24.監視
宮内祥子と武田愛は死体を見ている。
祥子は髪をかき上げた。死体には顔がなかった。祥子は死体の手を取ると胸の上に重ねた。そして死体の衣服を整えた。
「あの子が殺したのかな?」と愛が尋ねた。
「多分、そうね」
祥子はこの世で一番汚いものを見るかのように男の死体を眺めた。首筋には傷跡があった。
「手際が良いね」
「怖い相手ね。下手をすると、こっちがやられる」
「どうするの?」
「二人を監視するの。どこかに隙があるはずだわ」祥子は笑みを浮かべた。
伊藤文江と高橋早苗は北西の住宅街にたどり着くと、一軒の家を選んだ。
「可愛らしい家ね、文江さん」
「えぇ、早苗さん」
二人は家の中を簡単に掃除すると、食器棚やベッドで玄関の前にバリケードを作った。
「秘密基地の完成ね」早苗はバリケードの内側に【M26手榴弾】を並べた。
「良い感じだわ」
「早苗さん、何か食べ物持ってない?」
「確か、お煎餅があったはず」早苗は荷物から煎餅の袋を取り出した。
「んー、美味しい」
「お茶もどうぞ」早苗は水筒から冷たい麦茶を注いだ。
「食料と弾薬を取りに行かないとね」
「ここからセーフポイントまで十分程度かしら」
「えぇ、近いわ」
「夜になったら向かいましょう」
二人は秘密基地でのんびりと日が暮れるのを待った。
>>登場人物
宮内祥子17歳
武田愛17歳
伊藤文江59歳
高橋早苗62歳
>>設定資料
コルトSMG。サブマシンガン。装弾数32発。
ベレッタ92。扱いやすい自動拳銃。装弾数は15発。
M26手榴弾。破片手榴弾。爆発の衝撃と金属の破片を広範囲に飛散させる。




