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超板金 山形ロボ ―ロボットがランドマークになった街で、怪異が目を覚ます―  作者: bobson3b


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131/200

130 2026年5月16日(土)_03 ナゼナニコーナー02

時速700キロと、

世界に優しい速度で文翔館に帰って来た一葉のラインに、

突然のビデオ通話着信。


なんだろう?


---


♪ テッテレー ♪


武田 愛子と!

今田 将司と!

槌谷 順子の!


ナゼナニうんちくコーナー!


「わー!」

「ぱちぱちー!」



---


武田

「今日はですねー、“なんで浮雲さんが忘れられたのか”を、できるだけやさしく説明しまーす!」


今田

「難しい言葉使わないで行こう。昨日、俺、三回噛んだから。」


槌谷

「あなたが噛むのは理論のせいじゃないです。」



---


■ まず前提:PPCFってなに?


今田

「PPCF。正式名称、精神投影型戦闘構造体。」


武田

「かっこいいけど、ざっくり言うとね——」


槌谷

「“自分の心を質量にして殴る技術”です。」


今田

「言い方!」


武田

「でもだいたい合ってる!」



---


通常のPPCFは——


・術者の精神量を質量化

・せいぜい亜神級まで

・存在消耗はあるけど分散できる

・存在消耗の回復は容易

・外部信仰がなくても成立


槌谷

「つまり“個人の器”で回す技術。」


今田

「個人電池モデルだな。」



---


■ で、浮雲さんは何が違ったの?


武田

「ここが本題!」


槌谷

「浮雲さんは、一瞬ですが——地方神格相当まで出力が跳ね上がりました。」


今田

「地方神格ってつまり?」


槌谷

「地域神レベル。信仰を持つ存在。」


武田

「でも!」


今田

「信仰がない。」


槌谷

「正確には、“信仰基盤が常時存在しない”。」



---


今田

「神様ってさ、普通は“信じられてる”から神なんだよな?」


武田

「うん。“外部バッファ”がある。」


槌谷

「神格を維持するエネルギー源が外部にあるのが通常。」


今田

「でも浮雲さんは?」


武田

「外部バッファ、ゼロ!」


槌谷

「よって——」


三人

「自己供給!」



---


槌谷

「神格を維持するエネルギーを、自分の存在強度から直接供給。」


今田

「存在を燃料にして神をやった。」


武田

「だから削れた!」



---


■ じゃあ“削れる”って何が?


槌谷

「存在強度とは、情報密度です。」


今田

「もっと分かりやすく。」


武田

「“覚えられていること”も存在の一部!」


槌谷

「記憶は、存在の固定要素です。」


今田

「つまり?」


武田

「神格出力を上げた瞬間、自己存在の情報密度を圧縮した。」


槌谷

「最初に削れるのは、強く結びついている記憶。」


今田

「だから——」


武田

「早川さんから消えた!」


槌谷

「因果的にもっとも密接だったからです。」



---


■ じゃあ山形ロボはなんで無傷?


今田

「ここ面白いとこな。」


武田

「山形ロボは——」


槌谷

「常時観測されている存在です。」


今田

「二十七年間、ずっと山形で観測会されてきました。」


武田

「“見られている”!」


槌谷

「観測=存在固定。」


今田

「量子っぽいな。」


武田

「県民の“なんかいる”“昔守ってくれた”“怖いけどかわいいかも”も——」


槌谷

「微弱信仰アンカー。」


今田

「つまり?」


武田

「山形ロボは外部電源つき!」


槌谷

「地域観測が常時バッファ。」


今田

「浮雲=個人電池。山形ロボ=地域電源。」


三人

「決定的差!」



---


■ まとめると


浮雲

→ 神格化=自己燃焼


山形ロボ

→ 神格化=地域観測増幅


武田

「同じ“神格出力”でも燃料が違う!」


槌谷

「だから浮雲さんは消耗が異常。」


今田

「理屈としては、きれいにハマってる。」



---


■ そしてナインの異能機構


武田

「通称:虚空召喚!」


今田

「ヴォイド・マニフェスト!」


槌谷

「1999年最終決戦以降、九人のパイロットが獲得。」


武田

「機械じゃない。」


今田

「兵器でもない。」


槌谷

「記憶、恐怖、決断、守る意志——それが構造体化。」


武田

「存在そのものを燃料!」


今田

「だから回数制限ある。」


槌谷

「公式分類:Psycho-Projected Combat Frame。」


武田

「略してPPCF!」



---


今田

「結論。」


武田

「浮雲さんは弱かったわけじゃない。」


槌谷

「むしろ出力が高すぎた。」


今田

「神様をやるには、信仰が足りなかった。」


武田

「でも。」


槌谷

「思い出されれば、戻る。」


今田

「存在は、観測で固定される。」


武田

「だから——」


三人

「忘れなければ、消えない!」


♪ テッテレー ♪


---


プツン、


あれ、恥ずかしく無いのかな?

そう思う一葉であった。


長時間の移動で、きっと暇なんだな、うん。

そうだと思おう。


遠くで久しぶりの若林さんがお菓子食べていた。

お土産、ヤベェ。忘れてた。

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