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第三十二話 「反撃の一手」

アルは小型ゴーレムを見据えた。


「邪魔だ。」


第三階級光魔法レイ・ランス


放たれた光が小型ゴーレムを貫く。


一体。


二体。


三体。


残る二体も間髪入れずに蹴り飛ばし、仲間たちの元へ駆け戻る。


____________


その頃――


巨大なゴーレムが再び腕を振り上げる。


「来るぞ!!」


無数の武器が身体から射出される。


「散開!」


冒険者たちは咄嗟に飛び退く。


――ドドドドドッ!!


剣や槍が地面へ突き刺さる。


その隙を逃さず、アルが前へ出た。


アルはゴーレムをじっと見据える。


(攻撃を受けるたびに、胸の一点へ魔力が集まっている……。)


(やはり、あそこが核か。)


(ゴーレムは核を破壊しない限り、倒せない。)


「皆さん、一度下がってください!」


全員が一斉に距離を取る。


アルは杖を掲げ、魔法陣を展開した。


第三階級氷魔法フリーズ・グラシアス!」


青白い魔法陣が地面を駆け抜ける。


氷は一瞬でゴーレムの両脚を覆い、そのまま全身を包み込んだ。


――ギギギギ……


巨大な身体が完全に凍り付く。


「す、すげぇ……。」


「このまま撤退するのか?」


Bランク冒険者が呟く。


アルは首を横に振った。


「違います。」


「動きを封じただけです。」


「もって一分。」


「その頃には氷は砕かれます。」


全員の表情が引き締まる。


「だから、その一分で作戦を説明します。」


アルはBランク冒険者へ視線を向けた。


「ここからは、僕が指揮を執ってもいいですか?」


リーダー代理となったBランク冒険者は静かに頷く。


「あぁ。」


「さっきの魔法を見せられたら……。」


「お前に賭けるしかない。」


____________


一分後。


氷に亀裂が走る。


――バキッ!!


「ゴーレムが動き出したぞ!」


ギルは静かに前へ出る。


「モードチェンジ――ガンマン。」


二丁拳銃へ姿を変えたガンドレッドを構える。


アルは全員へ叫んだ。


「みんなは一斉にゴーレムの胸を攻撃してください!」


「狙いは一か所に集中!」


「その間に、ギルの二丁拳銃へ――」


「ギル、クロード、そして僕の魔力を注ぎ込みます。」


「その一撃で、核を撃ち抜きます。」


全員が力強く頷いた。


「行くぞ!!」


第三階級炎魔法パイロ・ウィップ


第四階級水魔法アクア・バスター


第三階級草魔法ソーン・ゲイル


第四階級土魔法ガイア・クラッシュ


第三階級光魔法レイ・ランス


五つの魔法が同時に放たれる。


轟音とともに、すべてがゴーレムの胸へ集中した。


ギルは二丁拳銃を構える。


「クロード。」

アルの短い呼びかけに、クロードが即座に頷く。


「わかってる。」


二人はギルの左右から銃身へ手を添えた。


流れ込むように、アルとクロードの魔力が銃口へと注がれていく。


膨大な魔力が銃口へ収束していく。


「キャノン・ゼロ!!」


――ズドォォォォン!!


〈第三十二話・了〉

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