57.隣人
伊藤俊介と岩本京子は、立て籠もった家の中で寝ていたが、毒島のアナウンスで目を覚ました。
「朝っぱらから何なんだよ」
「追加ルールの話だったね」
「殺した相手の武器を使えるって有利じゃない?」京子は目を擦った。
「それは有利だな」俊介はぬるくなったコーラを飲み込んだ。
「でも、俺たちは隠れているんだ。あんな大きな音でアナウンスされても困る」
「確かにうるさかったね」京子は笑った。
「本当に迷惑な話だよ」
俊介は再び横になった。京子は眠れそうもなかったので、窓から外を眺めていた。
「ねぇ、俊介」京子が俊介を起こした。
「なに?」
「あそこに人がいる」京子は指を差した。
遠くに男女二人組が歩いていた。
「何しに来たんだ?」俊介は荷物から双眼鏡を取り出した。
男女二人組は白い家を調べている。
「どうするの?」
「こっちに来たら戦闘になる」「京子さん、一応、準備はいいか?」俊介は牛刀を取り出した。
「了解」京子は【グロック】を手に取った。
男女二人組は白い家の中に入っていった。
「もしかして、あいつらも隠れるつもりなんじゃないか?」
「あの家、最初に候補に上がった家だよね」
「あの家は目立つからやめたんだ。こっちの家にして正解だったな。危うく鉢合わせになるところだった」
「どうするの? 俊介」
「様子を見るよ。殺すにしたって、相手の動きを読まないと」「向こうの家からこちらは見えないはずだから」
「参ったわね。同じ作戦の人がいるなんて」
「それは同感だな。どう対処するか考えるよ」
俊介は双眼鏡で白い家を見つめていた。
>>登場人物
伊藤俊介19歳
岩本京子20歳
>>設定資料
グロック17。扱いやすい自動拳銃。装弾数は17発。




