現代妖怪 伝説
( 2人分の臭いを消す事にするか。)姑獲鳥は腕を組ながら思った。
家の中へ通された悟空は部屋の1つに案内されていた。「此処を使ってね。」美香が言う。「助かったよ、ありがとう。」悟空は頭を掻きながら礼を言っていた。
夕食が終わると悟空は、片付けの手伝いをしながら美香をチラチラ見ては(俺の事まだ、思い出さないのかな。)と考えながらいると、水が顔にピチャピチャと跳ねてくるので顔を上げてみる。美香が悟空に手に着いた水を指で跳ねて飛ばしている。こんな、悪戯は前世の時はしなかった。ほんとに真面目すぎる程真面目な人だったのに私(緊箍児)が思うのだが性別が変わると性格も変わるんだろう。悟空の顔が嬉しそうに笑ってる。
早く前世の記憶を思い出してくれたら悟空の思いも成就できるのにと思うが時間がかかりそうだね。
2人とも片付けも終わったので悟空は外へ、夕涼みをする為に美香を誘って縁側に座った。すると、姑獲鳥が赤ん坊の泣き声のような鳴き方をしだした。「オンギャ〜オンギャ〜」庭の草むらから蛇のような形だが目も鼻も無い!たぶん野槌だろうか2人の目の前まで来ると美香はビックリして身を後ずさりさせて、悟空の後ろに隠れた。悟空は「何しに来た?」と聞くと「お前の顔を見にきたんだよ。」と野槌が大きな口で答える。後ろに隠れていた美香は「え!喋れる?人間の言葉で?」と驚いているが、美香は三蔵の能力を自然と覚えているのか、ちゃんと人の言葉で聞こえているらしい。悟空といる事で覚醒し始めているのかも知れない。
悟空は「悪さはするなよ。」と言い手で行けという合図をした後、野槌は草むらへ帰っていった。
やはり悟空がいる事で妖怪達が気になり初めているようで、姑獲鳥が番犬、代わりになっているようだ。
「悟空アンタ何者?」「あれって何?何で蛇が喋れるのよ。」と美香が怯えたように言う。
悟空は「あれは、野槌という妖怪だよ。」と言うが美香は(この世の中に妖怪なんているはずも無い。何言ってるんだろう?でも、喋っていたよね?あれは見間違えだよね。)と、どうやら納得できないようだ。
日本の妖怪が、これから物珍しい悟空を見物に沢山訪れてくるんだろう。そんな、予感がするのだ。




