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DoomsDay  作者: 文乃絢千
40/59

40.家族③

 鈴木隆史(すずきたかし)と鈴木綾(すずきあや)の二人は、最寄りの警察署に来ていた。


「何とかならないんですか?」隆史は大声を上げた。


「旦那さん。静かにしてくださいよ」年配の警察官が言った。


「娘の命が懸かっているんです」綾が泣きながら訴えた。


「今、詳しい者を呼んでいるので、少し待ってください」年配の警察官は狼狽していた。


「田中さん、呼びましたか?」三十代くらいの男が窓口にやって来た。


「高橋、お前。ドゥームズデイのことに詳しいよな?」


「ええ、少しですが把握しています」高橋と名乗る警察官が答えた。


 年配の警察官が高橋に二人の事情を説明した。


「旦那さん。大変言いにくいことなんですが、日本の警察は介入できませんね」


「才華は未成年の子供だぞ?」


「未成年だろうが、関係のない話です」


「なぜだ? おかしいだろう。ここは法治国家だぞ」


「法治国家だろうが、日本だろうが、ドゥームズデイには手が出ませんよ」


「意味が分からない。あんたら警察だろ?」


「旦那さん、ドゥームズデイっていうのは、バックに世界中の権力者が付いているんですよ。日本の警察なんか役に立ちません」


「しかも、海外で行われているんです。我々には止めようがない」


「娘を見捨てるんですか?」綾が怒鳴った。


「奥さん、落ち着いて。娘さんは帰ることもできるはずです」


「娘さんが帰ってくるのを待つしかないですよ」


「じゃあ、娘が殺人を犯していても、捕まえないんですか?」綾が泣きながら尋ねた。


「ドゥームズデイの中で人を殺しても、日本では裁かれません」


「本当なのか?」隆史が尋ねた。


「ええ、本当の話です。逆に言えば、娘さんが殺されても、我々にはどうしようもない」


「そんな……」綾が俯いた。


「お二人とも、話は以上です。我々も暇じゃないんで」年配の警察官が言った。

>>登場人物

鈴木隆史(すずきたかし)45歳


鈴木綾(すずきあや)42歳


>>設定資料

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