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英雄たちの物語
コンホヴァルの宮廷で始まった話は、一人の少年をクー・フリンへと変えた。
スカアハの島は、彼に友と敵を、同時に与えた。
コンラという息子を、彼は自らの手で失った。
デアドラとノイシュの悲劇は、ファーガスをメイヴの側に立たせた。そして牛争いの果てに、英雄自身もまた、石柱に体を預けて死んだ。
それでも、物語は終わらない。語り継がれる限り、幾度でも語り直されるからである。
クー・フリンが石柱に体を預けて息絶えたとき、アルスターの栄光もまた、静かに翳りを見せ始めていた。
時代は移った。
北の地の物語は、次第に語られなくなり、代わって、島の中心タラの物語が語られるようになった。
そこには、コーマック・マク・アルトという王がいた。
彼の治世、タラは黄金の時代を迎えたと伝えられる。
そして、彼の宮廷に仕えたのが、フィアナと呼ばれる武人団であった。
その首領の名を、フィンといった。




