「教えて〜!フローラ先生!」②〈ギルド編〉
冒険者ギルド、掲示板の前。
依頼書を前に、一人の冒険者が腕を組んで唸っていた。
「ねぇ、どの依頼受ける? どれがいいのかな?」
そこへ、フローラが通りかかる。
「お! お困りですか?」
「フ、フローラさん!?」
フローラは掲示板を指差しながら、にこりと笑った。
「じゃあ今日は——“ギルドのランク制度”について教えちゃおうかな!」
「冒険者にはランク制度があります。上から——」
「Sランク」
「Aランク」
「Bランク」
「Cランク」
「Dランク」
「Eランク」
「この6段階ですね」
人差し指を立てて、続ける。
「ちなみに——王国では、Sランク冒険者は50年前に存在したのが最後なんです。」
「そして現在、王国にはAランクパーティが4組しかいません。」
「そんなに少ないんですか……」
「そう。それくらい、ランクを上げるのって大変なことなの」
「じゃあ、どうやってランクを上げるんですか?」
「依頼を達成するとポイントがもらえます。」
「そのポイントが一定以上になるか、月間ランキングで上位に入ると——昇格試験を受けられるんですよ。」
「月間ランキング……?」
「その月に獲得したポイントや、依頼の達成数、依頼の難易度などをもとに作られるランキングです。」
「上位に入ると、特別に昇格試験への挑戦権が与えられるんですよ。」
「つまり——ポイントを一定まで貯めるか、ランキングで結果を残すか。そのどちらかで昇格試験を受けられる、ということですね」
「そう! その通り!」
「昇格試験に受からないと、ランクは上がらないの。」
フローラは頷いて、続ける。
「あと、依頼は自分のランクと同じランクしか受けられません。」
「ただし——ギルドからの緊急依頼だけは、ランク制度が適用されないんです。」
「緊急依頼……?」
「王都内で危機が迫っている時なんかに出される、特別な依頼のことです。」
フローラの声が、少しだけ静かになった。
「ただ、本当に緊急の時にしか出ないんですけどね。」
「最近だと——8年前の魔王の大災害の時くらい。」
冒険者は少し考えて、依頼書を一枚手に取った。
「フローラ先生、ありがとうございました! この依頼を受けようと思います!」
「はい! 気をつけて!」
「教えて〜!フローラ先生!」②〈ギルド編〉
第二話・完




