに彼方へ。
次なる未知の世界へ向かって、猪突猛進に突き進んでいった。




