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■ ゼロ転生 ~ こぼれ話 ~  作者: もののめ明


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鳥の歌(ミチル視点)

総合評価3万pt超え記念

 オイラの名前はミチル。鳥の"マジュー"だ。

 よくわからないけど、オイラのようなマジューで名前を持っているのは、珍しいらしい。イヌがそう教えてくれた。いや、イヌじゃなくてオオカミって種族だったかな?

 とりあえず、アスワドという名前の、ちょっと堅苦しくてマジメなオイラのアニキがそう教えてくれた。

 で、マジューには珍しいっていう、"名前"をつけてくれたのは……リンって呼ばれているニンゲンだ。

 正しくは、ゴシュジンさま。

 言いにくいから、リンでいいんじゃないかと思うけど、そう言ったらめっちゃ怖い白ネコに怒られた。

 白ネコは、すげー怖くてヤバいヤツだ。ちっちゃくて弱そうな見た目だし、オイラと比べるとオモチャみたいな爪しか持ってないのに、超怖い。にらまれたら、羽がぜんぶ抜けるんじゃないかっていうほど、ふるえてくる。

 だから、ホントにダメなことなんだろう。

 ダメなんだろうけど……ゴシュジンさまってやっぱり言いにくいから、オイラはこっそりリンのことはアネゴって呼んでる。

 ときどき、母ちゃんかなぁ?とも考えるんだけど……なんだろう、ちょっと違う気がするんだよなぁ。

 ちなみに、オイラが"ミチル"になる前、ホントの母ちゃんと父ちゃんがいた。ただオイラは、そのときのことはあまり覚えてない。

 アネゴが「ミチル」と呼んでくれたときから、オイラはオイラになっていろんなことが見えたり、分かるようになったからだ。

 だから、アネゴはオイラの親みたいなもんだと思ってる。ただ、母ちゃんって感じじゃないんだよなぁ。


 アネゴはときどき、白ネコより怖いときもあるけど、基本的に優しい。

 オイラの好きなものも分かっていて、イイコにしてたらご褒美をくれる。ああ、それとお使いができたときも、ご褒美をくれる。

 ときどき頭を撫でたり、掻いたりしてくれるのも好きだ。

 オイラがふざけても、たいていは笑って許してくれる。ただアニキや白ネコは、ふざけるとすっげー怒るから要注意なんだけど。

 ―――ある日、屋根の上で珍しくアネゴがのんびりしてた。オイラは横に降り、ふと、森にいる鳥みたいに「ピルルル~」とキレイに鳴いてみた。

「えっ、今のはミチルか?お前、そんな鳴き方が出来るのか」

「ピルル~(鳴こうと思えば、できるぞ!)」

 ふふん。キレイな鳴き声だろ?

 オイラ、練習したんだ。鳥たちの歌がすっげー良かったからさ。

 すると、アネゴはオイラの頭を優しく撫でてくれた。

「こんな天気のいい日に聞くのに、ピッタリだな。……たまに、その声を聞かせてくれ」

「ピルル~!」

 そうか!

 やっぱりアネゴもこういう歌は好きか!

 いいよ、オイラ、アネゴのためならいっぱい歌うよ。アネゴって、カワイイものやキレイなもの、結構好きだもんなー?オイラ、ちゃあんと知ってるんだ♪

>2025年10月31日活動報告より

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