43.カラスの行水
斎藤司と後藤光安は南西のセーフポイントに来ていた。
「光安、風呂があるぞ」
「浴びますか? 司さん」
「あぁ、浴びてくる」
二人はカラスの行水のようにシャワーを浴びた。司は上半身裸で表に出てきた。
「お? 光安の方が早かったか」「良い風呂だったな」
「すっきりしたっす」
「どれ、食料を調達するぞ」
「はいっす」
二人は食料を荷物に詰め込んだ。三日分くらいの量があった。
「司さん、こんなに必要なんすか?」光安が尋ねた。
「セーフポイントはいざっていう時に使うから、これで良い」「見張っている連中もいるしな」
「流石っす、司さん」「ところで今後はどう動くんすか?」
「良い質問だ、光安」
「俺たちは南東にある学校へ向かう」
「殺し屋がいるんじゃないっすか?」「危ないっすよ」
「慌てるな。戦うわけじゃない。連中と手を組むのさ」
「どういうことっすか?」
「こちらには衛星電話がある。連中も情報は欲しいはずだ」
「なるほどっす」
「交渉がうまくいかない場合は、別の相手と手を組む。それだけだ」
「しかし、どうして殺し屋にしたんすか?」
「東二が認めた相手だ。相当強い。だから近くで見極めるんだ。相手の弱点とかもな」
「司さんは怖いっすね。流石、ヤクザっす」
「褒め言葉か? まぁ、行くぞ、光安」二人は南東の方角へ歩き始めた。
>>登場人物
斎藤司36歳
後藤光安17歳
>>設定資料




