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DoomsDay  作者: 文乃絢千
49/56

49.命の値段

 遠藤茜(えんどうあかね)はデザートイーグルの弾倉を引き抜いた。弾倉は空だった。ポケットに手を突っ込んで調べたが、もう弾はなかった。


「弾がなくなったわ」


「まずいな、ここから離脱しよう」菊池友康(きくちともやす)が言った。二人は入口を目指して歩いた。


「しかし、茜さん。十人殺ったから賞金が一億円だよ」


「最高の気分ね。来て正解だったわ」茜は上機嫌だった。


「今のところ、茜さんが一番のポイントゲッターなんじゃないかな?」


「あたしが一番ってわけね」


「待って、茜さん」友康が茜の腕を押さえた。


「入口に誰かいる。今、俺たちには飛び道具がないから、慎重に行動しよう」友康は息を潜めた。


 男の二人組がショッピングモールの入口に立っていた。茜と友康は建物の奥に隠れた。


「死体だらけだな」男は死体を調べている。


「あっちの方で銃声が聞こえる。向かうか?」もう一人の男が言った。


「そうだな」二人はショッピングモールの中央へ向かった。


「なんとかやり過ごしたな」友康は額に汗を浮かべていた。


「茜さん、南東のセーフポイントに行こう。ここから一番近いから」


「友康に任せるわ」


「しかし、一億円か……」友康は先ほど、男が調べていた死体を見つめていた。死体の目は、何もない空を見つめている。


「どうしたの?」


「実感が湧かないんだ……」


「何の?」


「いや、何でもない……」


「あんた、言いなさいよ。男らしくないわね」


「人を殺して金をもらうって、何か間違っていないか?」


「あんたは馬鹿なの? こっちも命懸けだってことを忘れてる」


「それはそうなんだけど……」


 二人は無言で歩き始めた。

>>登場人物

菊池友康(きくちともやす)21歳


遠藤茜(えんどうあかね)20歳


>>設定資料

デザートイーグル。マグナム弾を連射出来る、世界最大級のハンドガン。

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