39.家族②
「浩二、才華は無事なの?」美和が尋ねた。
「あぁ、今のところは大丈夫だ」浩二が答えた。
「浩二君、何で才華が無事だって分かるの?」綾が尋ねた。
「このデスゲームはギャンブルなんだ。簡単に説明すると、実況中継でゲーム内の様子を見られる」
「浩二、歯を食いしばれ」隆史が浩二を殴った。
「テメー、この野郎」浩二は叫んだ。
「二人ともやめて」綾が二人を止めた。
「おっさん、三億五千円集めたのかよ? どうせ集まってないだろ? それはあんたが不甲斐ないからだ。俺のせいにするなよ。クソが」
「浩二、言い過ぎだよ」美和が言った。
「言い過ぎなもんか。原因はおっさんが金を集められないからだろ?」
「浩二」
「三人とも出ていけ。警察を呼ぶぞ」
「浩二、ちゃんと話を聞かせて」美和が真剣な表情で浩二の肩を掴んだ。
「才華は運がいい」
「どういうこと?」
「このゲームは二人一組のチームを組まなきゃいけないんだ」
「二人一組?」
「そうだ。そんな中、才華はとんでもない奴とチームを組んだ」
「中年の男なんだが、とても強いんだ。そのおかげで才華は優勝候補枠に入っている」
「そして、才華自身も強いんだよ。既に一人、殺している」
「才華が?」
「そうだ。それから、帰ろうと思ったらいつでも帰れるんだよ。このゲーム」
「帰れるの?」
「才華は逃げていない。戦っている。夢佳ちゃんのために」
「そうなんだ。才華は逃げてないんだ」美和の瞳から涙が溢れた。
>>登場人物
名倉浩二17歳
鈴木隆史45歳
鈴木綾42歳
佐々木美和17歳
>>設定資料




