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未来は大きくずれていく。
こうして――
グレサスの思惑、ガイルの野望、そしてレイズの選択は、互いに大きく食い違い始めていた。
それはレイズという存在が、この世界に深く関わったことで生じた「歴史の変化」。
未来を知るはずのレイズでさえ、その道筋を見失っていく。
もはや彼の記憶する未来は存在せず、
敵も味方も分からぬ混沌へと、物語は確実に進み始めていた。
そして――
ガイルはその背に跨がり、眼下の大地を見下ろしていた。
「なぁ……ディアブロ。おまえ、こんなことまでできたのかよ……」
驚きを隠せないガイルに対し、ディアブロは低く笑う。
「ふふ……洞窟の中では、飛ぶ必要がなかっただけだ。」
その言葉とともに、広がる漆黒の翼。
光を吸い込むような重厚さと、空気を切り裂く鋭さを備えたそれは、魔法による一時的な変化ではなかった。
――環境に合わせて自在に姿を変える。
ディアブロは魔物でもなく、魔族ですらない。
「生き物」という枠組みから逸脱した、異形の生命体。
その存在はやがて人々に語り継がれることとなる――
未知なる「災厄の象徴」として。




