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Just like starting over 〜アメリカ帰りの幼馴染に振り回されちゃってます!!〜  作者: 優月菜


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第八十一話 Nothing is happening……(何も起こらないんだけど……)

皆様いかがお過ごしでしょうか?


いきなりですが、まずはお詫びです!

すみません!!


超インドア派の身体も心も弱い優月菜は、本当に夏の暑さや解放感に弱くて、少々体調を崩してしまいました。


最新話をお楽しみにして下さっている皆様には、本当に申し訳ないのですが、金・土曜日の2回投稿を今しばらくお休みさせて頂きます。

毎日午前8時の投稿は頑張りますので、これからもご覧頂きます様、宜しくお願いします!!


今後の展開も乞うご期待です!


優月菜



一月下旬から二月の上旬は進級に関わる本試験の対策と試験自体に関わる大事な月。


一年生はシケプリ(試験対策プリント)をきちんと勉強をしている学生から借りまわり、三年生はこれでいよいよ四月から四年生(最高学年・本格的な就職期に入る)になれるのか?とドキドキしながら受ける試験となる。


そして不思議なことに、あの一月七日以来、灯と享の二人に関わる噂話が一切立っていない。


まあただ、二人でいると、皆注目はしてしまうが。


灯も享も普段通り、他人から見てると(享がわざとしているも)イチャイチャしている様に見えるのだが、盗聴者は何も行動に移して来なかった。


『盗聴がバレたからの手詰まりなのか?様子見なのか?』


講義中でも享の頭の中を、その案件が駆け巡る。


『まあ、何もないのに越したことはないけど……』


今日は火曜日。

今までなら,学長代理室lunchの日だったが、あの日を境に場所を変えた。


講義室のどこでもいいから、誰もいないところを見計らってランダムに、その日に選ぶ。

とりあえず、コンセントの近くと電灯の下は避ける。


講義室の方が盗聴の心配はなさそうだと享は踏んだのだ。


『さて今日はどこにしようかな……灯は今頃ドイツ語か……あれ?"シケプリ"見せたかな?後で確認しよう』


享自身の今受けている講義は憲法総論だが、ほぼほぼ耳に入っていない。

が、講師の板書は何故か手が動きノートを取っている。享は本当にどれだけ身体能力に幅があるのか分からないヤツだ。


だが、そんな享でも、灯だけが徹底的な弱み(アキレスの踵)だと言うことを盗聴器を仕掛けた相手は知っている。

だからこそ『灯は絶対守る』享は決意を新たにした。



そんな試験に追われた日々の最中から、街はバレンタインデーのハートの飾りなどで賑わっていた。


そして、何やかんやと寝ないで対策した者や、実力でも挑んだ者。

それぞれのやり方で試験も終了し、来週から春休みに入るという最後の金曜日、補講※があり今日は灯のバイクで登校した二人。


いつもではないからこそ、登校すると目立つのか、これも一つの名物の様になっていた。


「女子の後ろに乗せて貰うのって何だかカッコよくない?」

「て、いうか、ちっさい女子がデカい男子を乗せてんのがカッコいいよね」


そんな会話が囁かれ噂になっていたのを、聞きつけたのか講義の時間中にいきなり、灯は心理学の教授に笑いながら

「宮守さんは、横溝くんをバイクの後ろに乗せてる時、どんな心境なのかな?」

などと揶揄(からかわ)れた。


もちろん灯は「はあ」とお愛想笑いしかしなかった。


灯が運転するバイクに乗りたいからと、享に無理矢理免許を取らされたとは言いにくい。

まあ乗せる方としては気は遣うものの、乗り慣れた享は上手く身体をバイクの走行に合わせてくれるので何の心配もした事はない。

ただ、当たり前だが、そんな二人の間のことをクラスメイトがいる中で説明なんてしたくなかった。


実は灯は今日、昼休み一緒に菓子パンlunchを享とする予定にはなっていたが、その後自分は三限の空きコマの時間に行きたいところがあって、自分の相棒(バイク)で登校したいと言って後ろに享を乗せて来たのだ。


もちろん行き先は、享にバレンタインのプレゼントを買う為に行くところ。

だから内緒にする為の画策だった。


「じゃ、必ず図書室(ここ)にいてね」

「うん、分かってる」


図書室の前まで享に送られて扉を開けて中に入る灯。


このところ帰りの時間が合わない日は図書室待ち合わせに戻っていたが、違うのは司書さんの隣に椅子を持って来て、そこで待つこと。


灯は知らなかったが、司書さんはチーム鑑識(CSI)の特別名誉会員だ。

以前、図書室で灯をつけ狙っていた三人の男子学生を見逃した事に大きな後悔の念を抱いており、灯に対して申し訳ないと思ってくれていた。


本人には拉致にあった話は知らなかった事にして応対してくれており、

「横溝くんは誰とも話をさせたくないのかしら?本当にヤキモチ焼きね」

と灯にいつも笑いながら言っていた。


今日に限っては、その司書さんに灯は頭を下げてお願いをする。


「いつも本当に横溝先輩が一緒で買い物にいけないんです!でもバレンタインのプレゼントをどうしても買いに行きたいんです。すぐに戻りますから、内緒にして下さいませんか?」


拉致の事を知らない事になっているが故に、そこまで強く引き止めることが出来ない司書さんが折れる。

「まあ、仕方ないわね……なるたけ早く戻ってね!

ただし、バイクの運転は慎重にね。あなたが怪我でもしたら、元もこうもないですから」

「有難うございます!ホントにすぐ戻りますから」


灯は"相棒(バイク)のところに急いだ。





※補講 台風などの休講分や不足分を補うために行われる講義の一般的な呼称。

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