67/99
疑惑3
――――――――――――――――――――――――
(―――信じるべきか)
後戻りはできない。間違えてはならない。
信じてしまえば
何も失くさないままで、欲しいものを手に入れることができるかもしれない――
――――――――――――――――――――――――
(―――疑うべきか)
遅れてはならない。見誤るわけにはいかない。
騙されてしまえば
大切なものを奪われて、取り返しのつかないことになってしまう――
――――――――――――――――――――――――
小さな白い部屋。
そこに、ぼんやりと空間を見つめて佇む影。
「………たった一人の嘘吐きのために、別の誰かの切実な想いが疑われる」
―――『陛下の心が穢れないからといって……穢そうとしていい道理などはない!」
―――『我が娘の命を、お守りくださいませ………っ!』
―――『ここから先の時代を、共に歩んでいこう… 魔王……っ』
「ああ、本当に嫌な世界です。――おかげで、すっかり目が離せない」




