61.前衛と後衛
司は東二から聞いた話を全員に説明した。メンバー全員が黙って話を聞いている。
「何か質問はあるか?」
「兄貴、このメンバーでどう戦うんですか?」光安が尋ねた。
「大田さん、何か良い案はあるか?」司は大田に話を振った。
「そうだな。祥子と司さん、愛と光安、俺と才華の組み合わせで動く。前方に祥子と愛を配置し、才華を後方に回す。この形なら近接戦と遠距離戦の両方に対応できる」
「良い案だな」司は頷いた。
「私たちが前衛ということで良いんですか?」祥子が尋ねた。
「そうだが、何か不服か?」
「いえ、任せてください。必ずお役に立ってみせます」
「良い返事だ。だが、とどめは俺たちが刺す。武器を手に入れたいからな」司が話した。
「私たちも近接武器が欲しいので、そこは譲り合いましょう」祥子は髪をかき上げた。
「お嬢ちゃん、抜け目がないな」司は笑った。
「よく言われます」祥子も笑った。
「ところで、どこに向かうんすか?」光安が尋ねた。
「うーん、それは俺も迷っている」大田が腕を組んだ。
「ひとまず、南東のセーフポイントはどうですか?」「敵を待ち伏せするんです」才華が提案した。
「待ち伏せか。いや、案外良い作戦かもしれないな。大田さん、どうだ?」司が尋ねた。
「良い案ですね」大田が答えた。
才華はスナイパーライフルを肩に掛けると立ち上がった。大田はバックパックを背負った。他の四名もそれぞれ支度を整えた。
「行くぞ、野郎ども」司は気合を込めて叫んだ。
前方には司と祥子、中央には光安と愛、後方には大田と才華が並んで歩いていた。
>>登場人物
鈴木才華17歳
大田六三郎49歳
斎藤司36歳
後藤光安17歳
宮内祥子17歳
武田愛17歳
武田東二30歳
>>設定資料
L115A3。ボルトアクション式の大口径スナイパーライフル。射程距離は1,500m。弾はマグナム弾。
コルトSMG。サブマシンガン。装弾数32発。




