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死神リベンジ  作者: Spumante Rock


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30/52

第三十話  大鎌

10月も終わりに差し掛かって来ると、

街はすっかりハロウィンムード…

街中にカボチャやドクロが飾られている…

『おい、ゆずる!あのドクロって死神なんだぞ!』

「だれも本物の死神は、若い女の子なんて…誰も信じないよね。」

『言っとくけど、死神はゆずるだからね。』

「わかってるよ…」

『死神は人を殺すのが役割じゃない…死を納得させる存在なんだ…あの大きな鎌はなんだ…今にも人を殺しそうな姿じゃないか。…』

「死神って、わかりやすいだろ…あのドクロと鎌が…イメージだよ、」

『ゆずる…死神のチカラを使ったのか…?』

さつきが静かに聞いた。

「あぁ…、自覚は無いんだけど…でも、僕を撃ったチンピラ自身が死んだ…」

『まさか本当に、その能力が発動することになるなんて…予想していなかったよ…』

「どういう事?…」

さつきは、少し呆れて

『やっぱりお前は馬鹿なんだな…よく考えな、普通の人生は平等に1回きりなんだよ。でもゆずるは8月末に自殺して、10月頭に銃殺された…』

「それは…わかってるよ」

『確かに、命掛けで私を守れとは言ったけど…たった2ヶ月で2度も死ぬなんて…普通じゃない。』

「じゃあ、まどかさんを見捨てれば良かったのかよ…」

『それも正解だ…死が訪れる時、様々な理由がある…多くの場合は…病気や事故が原因だろう。』

「さつき…僕は死んでも良いんだ!大切な人を守れるなら…」

『馬鹿だな…弓弦…、正義を振り翳すな。』

「別に正義を振り翳してないと思うけど…」

『誰かを守る為に他人を殺すことを、正義と言うんだ。でも…その正義は相手からすれば悪なんだよ…、』

「僕は殺すつもりは…」

弓弦は口を閉じた…

さつきが言っている事は理解できた…。

チンピラにも正義があり、

正義を振り翳して死んだ、その死は恨みに変わり…やがて復讐に向かう…死神のチカラは復讐を増長してしまう能力だ…、さつきが言っている事は…いちいち正しく自分に跳ね返ってくる。

『ゆずるが言った、ハロウィンイメージの大きな鎌を持った死神は、ゆずるそのものだな…』

「気をつけるよ…」

ゆずるは大きな鎌を持った死神の画像をスマホで見た…「確かに…僕だ…」

『ゆずる…まどかを死なせてたら、私はもっと怒ってたと思うから、…他人の正義を真に受けるな…、死神はアンタだから、私のものさしは結局あてにならない。』

「さつき…」

弓弦は、少し微笑んだ。

『明日はマサの所に、行くんだろ?』

「そうだよ、農園の仕事は昼までだから、終わったら工場行くよ、そしたら三滝社長が車で連れて行ってくれるらしい。」

『マサいつ退院するんだ?…』

「明日教えてくれるよ…たぶん…」


〜 翌日の午後…東邦大学病院


『さつきちゃん〜、よく来てくれたね…会いたかったよ。』

嬉しそうにマサが、起き上がった。

『大丈夫か?マサ…』

『全然大丈夫っす!俺不死身なんで。』

『不死身は弓弦だろう…』

「え?…それ言うんだ…」弓弦は呆れた…

『確かに…、弓弦はすげ〜よ…お嬢と一泊したんだろう、最強じゃね〜か…』

「マサさん…なんでそれを…」

『社長が嬉しそうに、教えてくれた…なんかあったらすぐに責任とらすってよ…』

「社長!!やめてくださいよ…変な噂が広まるじゃないですか…」

『良いじゃねーか…俺は、嘘言ってねーしよ…』

「そんな…最近、愛美さんもめちゃくちゃ、優しくて…なんか怖くて…」

『そりゃあよ…、監視カメラ映像見せられたらよ…誰だって惚れちまうよ、…ホント、好きでもねー女を助ける為に、身を挺して銃の前には飛び込めねーよ…、俺は一生弓弦に頭が上がらねー』

「やめてくださいよ…社長、」

三滝は笑って…

『愛美なんか、あの監視カメラ映像…ダビングたのんでいたぞ。刑事も困ってたくらいだ。』

ゆずるは苦笑いしていた。

『俺だって、さつきちゃんを守る為なら、銃口の前に立ちます!』

マサが言うと、さつきが、

『マサ…賢い男は、そもそも銃口を向けられないし、愛する女性に銃口を向けさせない!』

マサは天井を見上げて…

『さつきちゃんのおっしゃる通りです。』

さつきが、微笑んで

『マサは賢そうだ…』

4人は、マサを囲み笑っていた。

その時…弓弦の携帯が鳴った。

紀子おばさんからだった。

【ゆずくん!大変よ…緑ちゃんが来たの!…土日休みを利用して、遊びにきたのよ!】

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