それぞれの道は大きく逸れていく
こうして、戦いはただ勝敗を刻むだけではなかった。
それぞれが失ったものはあまりにも大きく、重く、そしてその喪失は心の奥底に深い影を落とした。
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ガイル
――失ったのは、ディアブロ。
長年の“敵”であり、戦友であり、ただの化物ではなかった存在。
ガイルはその不在を受け入れられず、怒りと孤独を背負いながら歩む。
その眼差しは王国でもアルバードでもなく、ただ虚無の中に燃え続ける憎悪だけが残っていた。
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レイズ
――失ったのは、ヴィルとセバス。
彼にとって家族であり、支えであり、導きであった二人。
背中を追い、笑い合い、共に歩むことが当たり前だった存在。
その死を前に、レイズは「守る」という言葉の重さを痛感し、心に深い亀裂を抱えた。
それでも立ち止まれず、仲間を背負い進むしかなかった。
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グレサス
――失ったのは、戦いの昂揚。
常に己を高めるために戦場を求めた男。
だが、怪物達との激闘で得たものは、勝利の歓喜ではなく、空虚な疲弊と虚しさ。
かつてのように純粋な「剣を交える喜び」はもはやなく、彼の胸を満たすのは苛立ちと疑念だけだった。
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そして――。
それぞれが抱えた喪失は、確実に彼らを別の道へと逸らしていく。
ガイルは孤独に呑まれ、破壊の道へ。
レイズは悲しみを力へと変え、新たな決意を胸に。
グレサスは空虚を埋めるため、さらなる戦乱を求めて。
この歴史は、もはや誰にも止められない歯車を回し始めていた。
それぞれの“悪役”たちの道が、確実に大きく、そして取り返しのつかないほどに逸れていく――。




